第11回 総復習 (12/21/2001, 8401教室)
講義内容
電子メールについて
- ID、パスワードが合えば送受信できる→ID、パスワードは厳重に管理する必要がある
- 受信の仕方
- サーバのメールを削除する(メールを残さない)→メールを自分のマシンに移動する
- サーバのメールを削除しない(メールを残す)→メールを自分のマシンにコピーする
- 重要なこと
- 主に使っているアドレスのメールチェックを頻繁に行い、その都度自分のマシンに受信しておくこと。
購読[『月刊しにか』2001年5月号 pp46-49, 60-67, 78-81]
Q:中国の取引先のリストを作りたいのですが、中国語をデータベースソフトで扱うことはできますか?
Aの要点
- できます。
マイクロソフトの表計算ソフト「エクセル」やデータベースソフト「アクセス」は、「ワード」ほどでないものの多言語対応になっているので、これらのソフト、日本語版をそのまま使って、中国語を使ったデータベースを作ることができます。
[p46より引用]
- 「Arial Unicode MS」などの日本語情報のあるユニコードフォントを指定する必要がある。
- ソフトウェアについて[p47より引用]
マック版のエクセルは多言語対応ではないので、日本語と中国語を同時に使うのは困難です。多言語対応の表計算ソフトには「マリナーJ」(MarinerJ、http://www.pascal.co.jp)があります。
「ファイルメーカー」ではフィールドごとの言語設定を守り、日本語と中国語のデータを混在させなければ中国語も使えます。なお「ファイルメーカー」の中国語版はバージョン4.0で開発が停止、販売終了となりました。
- 作成した日中混在データピンインでソートする方法
- まずピンイン専用のフィールドを別につくりuウムラウトはvで代用、声調は音節末に数字を入れ軽声は5とする。そして、このフィールドをキーにしてソートすれば、ABC順に配列できる。
日本語と混在させる場合には、日本語データについてはこのピンインのフィールドにローマ字読みを入力しておきましょう。そしてピンインのフィールドとは別に、日本語読みでソートできるよう、さらにふりがな専用のフィールドもつくっておくと便利です。その際、中国語にも日本語での読み方を入力しておけば、ABC順でも五十音順でもどちらからでも並べ替えられます。
[p47より引用]
ワンポイントアドバイスの要点
表計算ソフトは簡易データベースとして活用できます。中国語のソートは、面倒でもピンインの入力欄を別に用意しましょう。
[p47より引用]
先生の補足
- データベースソフトではなく表計算ソフト(簡易データベースとして活用)での扱い方が紹介されている。
- コンピュータでしか行えないソート、検索、並べ替えのしやすさを考えてデータベースを作らなければならない。
- Macintosh版の「Excel 2001」で多言語を扱うことができるようになった。「MarinerJ」は製造元が事業を中止したため現在は入手できない。
- この章の内容を知っていれば中国語のデータベースを作ることが出来る。
Q:中国語用の翻訳ソフトはあるのでしょうか? もしあるのなら紹介してください。また、音声読み上げソフトについてはどうでしょうか?
Aの要点
あります。
- 翻訳ソフト
- インターネットのページなどをオンラインで直接翻訳してくれるサービスがあり、ウィンドウズやマックの別なく利用できる。
- 単語単位で即座に意味を示してくれるようなナビゲーションソフトがある。
- 一般のソフトウェアにも中国語の翻訳ソフトがある。値段はかなり高い。
- 現在は翻訳結果をそのまま使えるほど精度が高くない。あくまで大量の文書を翻訳しなくてはならないときの下訳として使うこと。
- 音声読み上げソフト・音声入力ソフト
- 大陸・台湾ではいくつも新製品が出ているが、日本語のウィンドウズでは動かないものがほとんど。
マックで使える中国語の音声入力および読み上げソフトウェアとして、手書き入力ソフトも同梱した「天韻神筆」というパッケージ版が香港・台湾・中国で販売されていましたが、一九九九年に販売終了となり現在までのところバージョンアップしていません。
[p49より引用]
ワンポイントアドバイスの要点
OCRと同じく、翻訳ソフトも自分自身で鍛えなくてはならない。翻訳といってもあくまで下訳までである。
先生の補足
- 現在の翻訳ソフトが翻訳した文章をチェック無しで使うのは無理。ソフトを注釈や辞書代わりとして利用し、文章化は自分ですること。
- 翻訳ソフトの有効利用で翻訳の効率を上げることはできそう。
Q:中国や台湾に出張中、自分あてのメールをチェックしたり、返事を出したりすることはできますか。海外でメールを見る機会が多い場合、プロバイダを選ぶ際に特に気をつけることはありますか。
Aの要点
海外出張中のメールチェックには3つの方法がある。
- すでに契約しているプロバイダの国際ローミングサービスを使う
- ほとんどのプロバイダが国際ローミング会社と提携しているため、接続ソフトを利用すれば現在の契約のまま海外からネット接続できる。
- 地元プロバイダと新たに契約する
- ローミングサービスで起こりうるトラブルをほとんど回避できる。
- 大陸・台湾のプロバイダは日本より安価なため、二重契約の負担が重くない。
- プリペイド式のサービスの増加により、気軽に契約できるようになった。
- 地元プロバイダ経由で、現在利用しているプロバイダのメールチェックができる。
- 中長期の滞在におすすめ。
- Webメールを使う
WebメールとはWebページ上で電子メールを読み書きするサービスで、多くが無料で提供されています。
[p61より引用]
- 普段使っているプロバイダのメールを受け取ることができる。
- インターネットカフェなど、自分のパソコンからでなくても利用できる。
- トラブルの場合を考え、上記2つの方法と併用するのがよい。
ワンポイントアドバイスの要点
「旅先通信」をするには、事前の準備が大切です。
[p61より引用]
- 事前に、旅先の接続ポイントにアクセスしておくこと。
先生の補足
- 現在契約しているプロバイダの海外アクセスポイントを使う方法(ローミング)もある。
- プリペイド式の契約は便利。
- Webメールは、旅先で契約し環境を整えることができる「最後の手段」。
- 必ず事前準備をしてから出かけること。また、必ず接続できるとは限らないため、複数の手段を用意しておくこと。
Q:中国語を設定していないパソコンで中国語のホームページを見るにはどうすればいいでしょうか。
Aの要点
中国語のページが見られない原因と対処法の説明。
- 中国語を扱う環境が整っていない
中国語フォントや言語設定用のいくつかのファイルなどをインストールする必要があります。
[p62より引用]
- 解決方法 [p62より引用]
ウィンドウズの場合は、WindowsUpdate、「オフィス」「インターネット・エクスプローラー」(IE)のカスタマイズインストール、日本開発の中国語用IME等のインストールで、必要なファイルの導入やブラウザの設定まで自動的に行ってくれます。
マックOSの場合は、基本的にランゲージキットでOSに中国語環境をインストールして下さい。
- 環境は整っているが中国語を扱うための設定がされていない
ブラウザやメーラーなどに対して、中国語用の設定を行うことで解決できます。
[p62より引用]
- ブラウザの設定方法
- Windows用「Internet Explorer」の場合
- デスクトップ上のIEのアイコンをマウスで右クリックし、[プロパティ]を実行する。
- 画面の[フォント(N)]ボタンを左クリックし、各言語用フォント設定画面を開く。
- 「言語セット」のリストから「簡体字中国語」または「繁体字中国語」を選び、フォントを設定する。
- MacOS用「Internet Explorer」の場合
- [編集]メニューから[初期設定]を選択する。
- 左側の[Webブラウザ]のメニューから[言語/フォント]を選択する。
- 「言語」で「zn-cn」(簡体字中国語)または「zn-tw」(繁体字中国語)を選択する。ない場合は「追加」で中国語を追加する。
- 「Netscape Navigator」の場合
- メニューの[編集]→[設定]を実行し、設定メニューの[表示]→[フォント]を選択する。
- 簡体字は「文字コードセット」を「簡体字中国語」に変更し「プロポーショナルフォント」と「固定ピッチフォント」それぞれに簡体字用フォントを設定する。繁体字の場合は「文字コードセット」の「繁体字中国語」を同様の手順で設定する。
- ページを見る手順
- IE5.*の場合
- メニューの[表示]→[エンコード]→[簡体字中国語(GB2312)]または[繁体字中国語(Big5)]を実行する。
- IE4以前の場合
- メニューの[表示]→[フォント]→[その他]→[簡体字中国語(GB2312)]または[繁体字中国語(Big5)]を実行する。
- Netscape6.*の場合
- メニューから[表示]→[文字コード]→[その他]→[東アジア]の順に展開し、目的の中国語用文字コードを選択する。
- NNの場合
- メニューの[表示]→[文字コードセット]→[簡体字中国語(GB2312)]または[中国語(Big5)]を実行する。
ワンポイントアドバイスの要点
ホームページを見るためには、中国語用の設定が必要です。設定後の文字化けを直すには、ページのエンコードを中国語に設定してください。
[p63より引用]
先生の補足
中国語を見るためには設定が必要。
- 設定とは
- 環境が整っているか
- 環境を使うための設定がされているか
ほとんどの場合は自動設定されているが、稀に設定できていない場合がある。この章は自動設定されていない場合の対処法。
Q:中国語でネットサーフィンをしたいのですが、膨大すぎてどこから手をつけていいのかわかりません、どのページから見たらいいでしょうか。
Aの要点
サーチエンジンと言うと、Yahoo!(http://www.yahoo.co.jp/)を思い浮かべる人も多いことでしょう。世界で最初のサーチエンジンであるYahoo!は、使いやすく豊富なデータを誇り、サービスは世界各国・地域におよんでいます。もちろん、中国語版もあります。
[p64より引用]
- Yahoo!以外のポータルサイト−中国における″三大門戸″(門戸網站=ポータルサイト)
- 新浪網(サイナ)
- 網易(ネットイース、163)
- 捜狐(ソーフー)
- 台湾のポータルサイト
- 蕃薯藤(ヤムイモ)
- 家庭網絡(PC Home Online)
- 日本語の中国ポータルサイト
日本語による分類と紹介文によって中国語のホームページを探したいこともあります。そんなニーズのために、漢字文献情報処理学会から、漢風!(Kanhoo!)東洋学サーチ(http://www.jaet.gr.jp/kanhoo/)が提供されています
[p65より引用]
Q:「電脳」はもともと中国語とのことですが、コンピュータ関係の単語は辞書にもほとんど載っていません。中国語のホームページで使われている用語を教えてください。
Aの抜粋
- マウス
-
- インターネット(Internet)
- 因特網、互聯網、国際互聯網絡 [中]
- 網際網絡 [台]
先生の補足
- 英語の音訳の場合と意訳の場合がある
- 中国と台湾と香港で用語の違う場合がある
- 用語集サイトで調べるとよい
Q:持ち歩きのできる小さなパソコンやiモードで中国語をやり取りすることはできますか?
Aの要点
iモードは今のところできないが、PDA(パーム互換機・ウィンドウズCE)なら専用ソフトを入れることによって可能となる。ちなみにPDAのうちザウルスでは使用することができない。パーム用の中国語ソフトには次のようなものがある。
- CJKOS
- 掌上星
- ChineseOS
- 蒙括筆 for 掌星中文
- 掌龍中文
- 龍筆
ワンポイントアドバイスの要点
ウィンドウズCEよりもパーム互換機の方がお勧めである。
Q:ウィンドウズ、マック以外に、中国語が使えるOSがあるそうですが……。
Aの要点
- 「リナックス」(Linux)、「超漢字」、「フリービーエスディー」(FreeBSD)、「ソラリス」(Solaris)、「ビーオーエス」(BeOS)などがある。
- 「リナックス」を使う場合、フォントと入力ツールをセットする必要がある。
ワンポイントアドバイスの要点
中国語ツールにおいて、ウィンドウズ、マック以外のOSはリナックスが揃っている。中国大陸にテコ入れがあるので、今後要チェックである。
先生の補足
中国では日本よりもLinuxが普及する状況がある。
参考リンク
- 雅虎中国
- http://cn.yahoo.com/
- 雅虎台湾
- http://tw.yahoo.com/
- 新浪網
- http://www.sina.com/
- 網易
- http://www.163.com/
- 捜狐
- http://www.sohu.com/
- 蕃薯藤
- http://www.yam.com.tw/
- 家庭網絡
- http://www.pchome.com.tw/
- Kanhoo! 東洋学サーチ
- http://www.jaet.gr.jp/kanhoo/
1000コマプロジェクト「中国語情報処理」index