第4回 購読による復習と補足 (10/19/2001, 8401教室)
講義内容
授業用掲示板のチェック
- メールと異なり、インターネットに接続できる環境があればどこでも見ることができる。
- 携帯電話やPHS、パソコン通信からも閲覧・書き込みができる。
- 書き込み
- 北京語言大学が外国語のネット教育ページを開設した。
- 掲示板を情報交流ツールとして活用していく。
Webページ作成準備
- 自分が面白いと思った中国語ページを詳しく説明しリンクする。
- 「Microsoft Word」を使って作成するが、細かい指定には下記のタグを覚えて使うこと。
購読[『月刊しにか』2001年5月号 pp14-21]
Q:これからパソコンを買おうと思っています。中国語を使うにはどんな機種がお勧めですか?
Aの要点
- どのOSを選択したらよいか?
例えばインターネットで中国語のメールやWebブラウジングをしたいのであればOSの種類は関係ありません。
[p14より引用]
- 学術用CD-ROMを使いたい場合は、ウィンドウズ版しか供給されないことがあるのでウィンドウズを使う必要がある。
- 海外製でも大丈夫?
- 国内メーカーでも中身はほとんど海外製の部品なので、海外製かどうかは関係ない。ただし、同じパソコンに後から中国語版ウィンドウズをインストールして使いたいのならば海外製を選択する必要がある。
- どの位の性能がよいか
- 多漢字環境を扱うためには、少なくとも128MB、できれば256MBのメモリが必要。ハードディスクも、一台のパソコンで日中両ウィンドウズを使いたい場合は20GB程度必要。
- 人間が触れるところを重視して
- ディスプレイは目が疲れないもの、キーボードやマウスも自分に合った製品を選んだ方が使いやすい。
ワンポイントアドバイスの要点
OSがどれかよりも、自分がそのパソコンで何をするかによって買うものも変わる。学術用CD-ROMを使いたい場合はウィンドウズ。
先生の補足
- OSの多言語対応について
- Windowsの変遷
- 95(1995年):コンピュータを日本語で容易に扱えるようになり、インターネットの普及が進んだ。
- 98(1998年):「Internet Explorer 4.01」と「中国語文字表示サポート」「Global IME」の組み合わせにより、日本語版Windowsで中国語を扱えるようになった。
- 2000(2000年)
- Me(2000年)
- 「インターネットを見る仕組みとOSの距離が近づいた→特別な設定をしなくても中国語を扱えるようになった」
- デバイスドライバ
- 周辺機器とOSの仲立ちをするソフトで、周辺機器のメーカーが製品・OSごとに用意する。海外(日本)製品に日本(海外)版OS用のドライバが提供されることはごく稀なため、日本製のパソコンで中国語版Windowsを使うことはほぼ不可能。
格言
- 分からないコンピュータ用語は「アスキー デジタル用語辞典」で調べること。
- 社会人になると、コンピュータの勉強に時間を割くのは難しい。スキルを身につけるには学生時代を有効に使うこと。
Q:プリンタ、スキャナ、両方そろっています。中国語を使う場合、それらは買い換える必要があるのでしょうか?
Aの要点
- プリンタ
- プリンタにはインクジェット式とレーザー式があるが、中国語で入力された文章を印刷する場合に特別なプリンタは必要ない。
- レーザープリンタの文字化け
- レーザープリンタで中国語を印刷する際に文字化けする場合があるが、レーザープリンタ自体に問題があるのではなくプリンタの設定を変えることで解決できる。
- スキャナについて
スキャナは大きく分けてフラットベッドスキャナとフィルムスキャナがあります。
[p17より引用]
- フラットベッドタイプ、解像度400dpiで十分。
- プリンタとスキャナを同時に使う場合、USBハブとよばれる器具が必要となることがある。この場合は必ず「USBハブが独自で電源を持つタイプ」にすること。
- ドライバソフトの問題
- 中国語版ウィンドウズでプリンタやスキャナを使う場合は、これらの周辺機器を動作させるためにドライバソフトと呼ばれる設定ソフトが必要になる。購入の際にはドライバが入っているかどうかを確認して入手すること。
ワンポイントアドバイスの要点
スキャナやプリンタを購入する際には、中国語利用よりも印刷用途を想定して選択する必要がある。ただし、USBハブやドライバソフトには注意が必要。
先生の補足
- コンピュータ一般の情報と中国語利用の情報が混在している。この章で中国語利用に特化した情報は「レーザープリンタの文字化け」と「ドライバソフトの問題」。
- 中国語を印刷する際にプリンタ内臓フォントを使うと文字化けが起こる。パソコンのフォントを使う設定にすること。キヤノン製プリンタはプリンタ内臓フォントを使って印刷するため、中国語が文字化けする。
Q:いまウィンドウズ98を使っています。最近、ウィンドウズ2000とかウィンドウズMeとか新しいものが出ていますが、新しいバージョンに乗り換えた方がいいでしょうか?
Aの要点
外国語を使う機会の多い人は、ウィンドウズ2000を購入した方がいい。ウィンドウズ2000は数多くの言語のフォントや入力ツールが付属している。ウィンドウズMeは、中国語フォントや入力ツールを別に用意しなければならないなど外国語対応に新しい部分がなく、「ウィンドウズ98の延長」と考えられている。
ワンポイントアドバイスの要点
中国語を使いこなすならば、ツールが付属しているウィンドウズ2000がオススメ。98とMeは中国語を使うことにおいてはあまり差がない。
先生の補足
外国語を使う場合はウィンドウズ2000がよい。
- 中国語フォントについて
- 下記3つの名前を必ず覚えること。
- 「SimSun」(GB簡体字明朝体)
- 「SimHei」(GB簡体字ゴシック体)
- 「MingLiU」(Big5繁体字明朝体)
- 設定で中国語フォントを選択すれば中国語が表示できる。中国語の文字コードに対して設定し、簡体字、繁体字の区別に注意すること。
- 中国語IMEについて
- 「Global IME」をインストールすれば、中国語環境のないマシンでも中国語入力ができる。バージョンに注意し、フォントも必要な場合は「with Language Pack」と表記されているものをダウンロードすること。
- 中国語版WindowsのIME「MSPY」は「Global IME」よりも高機能。日本語版にインストールして利用できることを確認済み。
この章の内容を覚えれば、Windowsで中国語を使えるようになる。
Q:中国語版ウィンドウズについて教えてください。日本語版にはないメリットとしてはどんな点がありますか?
Aの要点
- 中国語版ウィンドウズについて
- 中国語圏用に開発されたウィンドウズで、簡体字版と繁体字版の2種類存在している。中国語書籍輸入販売店で購入するのが一番簡単。
- 中国語版ウィンドウズの導入について
- インストール作業は日本語版と変わりない。中国語版もしくは英語版のドライバが必要なので、あらかじめドライバが確実に入手できる製品を選択するか、入手できる可能性が高い外資系メーカーを選択するべき。日本語版と同じパソコンで使いたい場合は、マルチブートソフトと呼ばれる、一台のパソコンで複数のOSを切り替える用途のソフトが必要になる。
- 中国語版ウィンドウズのメリット
- 中国や台湾のソフトが確実に動く。日本語版でも言語設定を切り替えれば動作するが、完璧に動くという保証がないので、中国語版を使う方が確実。
ワンポイントアドバイスの要点
- 中国語版ウィンドウズには簡体字版と繁体字版の2種類がある。
- 中国語版と日本語版を同じパソコンで使いたい場合はマルチブートソフトが必要。
- 中国語版を使うには中国語版か英語版のドライバソフトが必要。
先生の補足
- 日本製パソコンに中国語版Windowsをインストールするにはある程度の覚悟が必要。壊れたときの保証はないが、中国でパソコンを購入する方が簡単。
- エミュレーションソフトとは、あるソフトの上で別のソフトを仮想的に動かすソフト。危険なウラ技であり、使いたい人は必ず自己責任の下で導入すること。
- 中国語版と日本語版をマルチブートで使う方法
- 手順
- ハードディスクを2つのパーティションに分ける
- 片方のパーティションにWindows 98またはMeをインストールする
- 空いている方のパーティションにWindows 2000をインストールする
- 注意
- 必ず上記の順番でインストールすること
- 2つのOSのどちらが中国語版でも構わない
- 導入する場合は自己責任の下で行うこと
格言
内容で分からない部分のある場合、完全に理解できなくても、次に出てきた時に思い出せればよい。
課題
メディアセンター作成の「初めてのホームページ作成マニュアル」を印刷し、次回授業時に持参すること。
連絡事項
- 今後の方針
- 「楽々中国語」の試用を行う。
- 希望者が多ければ、授業で映像編集を扱う。
- 前回課題へのコメント
- 「特別な設定をしていないのに中国語を読めた」という感想が多かった→「Microsoft Internet Explorer」のインストール時に中国語フォントの設定が一緒に行われていた
- 初期設定のままで多言語を扱える→多言語利用が特別な事ではなくなっている
- 設定方法の詳細は購読で扱う
参考リンク
- アスキー デジタル用語辞典
- http://yougo.ascii24.com/
- 授業用サイト(「基礎知識」から中国語表示・入力ツールダウンロードサイトへリンク)
- http://www.rikkyo.ne.jp/univ/masutani/diannao/diannao.html
- 初めてのホームページ作成マニュアル(PDF形式)
- http://www.rikkyo.ne.jp/grp/media/pdf/hpmakeshoho.pdf
1000コマプロジェクト「中国語情報処理」index