サイバーアジア〜アジアのホームページ紹介〜(1)

アジア研究仮想図書館

 アジアの特徴の一つとして情報インフラの未整備があった。電話がかからない、ファクスが送れない等々で時間を費やした経験のあるアジア関係者は少なくないだろう。しかしこうした状況を一新させる飛び道具が実用化されつつあることをご存じだろうか。たとえば携帯電話やポケベルなどの移動系サービスやインターネットがそれに当たる。特にインターネットはホストコンピュータ数で言えば、GNP100万ドル当たり、シンガポール0.41台、香港0.17台、台湾0.11台、韓国0.09台と日本の0.07台(マレーシアと同数)を凌駕している。米ゴア副大統領が音頭を取るGII ( Global Information Infrastructure ) に目を向けていれば済むという状況でなく、APII ( Asia Pacific Information Infrastructure ) にも目配りが必要のようだ。
 今回はアジアのホームページへのゲートウェイとして、Asian Studies WWW Virtual Library(英語)を紹介する。
 Asian Studies WWW Virtual Libraryは " The expert guide to Asian Studies, by the experts, for the experts " と銘うち欧米アジア22の高等教育機関が参加するプロジェクトであり、アジアの情報リソースへの格好の入り口となっている。
 インデックスページからは分野別、地域別、国別のVirtual Libraryが展開しているが、例えば国別でマレーシアをクリックするとAsian Studies - Malaysiaページが飛び出し、そこから政治、経済、文化、観光情報やマレー語、英語、華語の新聞が即座に表示できる。分厚い白書を時期外れで繰ったり、海外出張の下調べに困ることはもうないだろう。

(初出:『アジアクラブマンスリー』アジアクラブ、1997.7)