サイバーアジア(43)

中国大陸の大富豪

 アメリカの雑誌『フォーブス』は「中国大陸の富豪50人」<http://www.forbes.com/global/2000/1127/0324150a.html>を発表した。トップは中国国際信託投資公司の“紅色資本家”栄毅仁で、所得は19億ドルだった。中国のスーパーリッチは50名中最年長の84歳だ。
 フォーブス誌の50傑は中国国内では社会面ネタとして非常に関心を集めたようだ。大陸富豪の最年少は29歳だが、年齢的にも特に目立ったのはネット関連企業のオーナーたちだった。20位には網易(NetEase)<http://www.163.com/>の丁磊、37位には捜狐<http://www.sohoo.com.cn/>の張朝陽、42位には新浪網<http://www.sina.com.cn/>の王志東と、中国大陸のポータルページが名前を揃えている。
 しかし、50人の所得を合わせても100億ドルで、ビル・ゲイツ一人の220億ドルに遠く及ばないし、富豪50人の平均所得は2億ドルである。フォーブス誌は所得格差でアメリカを中国の約12倍と換算し、華語メディアの中には単純なかけ算で栄毅仁はビルより上とはしゃぐ論調もあった。しかし国内の所得格差が大きい中国で、そうした平均値がそのまま適用できるかどうか疑問だ。
 なお、『亜洲週刊』も中国大陸の100大上場企業という特集<http://www.yzzk.com/200046/yzmain.htm>を行っているが、個人でなくあくまで企業単位で発表している。

(初出:『アジアクラブマンスリー』アジアクラブ、2001.1)