サイバーアジア(38)

日本語で読むアジアのメディア

 アジアは多文字、多言語世界であり、ローマ字を使っている国はあっても英語を単一の国語として採用している国はない。こうした状況の下、アジアのメディアが日本語ページを設けるケースが増えているのはありがたい。
 中国では人民日報<http://www.peopledaily.co.jp/j/>が見出しからはじめ、徐々に日本語ページを増やしている。
 韓国紙では中央日報<http://japanese.joins.com/>朝鮮日報<http://japan.chosun.com/>が日本語ページをハングルページと同時に発信している。1面の抜粋だが、韓国の世界日報にも日本語ページ<http://www.worldtimes.co.jp/kansok/kan/main.html>がある。南北会談のニュースなどを、北朝鮮のニュースに厚い在日の朝鮮新報<http://www.korea-np.co.jp/sinboj/Default.htm>と読み比べるのも面白い。
 東南アジア諸国では地元紙には日本語ページはないが、日本人社会で流通している邦字紙のページで現地報道を日本語で知ることができる。フィリピンのまにら新聞<http://www.manila-shimbun.com/index.html>は地元高級紙と大衆紙の見出しをそれぞれ紹介している。シンガポールなら星日報<http://www.shinnichi.com.sg/>、マレーシアなら日馬プレス<http://www.nichimapress.com/index.shtml>、タイならバンコク週報<http://www.bangkokshuho.com/index.htm>のページに当たれば日本語で現地情報を得ることができる。
 逆に日本のメディアが英語以外のページを設けるケースも出てきた。ビジネス、技術情報中心だが日経BP社商務科技網<http://china.nikkeibp.co.jp/china/>(GBコード中国語)の試みは先駆的である。

(初出:『アジアクラブマンスリー』アジアクラブ、2000.8)