2009年度あとがき

 

      疋田

本年度も、基礎文献には井村喜代子氏の『現代日本経済論<新版>』を使った。日本の従属的な対米関係をきちんと視野に入れた「日本経済論」は意外と少なく、しかも、一昨年秋から明確になってきた国際金融投機と日本経済の輸出依存の破綻は、井村氏が同書のなかで繰り返し警告してきた事態の発現とも言え、テキストとして同書を選定した。

2009年度の共同研究は、「多国籍企業の活動に対する政策提言」となった。井村『現代日本経済論』においても多国籍企業の諸活動が国民経済や国際経済に与える影響の大きさが随所に指摘されており、現在の国際的な不況も金融多国籍企業が関わったサブプライムローンの国際証券化の破綻をきっかけとしており、この不況が日本ではとくに厳しい様相を呈しているのは過度な輸出依存とそれを先導した自動車や電機などの機械工業多国籍企業と日本政府の経済政策の結果とも言える。現代経済に大きな位置を占める多国籍企業の実態を知り、国際経済や国民経済の安定と持続可能な発展とを確実なものとするため、各国政府はどのような国際的な協力と国内施策を実施すべきかを課題とした。

多国籍企業が基礎とする業種は多いが、影響の大きさと主要日系多国籍企業を含めるため、金融・自動車・ICTの3業種を取り上げ、日・米・欧の代表的多国籍企業の実態と影響を比較し、必要な政策提言の立案をめざした。ただし、日本の旧財閥系大企業は「企業集団」を構成しており、その多国籍企業化にも総合商社や集団内の企業横断的な組織が関わる面が見出されるので、三菱グループを事例に、企業集団的な多国籍化とその活動の特徴を把握し、この超多角的企業連合に対する施策も検討することにした。

残念ながら、インナー大会で討論ができたのは産業別の3グループにとどまり、中には真っ当な討論ができない相手もあった。経済学・商学・経営学系の学部の伝統といえるゼミナールが、機能しなくなっている大学が増えているようだ。また、企業集団が学生の関心を呼ばなくなったのは、現在その存在がほぼ旧総合財閥系に限られ、しかも、三井と住友も銀行が合併してしまい典型とはいえなくなっていることから、企業集団が過去のものになったという理解も多くマスコミもあまり取り上げないからかも知れない。しかし、社長会が消滅したわけでもなく、総合商社は依然として集団の要として機能しているし、株式相互持合いも解消してはいない。それどころか、集団外の有力企業が新規に集団に参加することをよしとする事例もある。

ところで、流行りのテーマでは、マスコミ受けする評論家や投資機関・官庁のエコノミストが無責任な論評を乱発することも多く、それらに振り回される危険も大きい。女性経済学者のジョーン・ロビンソン(Joan Violet Robinsonが、「経済学を学ぶ目的は、経済学者にだまされないようにするためである」と述べたように、自律的・批判的な思考能力を養うには、やはりデータから構築する経済研究を実施する必要が高い。

共同論文では、政策提言をめざしたが、実態把握でとどまってしまった。単年度では、よほど詰めた議論を重ねないと、政策立案までは届かないと思われる。次年度以降は、共同研究テーマを少しずつ重ね、継承性をもたせていきたい。

 

 

      2年生

 

       たかひろ

去年の自分は世間で起きていることに対して何も考えず、堕落していました。二次面接で先生に意見を求められても、何も答えられませんでした。正直いまだにとっていただいた理由がわかりません。しかし一年間このゼミで学び、自分自身大きく成長できたと思います。一年生という立場を気にせず、前期のディスカッションから積極的に参加し、疑問点は一つ一つ先輩に教えていただきました。こういうスタイルで何かを学ぶのは新鮮で、とても楽しかったです。先輩もやさしくておもしろかったです!!毎回しっかり文献を読み込み、準備もできたと思います。知識量の向上も成長できた点ですが、なにより一つの事柄に対して考え、批判する、ほかの授業では得られない論理的思考能力が身についたと思います。ゼミ活動がきっかけで日本経済新聞や日経ビジネスを毎日読むようになり、世の中の動きに敏感になりました。

後期では自動車企業の多国籍展開について学びました。ディスカッション大会に照準を合わせ、周到な準備、考えをまとめて参加できたと思います。有意義な時間を過ごせ、とても楽しかったです。ゼミの主要な活動以外で迷惑をかけてしまったところが反省点です。三年次は後輩もはいってくるので、人に教えられるよう知識を貪欲に吸収し、一回一回のゼミ活動の準備をしっかりしたいと思います。また、次年度はゼミ運営が大変だと思うので、うまくまとめられるようゼミ長に協力したいと思います。

 

 

       すぐる

一年生の時に、大学では大人数での授業が多いため、自分の意見を言う場がない事や、大きな教室で先生がマイクを片手に、生徒に話すのではなく、ただ“語る”ような授業ばかりだと感じていました。そのため、ゼミには大変興味があり、疋田ゼミで活動ができると決まった時は、大変嬉しかったです。

しかし、この一年のゼミ活動は正直に話すと、大変でした。前期では毎回の輪読の予習・復習に忙しく、コメントカードを提出するのを忘れてしまった時もありました。自分が何を学び、何を疑問に思ったかを述べる機会を失ってしまっているので、この点はしっかりと直していきたいと思います。授業中は亮介さんを中心に、戦後の日本の経済復興・発展を財閥・企業集団に主に焦点を当てて、初歩的なことから学ぶことができ、互いに論点を出し合いながら考察していくのは大変でしたが、それ以上に有意義で面白かったです。

後期は金融班として、日本のファンドの規制の経緯や今後の展望について学びました。どのように論じていくか、どうしたら見る人に納得してもらえる論文を作れるか等、前期よりも論文作成のスキルが必要となり、OBOGの方を含め、先輩たちの論文を参考にしながら、作業を進めました。

来年度は、今年度に自分が学んだ日本経済論の内容や、論文の作成の仕方を後輩に教える番なので、春休み中にしっかりと復習したいと思います。そして、今年度あまりできなかった図・表・グラフの作成をして、わかりやすい論文作りに努め、web中心ではなく、本という媒体をしっかり使って様々な知識を更に身につけ、論文作成などに生かしていきたいと思います。

 

 

       ゆり

前期の基礎文献の輪読では自分の知識のなさに十分気付かされました。世界や日本の歴史について背景知識が足りなくて、現代日本経済論の内容は思っていたよりもずっと難しかったです。教えていただいた先輩方には感謝しています。毎週の個人カードの提出は大変でしたが、ゼミ後に整理するためにはとても重要だと感じました。来年度の輪読ではもっと予習をして、自分でしっかり理解して、ご迷惑をおかけしないように頑張りたいです。

後期は企業集団班で研究しましたが、難しくてどうしたらいいのか本当にわからなかったです。必要な資料を集めることの大変さも知ることができました。でも有価証券報告書などじっくり読んでみると発見することもあり、研究を進めることができました。企業集団を深く理解することができたとは言えないですが、企業集団班での研究は良い経験になりました。今後の共同研究もみんなと協力してまじめに取り組んでいこうと思います。

 

 

       ゆかり

基礎文献では、現代日本経済論をグループ内で輪読することで戦後の日本経済の流れを学ぶと同時に経済に関する基礎的な知識が身についたと思います。基礎文献の内容を皆で話し合う中で、時にはひとつの箇所を理解するにも皆が意見を出し合い多くの時間がかけたこともありました。特に、春合宿では分からない箇所についてとことん話し合ったおかげでより理解が深まり有意義に過ごせたと思います。また、現代日本経済論の内容を理解する上で以前自分が学んでいた日本史の知識がとても役立ちました。しかし、受験時の日本史の知識では、用語は知っていても実際にはその仕組みや内容について理解していない点が多くあったのだということを実感しました。さらに、共同文献を行う際も基礎文献の知識はとても役立つと思ったので来年度はより理解を深めたいと思いました。

共同論文では、情報産業という自分がほとんど知識のない分野の班に入ってしまい最初はどうしてこの班に入ってしまったのだろうと後悔しました。しかし、情報の調べ方から論文の作り方まで細かく教えてくれたおかげでなんとか論文を作ることができました。討論大会では相手とのテーマが違うために結論を見つけるのが難しかったです。来年は論理的に話すということができるようになって討論大会でもっと発言できるように頑張りたいです。

 

 

       ほくと

基礎文献:

初めて見る分厚さでとても読みきれないだろうと感じましたが、その中には、それまで受けてきた学内の講義ではなかなか網羅することのできなかった日本経済の歴史の変遷をたどることができ、かつ、これからの日本経済について考えるために必要な経済知識も得ることができ、ゼミに入って間もないながらもとても効率のよい勉強をすることができました。

共同研究:

多国籍企業のテーマの中で、各産業の成長の基盤ともなる金融という分野を扱うことによって、今現在各国で起こっている経済危機の影響について根本から理解することができたと思います。しかし、金融の現在は過去のものと比べると様々な業務において肥大化していて比較にならない規模となっているため、今回の論文で扱うことのできなかった分野においても今後理解を深めていきたいと思います。

総括:

疋田ゼミに入ってまだ1年も経ちませんが、今年はゼミ活動を通してとても充実した年になったと感じています。去年と比べると授業への姿勢も変わり(良い方に)、それ以外にも自分で興味のあることなど進んで調べたりするようになりました。次期のゼミではたくさんの新二年生が入ってきますが、先輩として今まで基礎文献や共同研究で学んだことを生かして頑張っていきたいです。

 

 

       ゆうへい

前期に行った現代日本経済論の輪読では戦後GHQの占領からバブル経済の到来までの日本経済の流れを理解しました。ここでは高校時代に日本史や世界史をほとんどやらなかったことにより、最低限の知識がなくとても苦労しました。そして、輪読するにつれて表面的に起こった事件に対し根本的な構造の問題点を理解する事、事件の歴史的背景を理解する事が必要ということがわかり、ひとつの問題が複雑化し、いろいろなことがつながっていることがわかりました。そして、グラフやデータから変化を汲み取り、正確な動きを理解することの必要さも実感しました。

後期に行った共同文献では通信事業の多国籍企業について考察しました。ここでは多国籍企業が日本の国民経済に多大な利益をもたらしたが、その反面、環境面や労使関係などの点でマイナスの作用をもたらしOECDの行動指針に基づいてどうしていけばいいのか、問題点を探り、多国籍企業の今後のあるべき姿を考察しました。

また、この一年を振り返ると、前期、後期ともに先輩方に頼りっぱなしで、自分の能力が向上したのか少し疑問が残ります。これからは、自分のスキルを上げ、教える立場として、恥ずかしくない三年になりたいと思います。

 

 

       ゆう

【前期学んだこと】

まず、ゼミの前には必ず本を読んできて章ごとの内容理解に勉めたり、知らない単語を調べたりしました。本を読んで90年代の日本経済の大きな変化を学び、それが今日の経済にどういう影響を与えているのかを理解しました。

【共同研究】

企業集団では旭硝子を担当しました。今回大変だったことは旭硝子の資料の少なさです。有効な文献があまりなかったためほぼwebを参考にしたのですが、そのおかげでいろんな検索方法やアプローチ方法を学ぶことができて今後の活動の助けにもなると思います。

【全体を通して】

長時間じっと経済の研究をしていることは経済の知識もあまりない私にとっては当初苦痛でしたが、頼れる友人や先輩、優しい先生がいてくれたおかげでなんとか1年やり通すことができました。今年は自分も頼れる先輩になれるよう努力し楽しくゼミをやっていきたいです。(^^)

 

 

       けいご

疋田ゼミに入ってまずやったことは、現代日本経済論を輪読・講読することでした。それまで、現代日本経済論のような本を読んだことがなかったので、一度読んでもまったく理解することができませんでした。理解するには、予習、ゼミでやったことを復習しなければならないということがわかりました。

後期の共同研究では、自動車班に所属し、自分は日本の多国籍自動車企業(トヨタ、ホンダ)の経営システムや海外展開などについて調べました。また、討論大会にも参加して、普段では経験できない貴重な体験をすることができ、とてもよかったです。

来年度は、教えられる立場から教える立場に変わるので、しっかりと教えられるように今まで以上に頑張っていきたいと思います。また、討論大会ではほとんど自分の意見が言えなかったので、次参加する時は積極的に自分の意見が言えるようにしたいです。

 

 

       かつひこ

疋田ゼミナールに入って、ゼミという場で一年間学びさまざまな経験をすることができた。基礎文献では日本経済の流れをしっかりと学びなおす機会となり、また、文章を噛み砕いて自分が納得いくまで考え、理解を深めることができた。共同論文ではアメリカ発金融危機の日本への影響と今後の対応策について研究した。金融危機の影響を調べるにあたって、企業の損失額などがあまり公開されておらず、また危機後の対策についても「リスクマネジメントとしてのPDCAサイクル強化」という考えにたどり着くまでにかなり苦労した。論文の作成に苦労した分、完成によって得られた達成感と自信はなにものにも変えがたい貴重な経験となった。来年度のゼミではゼミ全体をしきっていかなければならないが、気負わず責任感をもって取り組んでいきたい。

 

 

       めぐみ

前期は毎週あの分厚い参考文献を輪読するのが正直辛く、未知の言葉ばかりで全くおもしろくなかった。5月の合宿も朝早くから夜遅くまでひたすら議論し続ける毎日。結構楽しみにしていたのに実際は予想をはるかに上回る辛さで心身ともに限界だったが、最終日の飲み会は本当に楽しかった。「頑張った後のお酒ってこんなに美味しいんだ!」と思った。しかも、田んぼや畑を2、3回しか見たことのなかった私にとって、レクで田舎散策ができたことは非常に有意義だった。前期が終わるころには、基礎文献の内容はなんとなく理解できるようになったけれど、ジェフリージョーンズの本は結局よくわからなかった。

後期からは企業集団班に入り、私は三菱電機について研究することになった。しかし、何から始めればいいのかもわからず、先生のアドバイスに従うのみで常に漠然と”作業”していた。しかも三菱電機に関する文献がなかったため、必要な情報を全てウェブで探さなければならなかったことが残念だった。また、討論大会に出場できなかったことも心残りである。論文が完成した今も達成感はあまりなく、むしろ改善点ばかりが思いつく。何ヶ月もかけてこの程度かと思うと本当に情けなくなってくる。だから今年はもっと密度の濃い論文を書くという目標をたてて頑張ろうと思う。でも先輩がいなくなってしまうので心細いし、後輩がたくさん入ってくるので今からちょっと不安に思う面もあるけれど…。

今年からはゼミ連という新たな活動場所が増えたので、そちらも積極的に取り組んでいきたいと思う。

 

 

       あつこ

私はこのゼミの一年間の活動を通して、知識や考察力、自分で考える力、パソコンの使い方や情報収集など様々な力を高めることができたと思います。

前期の『現代日本経済論』の輪読では、最初は難しい文章に戸惑いを覚えながらも同じ輪読班の先輩たちや先生の説明を聞き、主要な論題に対して議論することで、徐々に日本経済の歴史の本質に対する理解を深めることができました。来年度は私たちの学年が2年生をリードする学年になるので今年度学んだことを定着させるとともに、更なる学力の向上に努めたいと思います。

後期の共同研究では「企業の多国籍化をOECDの視点から見て政策提言する」という共通テーマの下、私は自動車、特にヨーロッパの自動車産業の多国籍企業化する歴史的過程と今後の展望について研究しました。ヨーロッパの自動車産業は公開されている情報が少なく資料収集に苦労しましたが、それでも自分なりに筋道を立てて論文を完成させたことは、かならず自分の力になっていると信じ、1年間ゼミの活動を続けられたことをうれしく思います。来年度の目標は、2年目なので今年度よりもスムーズに論文作成を進めることと2年生をリードする責任を果たすことだと思います。

疋田ゼミでの活動は、精神的な成長や、経済学に対する学習意欲の向上、何より楽しいゼミ生と仲良くなることができたので、私にとってとても有意義な1年間になりました。来年も頑張ります☆

 

 

 

      3年生

 

       じゅんいち

まず、現代日本経済論の輪読では昨年に引き続き、より深い知識を得ることができたと思います。今年度初めて読んだ国際経営講義では、より世界規模での経済活動に視野を広げ、共同論文作成に向けた予備知識を蓄えることができました。

共同論文では自動車班の班長として反省すべき点が非常にたくさんあり、2年生には本当に申し訳ないと思いました。個人的には自動車産業についての知識、金融危機についての知識をより深めることができましたが、班全体でその知識を共有できたかといえばできず、最終的には自分の範囲だけで手一杯な状態になってしまいました。本来ならば班長の自分が中心となって知識を共有し、連携して論文を作成すべきでしたが自動車班の2年生のみなさん、申し訳ないです。反省しています。大学生活では班長としてみんなをまとめて共同作業の中で学習するといった機会はもう無いと思うのでとても残念です。

来年度では今年度の反省を踏まえて計画的な卒論作成を行えればと思います。あと昨年度のあとがきに目標として書いてあった図や表の作成を今年度まったくしませんでした。図表作成が得意になればかっこいいと思うのですが卒論でできるかどうか…謎です。

 

 

       つばさ

前期も後期も班員に恵まれていて、非常にやりやすく最高だった。二年生の参加意欲には感心し、三年同士も協力しあってできたと思う。

ただ反省点として思うのは、年間を通してシリアスさが足りなかった点。基礎文献では依然として詰めが甘かったし、共同研究ではインナー大会に参加しなかったこともあって、だらだらと進めてしまった。それとどうしてもゼミ中は個人作業がメインになってしまうため、年間を通して議論の機会が少なかった。個人作業は宿題で、ゼミ中は極力議論を行った方が、週に一回のゼミも有効に使えたのだろう。仲良くやれたのは良いけれど、どこか肝心なところを疎かにしてしまったから、不完全燃焼の感が否めない。本当に二年生に対しては、不甲斐ない先輩で申し訳ない。

とはいえなんとか今年もゼミが終わったので、班のメンバー、他の班員、そして多くの助言をくださった先生に感謝しています。二年生、きっと来年はもっとうまくやれる、だって二年生、できるもん!!

 

 

       よしみ

一年間を通して、私なりにですが、それなりにゼミに貢献できたのではないかと思います。前期の輪読は極力事前に本を読み込み、内容を理解した上でゼミに臨むようにしましたし、後期の共同論文ではいろいろな文献をあさり、とにかく企業集団についての理解を深めることに努めました。

企業集団…難しかったです。ただ、いかに今まで自分がやってこなかったのかも思い知らされましたし、検索の仕方の甘さにも気付かされました。きちんと探せば文献は意外と出てくることにも気付けたし、企業集団自体の明確な規定がないからこそ、文献によって様々な考えが出てきたりして、やっていてなかなか楽しい題材でした。来年度の人は、引き続き頑張って下さい!

全体的にはゼミの人も、ゼミ連の人もいい人ばかりで、1年間楽しく過ごせました。強いていえば今年は討論大会に出場できなかったことと、工場見学がなかったのが残念です。

1年間ありがとうございました。

 

 

       りょうすけ

今年度は大学生活を通して最も自分が成長できた1年だったと思います。僕はゼミナール長という責任ある役を務めさせていただき、ゼミナールの雰囲気作り、後輩の指導、そしてゼミナールの先頭にたってチームをリードする経験をしました。はじめはなかなかゼミをひとつにまとめることができなくて試行錯誤しながらゼミを進めていきましたが、周りの同期のゼミ生の協力、2年生の協力の下、完璧とまではいえませんが一応ゼミナールとして、チーム一丸となっていろいろなことに取り組めたと思っています。春合宿から準備してきた討論大会ではまさにその成果を発揮できたのではないかと思います。僕の班は2年生が頑張ってくれて討論も弾み、研究論文のスパイスとなるようなアイデアも得ることができました。みんなお疲れ!!

ゼミ長という立場にありながら責任感に欠けるところも多々あったと思いますが、僕自身は本当に楽しくゼミナールをやることができてとてもうれしく思っています。不甲斐ない僕についてきてくれて、同時に支えてくれたゼミの仲間には本当に感謝しています。論文作成が終わりを向かえ、僕たち3年は本ゼミから離れることになりますが、次年度のゼミナールは今年以上のものにしてくれると期待しています。がんばれ克彦(笑)

今年は去年以上に先生にお世話になりました。先生は忙しい中、僕たちゼミ生の一人ひとりの声に耳を傾けてくれて親身にアドバイスをしてくださいました。ありがとうございます。話が難しくてわからないこともありましたが、その都度新しい知識を得ることができて、大学の授業だけでは得られない知識を得られたと思います。時折意味不明なことを言って困らせてしまった(勉強不足で)ことは反省しています。すいません。(涙)卒論ゼミでもご迷惑をおかけすると思いますがそこはひとつご愛嬌ということで。

最後に、本当にこのゼミに入って幸せだったと思います。僕の大学生活においてエッセンシャルな経験になったのは間違いないです。これからは疋田ゼミのOBになったときに恥ずかしくないようにきっちり就職活動をがんばっていこうと思います。

 

 

       そう

共同論文で私たちの班は企業集団を扱いました。企業集団としての多国籍化というテーマがとても難しく、当初の「多国籍企業に対する政策提言」というところまで研究が及びませんでした。班長としてその難しいテーマ、全体像を理解し、2年生が研究に取り組みやすくなるように論文の方向性を示すという役割がありました。しかし、私自身知識が不十分で、参考になるようなアドバイスがあまりできなかった点で2年生にはほんとに迷惑をかけてしまったと思います。それに、夏合宿の際、班内で役割分担が徹底できておらず、お叱りを受けました。役割を分担させ、全員に当事者意識を持たせる事で全員が責任感と主体性を得る事につながる事を学ばせていただきました。

また、2年生の時は正直自分の実力のなさから先生のお話についていけない事が多くありました。3年生になって知識面で先生のお話になんとかですがついていけるようになり、学び吸収できる部分が増えた事がうれしく思います。

卒業論文においては、「主体的な勉強はおもしろい」と感じる事ができるように目的を持って取り組みたいと思います。

 

 

       たくや

前期での基礎文献の輪読では、二年目だが新しい発見がたくさんあった。同じ本を何度も読み込むのはとても大事だと思った。理解を深めるには読み込むことが大事だと感じ、また、三年生になり、それを後輩に教えるということはさらに大変だと感じた。自分に自信のないことは下手に後輩に言えなかったため、発言が少なくなってしまったことは、自分の中の反省点にある。でも前期は授業で死にそうな中、ゼミだけは手を抜かずにやってこれたことは自分の中で自信につながると思う。

後期では今年は多国籍企業についてであったが、二年連続で自動車班になるとはおもわなかった。もう運命だと感じ、卒論も自動車産業についてにしようかと思ったくらいだった。去年の反省を生かし、自分で情報を集めることは大変であることはわかっていたので、毎日新聞を眺めるように心がけた。環境問題の観点などから自動車産業に関しての情報は更新されるので、新聞を読む習慣がついたことは、今年一年のなかでよい収穫だと思う。インナー大会では、自分の書いた論文の内容と相手の論点がずれていたので、あまり突っ込めなかったのが残念だった。だが、去年は風景で終わってしまったので、今年は楽しかった。

後輩に教える立場になって感じたことは、嘘は教えられないので、自分で調べたことや知識を教えるということは難しいということだと感じた。

今年一年3年生としての疋田ゼミでの1年間は、とても有意義であった。3年生・2年生と切磋琢磨することができて、誇りに思っている。

これからは卒論製作に入り、自分との戦いなので2年間疋田ゼミで培ったものを生かして頑張っていきたいと思う。

 

 

       こういち

通年して班長を務めさせていただきました。2年次と比べ格段に大変だった、というのが第一の感想です。前期は、自分が説明していくことでいかに知識が曖昧か、準備が足りないか、知識のリンクが出来ていないかを痛感しました。後期は金融班を担当し、米国発の金融危機の問題点や今後の展望を研究しました。そこでは、金融用語の理解から始まり、問題の「本質」は何なのか、様々な見解から自分たちはどのように考えるのかという作業にひたすら四苦八苦しました。金融の難しさは、目に見えないところで本来の目的とは異なる形で動いていることにあると感じました。また、さまざまな政策や規制にも「正解はない」という大きな壁にぶつかり、正しい情報をつかむこと・発信することは簡単ではないと感じました。

「金融…カッコいいな!」という軽い気持ちで始めた部分もあり、本当に苦労しましたが、今振り返るとこの半年間で身に着けた知識は宝物です。

最後に、班長という立場にもかかわらず、自分のことで手一杯になってしまった点は反省したい。そして、常に協力してくれた班員には心から感謝したい。特に通年して班員として協力してくれた克彦・北斗にはありがとうと言いたい。

まだ卒論ゼミが残っていますが、後輩たちにはさらに熱いゼミを目指して頑張って欲しいと思います。ありがとうございました。

 

 

       あやふみ

今年度のゼミ活動では基礎文献・共同研究において班長をやりました。

「当事者意識」をテーマに班の進行をしていました。自分の仕事に責任をもつことだけではなく、みんなが積極的に活動してくれるような班長になれたと自己満足しています。

基礎文献では予習が大変でしたが、得られた事が多く勉強になりました。(Tくんと同じ班で楽しかったです。もっと発言をしてほしかったですが…)

共同研究では2年連続でKくんと同じ班だったので、とても心強かったです。インナー大会の思い出は喧嘩をしたことしか覚えていません。班のメンバーも、ほかの班より少人数でしたが、一人一人が自覚を持ってやってきてくれたと思います。特に2年生のYくんも、Yさんもほとんど遅刻・早退せずがんばってくれました。

 

 

       けい

基礎文献では去年より予習の時間を増やそうと心がけたが、カバーできないところもありつまずいてしまう場面も多々あったので、後輩に迷惑をかけてしまい申し訳なく思います。ただ、教科書を論理的に読み、考え、自分の意見をもつという点に関しては、去年に比べ成長できた点だと思います。日本経済論を考える上では、教科書の内容だけでなく、金融論や国際経営論など、様々な予備知識が必要で、今後どのような学問に対しても、教科書一辺倒でなく、予備知識を備えて取り組んでいきたいと思います。

共同論文では3年生として、後輩をまとめつつ班長と連携をとり、円滑に進めていけたと思います。去年の環境よりやや難しいテーマであったが、去年の反省点である予備知識を備えて討論大会に臨めたと思います。日々のゼミでも余裕を持って進められたので、ゼミ内での意見交換も去年より多めにでき、時間を充実に使うことができました。今後、2年間のゼミで得たものを4年のゼミに生かしていきたいと思います。ありがとうございました。