西武新宿線事件



西武新宿線事件−高裁第一回公判傍聴記録 written by NA

日時:2002年7月18日10:30-11:40 725号法廷  控訴趣意書の要約である控訴趣意補充書を、弁護人中3名が、約40分 かけて読み上げた。  鳥海弁護人…被害者供述の信用性について。  小沢弁護人…証拠関係の説明。被告人と犯人の同一性について、被告 人の弁解を原審が無視したこと。真犯人の可能性について。  秋山弁護人…供述証拠の証明力判断方法について。本件被害者は現認 していないので、本件の被害者供述は、直接証拠ではなく間接証拠と扱 うべきである。原審の事実認定は、「机上の空想」に基づき、被告人に 不利益な割り切りをしている。犯人識別供述の信用性について、現在の 職業裁判官制の下では、ルール解明が等閑視されている。  検察官は、「答弁書通り」としか述べない。傍聴人には内容不明。主 権者である国民が傍聴により監視する権利を無視した、訴訟進行である。  次回以降の公判についての協議に移る。  弁護人から出されていた事実調べ請求について、検察官は「意見書記 載通り」としか述べない。  被告人の供述録取書の開示請求書について検察官は、「原審立会いの 検察官が『無い』と言ったことはない、名誉に関わる、撤回せよ」と気 色ばむ。  被告人の否認調書の一部を、有罪立証に不要であると考えた原審の立 会い検察官が隠したことは、事実であろう。撤回すれば開示しそうであ ることから、弁護人は撤回。開示するようにとの訴訟指揮に、検察官が 応じる。  弁護人請求の各項目について、以下のように決定。  被害者の証人尋問を却下。重要なのはその理由である。裁判長は、「 その余の客観的証拠により、相対立する供述のいずれが信用できるのか を、判断する」と述べた。これは、一般論としては正しい。被害者を証 人尋問しても、検察官が事前に予行演習をしてしまうので、有効でない 事案が多い。裁判長の発言通りに実践されるかを、見守りたい。  被告人の服装についての検証請求を却下。被害者の着衣については、 着用時の写真がある。しかし、被告人については無い。法廷で行えばほ んの数分なのだから、ダウンジャケットの長さ・厚さ・素材、ズボンの 形状や着用時のきつさ等を検証すべきである。  ゲリラ的ではあるが、次回公判に被告人が、当時の服装で出廷してし まうというという手はある。なお、この点は、ビデオの内容と関わる。  被疑者段階で接見した大山弁護人の証人尋問は採用。立証趣旨が制約 された(2〜5のみ)。大山弁護人の接見時のメモを、非供述証拠とし て採用。すなわち、証人尋問の過程でその内容を供述させよとの趣旨で ある。  再現ビデオ・実写ビデオは、証拠採用。  被害者が携帯電話をかけたと述べる点について、NTTの報告書を証 拠採用。発信記録または発信しようとした記録なのだろうか?  過去の無罪判決。「痴漢百科」という本は、いずれも却下。前者は、 知っている建前である。後者は、事実上読んだということであろう。  被告人質問は、立証趣旨を1.5.6に限定して採用。  次回公判は2時間を予定。すなわち、ビデオ…15分。大山証人…45分。 被告人質問…50分。期日は9月12日14:00- 。弁論期日として、10月15日 14:00-を予定。 

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