女子バスケットボール部

最高の仲間と共に



   立大女子バスケットボール部。チームワークの良さを伺わせる細やかなプレーや、粘り強いディフェンスが特徴のチームだ。彼女たちの今年度最後となる公式戦・東京六大学女子バスケットボール対抗戦が10月末から11月頭にかけて行われた。関東リーグで2部に所属する立大は、1部校・早大に続く準優勝を目指す。また、今年1年部を引っ張ってきた4年生の引退試合でもある今大会。主将・堀田(コ4)、副将・青島(コ4)、赤塚(コ4)、山下(営4)は今までプレーすることができたことへの感謝を込めて。彼女たちを見送る下級生たちは、「六大学準優勝」という最高のはなむけをするために。それぞれの思いを一つに、チームは一丸となってリーグを戦い抜いた。

   六大学リーグ初戦は勝負の法大戦。昨年度同大会では惜しくも敗北を喫し、その影響でリーグ準優勝を逃した。また、今年の秋季リーグでも敗北。雪辱を晴らすためにも、目標としている準優勝を果たすためにも何としてでも勝ちたい一戦に彼女たちは積極的な姿勢で挑んだ。

   秋季リーグの際にメンバーが常々口にしていた、「ディフェンス・リバウンド・ルーズボール」という3つの言葉がある。シュートのような華々しいオフェンスではなく、ゴール後のリバウンドを奪うことや、ルーズボールを最後まで追い続けること――。泥臭いディフェンスのプレーを大切に、丁寧に行うことでシュートチャンスを作るために、今季立大がチームを上げて徹底してきたことだ。それがこの大事な一戦・法大戦で花開く。相手と接戦を演じつつも、ディフェンスを重視した試合で64−60と見事に勝利。近年で1度しか勝つことができなかった法大のメンバーから、準優勝につながる貴重な白星を奪い取った。

   次に臨んだのは早大戦。昨年度は相手の猛攻に押され、55−96で敗北していた。しかし、今年の立大は一味違う。3つの言葉のプレーを大事にしながら、格上校にも果敢に挑みかかる。そういった積み重ねが功を奏し、結果は52−73。敗北はしたものの、相手の得点を大幅に抑えることができた。また、普段戦うことのできない1部校との試合は彼女たちにとって貴重な経験値となり、大きな収穫を得る一戦となった。そして、臨んだ東大戦と慶大戦。どちらも格下ではあったが、手を抜かずにしっかりと試合を運んでいく。また、普段リーグ戦にはなかなか出場することのできないスターティングメンバー以外の部員や下級生も大奮闘。東大戦を60−25で、慶大戦を63−52で勝利し、準優勝に王手をかけた。

    そして、ついに迎えた東京六大学リーグ最終日。明大との試合に臨む。最後の試合ということもあり、たくさんの応援も駆けつけた。その声に彼女たちの士気も上がる。試合が始まると、途中点差が詰まる場面がありながらも、十分なリードを保って最終Qへ。第4Q、ラスト。今までどんなに辛いことがあっても共に乗り越えてきた、4人の4年生がコートへ向かう。「みんなでがんばろう、楽しもう」(山下)。彼女たちのその思いは全力のプレーとして表れ、コートだけでなく、ベンチや観客席までもを巻き込んでいった。そして試合終了のブザーが鳴る。結果は76−62。見事勝利を飾り、部の目標である六大学リーグ準優勝を果たした。

   笑いあり、涙ありの六大学リーグは準優勝という形で幕を閉じた。最高の仲間と共につかんだこの栄光の瞬間は、彼女たちの人生の中の欠かすことのできない1ページとなるだろう。そして今年度の戦いを終えた今、もう新体制は始まっている。新主将に牛田(法3)、副主将に杉崎(文3)が就き、彼女らを中心にまた新たな歴史が紡がれる。来年こそ、長年の部目標である関東リーグ2部上位進出へ。立大女子バスケットボールの進化は続いていく。
(11月19日・石山ゆりあ)




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