サイバーアジア〜ホームページ紹介(31)〜

メーリングリスト

 インターネットはコミュニケーション・メディアとしても有用だが、特に相互交信が手軽に行える電子メールは、ホームページ、電子掲示板、ファイル転送など他のサービスに比べ、郵便、電話、ファクスといった通信手段の本流の中で語られることが多く、一般への定着度が高い。電子メールを使っていても、前回紹介したメールマガジンは一方的な配信だが、メーリングリスト(ML)は、リストに登録されたメンバーに同じ内容のメールが同時に配信されるインタラクティブな仕組みである。一人が発信した話題を登録された全員が共有できるので、電子掲示板に比べて手軽に議論が進められる。過去の発言がホームページにまとめられている場合は、発言する前にFAQ(よく聞かれる質問)かどうか参照しておくとよいだろう。アジアに関するMLをいくつか紹介しよう。
 Multilingual Computing Users' Group (MULCO)メーリングリストは、コンピュータでアジア諸言語を使うときの駆込み寺である。マサラ庵では映画大国インドの、特に娯楽映画についての情報が飛び交っている。中国旅行メーリングリストには初めて中国に行く人から旅のプロまで数百人が参加している。バリ・メーリングリストではインドネシア・バリ島についての井戸端会議が繰り広げられている。
 他にも検索エンジンや月刊ML紹介によって、必要なテーマを議論しているリストがきっと見つかるだろう。これらのメーリングリストやメールマガジンによって、自分の電子メールログ個人データベースとして充実していくのが実感できるだろう。

(初出:『アジアクラブマンスリー』アジアクラブ、2000.1)