サイバーアジア〜ホームページ紹介(13)〜

アジア語可能のロボット型検索ページ

 前回、全文検索の「ロボット型」ページはキーワードによって欧米、アジアに限らず検索してくれると書いたが、キーワードを何語にするかという制約はある。ネット上で一番通りのよい英語で検索語を指定し、探し出されたホームページのドメイン末尾から、cnなら中国、krなら韓国のページと判断することはできるが、アメリカにサーバをおくアジアのホームページも少なくないし、直接原語で検索したい場合もあるだろう。個々のコンピューター内でのマルチリンガル(多言語利用)は徐々に一般的になりつつあるが、ホームページなどネット上での厳密なマルチリンガルは、そもそもホームページ記述言語であるHTML自身にそうした発想が盛り込まれていないこともあってむずかしい。しかしユーザーサイドから見れば、ネットスケープやインターネットエクスプローラーなどのブラウザは同時に多言語を表示できなくとも、英語+一言語という制限から解放された、まだましなソフトウエアであり、フォント置き換えによる単言語表示でよければ欧米1バイト文字はもちろん、各種漢字、ハングル、アラビア文字などの2バイト文字も表示可能だ。本連載でも「人民日報(GBコード中国語)」など丸カッコ内にエンコーディング指示を付記している。
 今回紹介するロボット型検索ページアルタビスタ(日本語)は米DECが運営する世界最大級の検索サービスで、一箇所で多言語検索が可能だ。従来の欧米諸語に加え日本語、中国語、朝鮮語のアジア言語、その他ロシア語、ギリシャ語、ヘブライ語、アラビア語など合計20言語以上の検索語メニューが用意されており、すべての言語を指定した検索も可能である。また英、仏、独、伊、ポルトガル、スペイン語などの間ではテキスト翻訳ページも用意されている。ネット上では次々おそるべきエージェント技術が用意されているようだ。

(初出:『アジアクラブマンスリー』アジアクラブ、1998.7.1)