札幌地下鉄南北線事件



【第2回公判記録】2005年3月10日 13:30-16:30  札幌地裁第6号法廷
                         written by T.S

 1回目の公判から、約1か月後に行われました。女性Bの反対尋問の途中から始まり
、女性Aの主尋問・反対尋問まで行う予定でした。
 前回の公判での被告人は、Bがあまりにいい加減で都合のよい証言をすることに対し
、やりきれない思いが表情や仕草に出ていました。今回は弁護士の先生のご意見や、冤
罪ネットワークの皆さんからのアドバイスもあり、じっくり落ちついて女性の証言を聞
いていたと思います。
 傍聴席には、被告人の家族や親戚、職場の関係者が来ており、前回同様に半分強の席
が埋まりました。


1.証人尋問(女性B)3)反対尋問2回目

 前回に引き続き、曖昧で不自然・不合理な証言が繰り返されたのではないかと思いま
す。
 まず、犯人を目撃した方法では、前回の公判で突然言いだした方法のことを警察や検
察で述べていなかったのは、「聞かれなかったからです」と言いました(犯人の目撃方
法を聞かれないわけがないし、そもそも、2つの方法のうちの1つだけしか答えていな
いことの理由にはならないと思います)。
 また、1)犯人に触られた部位について犯人がずいぶんと手を差し込んでいるように証
言していることと、2)B自身が犯人の手を掴んだのが「指」であったことに関しては、
2つの事実が同時に起こりえるのか疑問でした(しかし、Bは譲ることはありませんで
した)。そして、Bは股間に差し込まれた手の指だけを掴み、その指が犯人の「右手の
親指と人差し指」だと認識した(それも、B自身は手袋をはめていたのに)というので
す。
 さらに、前回主尋問では痴漢行為については、犯人と思っている男以外の他の乗客に
ついて「手が届く距離ではなかった」と言っていたのですが、今回は手が届く人が他に
もいたことを認めました。
 降車後の犯人を見失った後に携帯電話をいじっていたことに関しては、検察では証言
していたとのことでしたが、これを聞いて、警察官や検事は本当に都合の良いことしか
調書に書き込まないということを改めて実感しました。
 他にも、不自然で曖昧な証言が続くので、弁護人が詳しく突っ込むと、半分逆ギレし
ながら返答している場面もありました。
 反対尋問が終了した後、検事が補足で質問をしていました。そこでは、員面調書と検
面調書で犯人の目撃・識別の方法が大きく異なっていることに関して、「警察官が言っ
てもいないことを調書にした」ということと、「検事が勝手に調書を作り上げた」とい
うようなことを無理矢理に確認しているばかりでした(それも不調に終わっていたよう
に思いますが)。

2.証人尋問(女性A)1)主尋問

 Bの反対尋問が終了し、休憩をはさんだ後、Aの主尋問が行われました。
 Aは、Bとは異なり、検事の質問に関して、すらすらと返答していきます(この日、
裁判所へ向かうとき、検事とAが一緒に裁判所に来ているのを目撃しました。Aは14
時30分に出廷するように呼ばれていたのにも関わらず、13時30分に一緒に来てい
た時点で、十分な打ち合わせをしているのではないかと思っていましたが、やはりその
ようでした)。特に驚いたのは、車内の図面を描くように指示されたとき、同時に4つ
もの条件を付けていたのですが、聞き返したり確認し直したりすることなく、あっとい
う間に描き上げたりするのです。私は、余りのことに唖然とし、まるで『被告人を有罪
とするための芝居』でも見ているかのような心境になりました。
 しかし、後で思い返してみると、やはり車内の様子や犯人の目撃・識別の方法に関し
ては、まったく都合の良い証言をしていたと思います。当日の混雑状況や周囲の乗客の
存在を、ある場面では引き出してくるのに別な場面では無視している、そんな証言でし
た。
 また、自らの犯人を捕まえる意欲に関しては、逮捕直後の調書から一貫して述べてい
たことが公判では全く別の証言が出てきました。それについては「自分の意に反して検
事が勝手に誤解し、そのような調書を作成した」と証言しました(Bのときと同様で、
女性供述の曖昧さについては、取り調べをした警察官・検事のせいにして片付けてしま
おうというのは乱暴ですし、それによって罪を立証しようとする姿勢には疑問や怒りを
覚えます)。
 それにしても、Aの自信に溢れた態度や、質問に対しての受け答えの様子には驚かさ
れました。傍聴したの親族の中には、「あれは初めてではないんじゃないか」と言って
いた人もいるほどです。実際に裁判の場で、痴漢被害者として証言をするときに、あれ
ほど堂々としていることに、逆に疑問を覚えました(痴漢被害が本当にあったのだろう
か)。

STOP!痴漢えん罪!

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