札幌地下鉄南北線事件



【第4回公判記録】2005年5月19日 13:30-15:30 札幌地裁第6号法廷
                         written by T.S

 前回までに女性証人2人が証言を終えており、今回は被告人質問が行われました。い
つもであれば弁護団とともに出廷する被告人も、今回は13時30分に余裕を持って出廷。
前回同様、13時30分前に裁判官が開廷を宣言しました。傍聴席には被告人の親族や同僚
が駆けつけ、3分の2程度の席が埋まりました(被害者という女性の関係者については、
公判を通して確認できていないことが気になります)。

1.被告人質問(主尋問)

 当日の地下鉄車内の混雑状況や、車内での体勢や乗車位置、その後の自称被害者2人
とのやり取りなどが、順に語られました。
 特に印象に残った点は、警察は逮捕直後から女性2人の供述に沿って、被告人の取り
調べをしていたことを改めて実感しました。たとえ「事実と異なる供述」であっても、
女性の供述のみを信じて何ら疑いを持たずに、被告人を取り調べていたようです(結果
としてこれまでの公判では、女性2人が当時の供述を訂正する場面が多々ありました)。
被告人は「被害女性2人の言い分が一致するから、あなたが犯人だ」と言われたはずで
す・・・。警察はそんな言葉を言う前に、適切な初動捜査を行うべきだったと断言でき
ます。
 被告人が女性2人に捕まってからのやり取りについては、双方の言い分には異なる部
分が少ないように感じました。
 また、被告人が「事件のあったとされる先頭車両には乗っていない」という点に関し
て、いくつかのやり取りがありました。証拠として採用されている被告人の調書の中に
は、「先頭車両には乗っていなかった」という言葉が具体的に出てきたのが逮捕後1週
間経ってからであったため、それまでの警察などでの取り調べの状況などを具体的に答
えていました。

2.被告人質問(反対尋問)

 いろいろと質問があったのですが、どれも取り調べ段階の調書の内容に関して、確認
している程度の内容でした。あえて高圧的に敵意をむき出して質問しているだけで、内
容については何ら突っ込んだ質問がなかったというのが正直な感想です。
 時間にしても20分程度と、予想以上に短いものでした。

3.裁判官より補足質問

 被告人が「先頭車両に乗っていなかった」と言うことに関して、証拠採用の調書の中
には12月24日に初めて出てきており、それ以前に警察官に弁解したり、弁護人に伝
えたりしたことがあるのかどうか、質問がありました。
 それに対しては、弁護人の方から接見時のノートが提出され、12月24日以前に伝
えられていた内容がその場にて読み上げられ、証明されました。
 この件1つを取っても、取り調べ自体が警察・検察主導であるために、取調室の中で
被告人が思っていることをハッキリと強く伝えることが難しいこと、また、被告人の思
うような供述がそのまま調書になるわけでないことなどが改めて実感されました。

4.書証等の証拠採用について

 以前、不同意となっている弁護側請求の証拠(写真)について、検察側は再度不同意。
そして、女性Bの取り調べ調書の中に公判での証言と異なるものがあり、なおかつ検察
側は証拠提出していない調書があるということで、弁護側が証拠調べ請求をするも、検
察側はやはり不同意。単なる地下鉄内部の写真や、検察自身が作った調書を公判に出す
ことが「できない」ということに、疑念が沸きました。
 裁判官が証拠ビデオ撮影について、双方に制作を促すも結論が出ず、閉廷後に裁判官
と弁護団、検事で詳しい打ち合わせを行うことを確認し閉廷。
STOP!痴漢えん罪!

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