サイバーアジア(45)

チャットを楽しむ

 チャット(chat)はネット上で複数のユーザー同士が文字を使ってリアルタイムにおしゃべりを楽しむ仕掛けである。その場の雰囲気は古き良きアマチュア無線に似ている。
 まずはおなじみYahoo! JAPAN <http://www.yahoo.co.jp/>にアクセスしてみよう。日本語のチャットルーム<http://chat.yahoo.co.jp/>も良いけれど、トップページ下の「世界のYahoo!」リストには、アジアに限っても 韓国、香港、シンガポール、台湾、中国、インドへのリンクが張られている。早速中国へ飛んでみよう。雅虎中国の聊天室<http://cn.chat.yahoo.com/>の「政府と政治」から国際政治を選ぶ。あっと言う間に5人が集まって、英語、広東語混じりの中国語で床屋政談がはじまる。だんだんきわどい口調になってきた。一箇所でログインすれば、次々別の地域のチャットルームに入れるので、Yahoo! IndiaのYahoo!Chat<http://cn.chat.yahoo.com/>に移ることにする。お薦めからGujarat Global Chatを選ぶと、20人以上がインド西部地震の現地情報を交換している。台湾の集集大地震の際も、こうしたチャットルームが大にぎわいだったことが思い出される。
 どこの国でもサブカルチャーや出会い系のチャットが盛んなようだが、チャットルームの一覧を見れば、いまその国で何が話題がなっているかがよくわかる。そして片言の英語でも中国語でも、誰もがすぐ会話を楽しむことができる。

(初出:『アジアクラブマンスリー』アジアクラブ、2001.3)