あの子にエール!
VOL.3 陸上競技部マネージャー 進藤初音さん





   今回は陸上競技部マネージャー進藤初音(しんどう はつね=文3)さんをフィーチャーします!!現在マネージャーパートのチーフを務める真面目でしっかり者な彼女。高校時代からマネージャーをしており、なんとこの道6年目の大ベテラン!そんな彼女だからこそ抱いているマネージャーとしての信念や苦悩を、今回はとことんお聞きしてみました。

目標は「部の戦力になれるマネージャー」

―陸上競技部のマネージャーになった理由は?
  高校でも陸上競技部のマネージャーをしていたので、陸上競技に関わりたいという気持ちがありました。サークルでも良かったのですが、いざ入学してみたら陸上サークルがなくて(笑)。だから陸上競技部にひとまず見学に行きました。うちの部は見学に行くと必ず見せられる「紹介ビデオ」があるのですが、それに物凄く感動してしまって。当時大学受験で半年ほど陸上競技から離れていたので練習風景やスタートの映像にやけに感動して、練習見学にも行かずに「私、マネージャーとして入部します!」と言いに行きました(笑)。
―主な仕事内容は?
  タイムを取ったりドリンクの準備をしたり…。たまにストレッチを手伝うとか、練習中はそういう仕事をしています。あとは合宿費の算出、競技場の利用状況の確認などです。他にも大会のエントリーや当日のサポートなど、色々な仕事をしています。

練習前にドリンクの準備をする進藤さん






―進藤さんの中で「理想のマネージャー像」はありますか?
  入部してまだ間もない頃、私が1年生の時のパートチーフの磯山さん(14年度卒)が「戦力になれるようなマネージャーにならなければ駄目だ」というお話をしていて、それが当時すごく身に染みました。実は高校時代の部活中に、仕事が何もなかったので自分から選手に「タイムを計ろうか」と声をかけたらあっさり断られたことがあって。その時にマネージャーの存在がその選手の競技にとって必要のないものだと思われているのかなと感じて、マネージャーとしての私の存在価値はどこまであるのだろうと深く考えてしまいました。そんな中で「マネージャーは飾りでも癒しでもなく、戦力として選手と共に戦わなければいけない」と言われたので、ガツンときました。今までそんな考え方をしていなかったしそういう存在でいられていなかったなと感じて、その時に「戦力になれるマネージャー」を志しました。
―そこから3年経った今、部の戦力になれていると思いますか?
  それはもう自問自答です。マネージャーはやってきたことが形に残らないので、評価は出来ないですね。立大全体として何か結果が出たとき初めて「この勝利にはマネージャーの仕事が多少は影響があったのかもしれない」と思えるのかもしれません。日々の練習でミスをしないとか、出来る限り選手の負担にならないサポートをするとか、そういう1つ1つの積み重ねがいつかは全体のために繋がるのではないかと思っています。

部員の数だけ喜びを分かち合える存在

―陸上部は100人を超える大所帯ですが、そのことで苦労したことは?
   入部当初の1番の悩みは「人を覚えられない」ですね(笑)。陸上競技部のマネージャーが1番初めにしなければいけない仕事は、選手の顔と名前を覚えること。名前が分からないとタイムを計っても意味がないですし、1人でその仕事を任せられないので。人数が多い故の悩みです。

選手の給水をサポートすることも(進藤さんは写真中央)

―マネージャーとしてのやりがいは?
   長くマネージャーをやっていると選手が辛いのも嬉しいのも見えてくるので、怪我開けでやっと記録会に出られたとか今まで出られなかった対抗戦に出られたとか、そういう選手の1つ1つの「嬉しい」をマネージャーは同じように喜ぶことが出来ます。陸上競技部は部員が約120人いて種目も分かれていて練習がずれたり長期休みに会えなかったりするので、本来は部員全員と関わるのが難しいです。ですがマネージャーはどのパートの練習にも参加するのでその分沢山の人と関われます。だから部員が120人いたら120人分の喜びを一緒に喜べる可能性があると思っています。それってすごく嬉しいことじゃないですか。それが私のやってきた意味ですし、やってきて良かったと思える瞬間です。
―代替わりを経てマネージャー内で変化はありましたか?
   代が替わるときにパート全体で「誰か欠けても補えるパートにしたい」という目標を立てました。急用で誰か1人がいなくなったときに、マネージャー全体としての評価が下がって欲しくないという思いがあります。仕事をするのは個人ですが、周りはマネージャーという1つの括りで見るので「この人がいないとマネージャーは成り立たない」と思われるパートにしたくないです。こまめに情報を共有し合って、練習はもちろん記録会でもそういうことがないようにしようと話し合いました。

一度選択したからには、全力でやり遂げたい

―陸上競技部を一言で表すと?
   私にとって陸上競技部は「原動力」です。例えば記録会のエントリーをするのが面倒だと思っても、これに出て結果を出すのがみんなの目標だから、そのために自分は頑張らなくちゃと思えます。全ての行動の根源にある気持ちですね。

笑顔で選手を応援する進藤さん

―今後のマネージャーとしての抱負をお願いします。
   人生は何事も選択です。私は陸上競技部に入ると決めてから、これがやりたいあれがやりたいという感情の幾つかは諦めてきました。だから、その何かを諦めたからには選んだ道で自分なりの結果が出したいです。今選択していることを一所懸命にやらなかったらそれを選択した意味がないのではないかと思っています。私は大学生活で陸上競技部に入るという選択をした時点でそれを頑張るという方向にシフトしたので、だったらちゃんとやりきりたいし十分頑張れたと思って終えたいと思っています。
―ありがとうございました!!

【取材を終えて】

想像していた以上にマネージャーとしての考え方をしっかりと持っている方でした。パートチーフとして時には日夜仕事をこなしているという進藤さん。陸上競技部の華々しい活躍の裏には、進藤さん率いるマネージャーパートの影の努力があるのかもしれません。




名前

進藤 初音(しんどうはつね)

学部学科、学年

文学部教育学科3年

生年月日、血液型

199613日 O型

出身校

千葉県立小金高校

最近はまっているもの

大きいリュックを探すこと


(10月17日・大島佳奈子)



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