ミニコミ
インターネットなればこそ入手できる情報として、小部数でしかも大流通に乗らないミニコミの類があるが、こうしたメディアは時として一般マスコミのアジア情報を相対化する。
かつて発禁処分となったインドネシアの週刊誌『TEMPO』は日本でも購読者が多かったが、現在TEMPO Interaktif(インドネシア語、英語)がオンライン上で復刊されており、元々一般刊行物として制作されていただけあって情報源として利用するに足る編集内容である。
もっと生な情報源もある。ホームページパブリッシングは何でも掲載可能で規制もかかりにくくまゆつば物も多いが、画面の切り替えが自由なので、あたかもひとつながりのようにフリービルマ(英語)のページをのぞいてから、ミャンマー政府公式ホームページ(英語、日本語など)で軍事政権の公式見解を確認するなどという芸当*もたやすい。他にもチベットや東チモール問題について、亡命政府ホームページ(英語)や人権団体(East Timor Human Rights Centre)のページ(英語)で詳細を即座に表示できる。こうした主張の本国における位置付けがわからなくなったら前記同様、たとえば後者ならインドネシア外務省ホームページ(英語、インドネシア語)などを参照すればよい。サイバーアジアの旅は、情報が受容者の判断に委ねられるという当り前のことを改めて認識させてくれる。