サイバーアジア〜ホームページ紹介(7)〜

海外華語メディア

 アジアで「移民」といえばインド系人や華人だろう。祖国から現地へ単純に一本線の移民より、最近は時に応じて自ら滞在地を選び、二次移民、三次移民を繰り返すSojourners(逗留者)が現れ、大陸か台湾かの二者択一を越え、独自のライフスタイルを築きつつある。それを象徴するのが「全球華人」対象のオンラインマガジンの数々で、なるほどナショナルな中国語情報とはいささか趣が異なる。代表的なものに主にニュースを扱う『華夏文摘』(英語、GBコード中国語、Big5中国語、PDFなど)や『楓華園』(英語、Big5中国語)がある。
 日本の華僑は国籍を取得して「華人」になるのは難しいが、中国系滞在者も増えている。『東北風』(JIS、EUC、GBコード中国語)は元々在日中国人留学生によって創刊されたが、現在COM(China Online Magazines)によって発行され、在日中国人事情を伝える。
 なお『華夏文摘』や『楓華園』などは東京大学中国留学生学友会ホームページの文字コード置き換えサービスによって日本語システムで扱うことができる。
 華人たちが発信〜受信しているのは文字情報だけではない。Mainstream Broadcasting 華僑の声がバンクーバーから発信するインターネット放送、1320好電台(Big5コード中国語)は海外中国人の中でも特に広東人向けで、ニュースの他、歌や芝居など娯楽番組にも力を入れている。

(初出:『アジアクラブマンスリー』アジアクラブ、1998.1)