CJKOS とは

CJKOS はPalm/Pilot で中国語・日本語・韓国語を使えるようにする多言語対応OS です。GB・Big5(中国語)、EUC-JIS・Shift-JIS(日本語)、KSC-5601(韓国語)という5種類の文字コードを表示できるという優れたソフトです。

ただし中日韓三カ国語を同時に表示できるわけではなく、基本的にはそのうちのどれか一種類の言語を扱うという前提で設計されています。ですから中国語を表示・入力する場合には日本語は文字化けすると考えた方が
無難です。もちろん CJKOS を終了すれば日本語の文字化けはなおりますから、中国語を使いたい場合だけ起動し、その間は日本語は諦めるという使い方になります。しかし中国語簡体字(GB)を中心に使う場合には、設定をうまく使うと日本語もほとんど文字化けなしに表示することができます。

詳しくは Du YongTao's Studio の説明(英語版GB版Big5版)を見るとよいでしょう。ここでは CJKOS で中国語を使うことに的を絞って、以下その機能の概略を説明します。

 CJKOS の特長  


簡体字(GB)、繁体字(Big5)どちらでも入力できます

CJKOS には簡体字用、繁体字用それぞれのインプットメソッド(IME)が用意されています。EVStar は簡体字・繁体字どちらも使えるように見えて、実際には入力は簡体字(GB)コードで行われ、繁体字(Big5)を直接入力することはできませんでした(詳しくはここ)。簡体字・繁体字どちらでも入力ができるのは CJKOS が初めてです。

優れた入力機能

中国語を書くということを考えると、一番重要なのが入力のしやすさです。CJKOS のインプットメソッドは簡体字用として7種類、繁体字用として6種類もの入力方式が用意されています。私を含めて日本人ユーザーの大多数が常用しているのは、やはりピンイン入力方式でしょう。CJKOS では聯想入力(*1)のほか、詞語(単語)入力(*2)が使えます。それだけなら EVStar も同じですが、CJKOS の方が大きな辞書(4万語あまり)を搭載してるため変換効率はずっと上です。また声調入力ができるため、第四声の文字たとえば“事”などはshi4 と入力することにより素早く見つけることができます。(スクリーンショットの左下隅、shi4 と入力しています)

またユーザーが辞書を編集することもできます。ただしこの機能は Windows 限定のため私は試していません。

*1 聯想入力
尻取り式の漢字入力方法。たとえば、「毛」を入力すると、「筆・病・紡・巾・料・皮・毯・線・重・主席」など、「毛」に続く熟語を構成する文字が変換候補として表示される。
*2 詞語入力
単語レベルの入力方法。maobi とピンインを入れると「毛筆」と変換される。

10ポイントのスモールフォントが付属

簡体字・繁体字ともにスモールフォントが付属しています。12ポイントフォントにくらべてファイルサイズが小さいため、メモリの空き領域が少ない場合には有利です。スモールフォントはなかなか見やすくできています。右のスクリーンショットでは、CJKOS の「罫線を隠す」機能を使っていますが、こうするとスモールフォントも読みやすく表示させることができます。

簡体字・繁体字を自動認識させることができます

環境設定で簡体字・繁体字を自動認識して、簡体字は簡体字として、繁体字は繁体字として表示させることができます。また簡体字を強制的に繁体字として表示したり、逆に繁体字を簡体字として表示させることもできます。

手書き文字を文中に貼り込むことができます

CJKOS 独特のおもしろい機能です。たとえばこんな状況を想像してください。中国語をピンイン入力している時、ある文字のピンイン綴りを忘れてしまった。あるいはピンイン入力をしてもその文字がフォントにない。そんな時、その一文字だけを手書きで(図形として)文中に貼り込むことができたらいいと思いませんか?CJKOS ではそれをStroke Input と呼んで、簡単な操作でできるようになっています。

スクリーンショットは、Stroke Input をしているところです。1行目の簡体字と2行目の繁体字は、きちんと識別されて表示されています。3行目には、日本語で「これは日本語」と書いてあるのですが、文字化けで黒くなっています。(詳しくはこちらこちらをご覧下さい)

価格

$28、高くはないと思います。

 CJKOS の欠点  


日本語との相性がもう一息

CJKOS を起動し、環境設定で入力用の文字コードをBig5 に設定すると、日本語は完全に文字化け(実際には日本語部分が太いマジックで塗りつぶしたように真っ黒になってしまう)します。CJKOS を終了すれば日本語はもとの正常な表示に戻るので、中国語を使うときは日本語は諦めると割り切ってしまえばいいのですが、見た目がかなり不快であることも確かです。

しかし入力用文字コードを GB に設定し、Big5 はほとんど使わないということなら、日本語はほとんど文字化けしません。右のスクリーンショットではGB と日本語が文字化けなしに表示されています。(詳しくはこちらを)

なぜか?だけがグラフィティ入力できない

小さなことですが 。、!などはグラフィティで入力できるのに、?だけはグラフィティで入力することができません。入力モードを英文にするか、あるいはソフトキーボードを使うことで入力できることはできるのですが、やはり不便には違いありません。

 動作条件  

1.PalmPilot, PalmIII, PalmIIIX, PalmV
2.最低限150kの空きメモリ。フルインストールで1500KBにもなりますから、自分の使い方に合わせて必要最小限の構成を考えるべきでしょう。

 ダウンロードと解凍

cjkos.zip (無料の試用版)をダウンロードして解凍します。Windowsユーザーの場合は問題なく解凍できると思いますが、Macの場合にはzipファイルを解凍するためにStuffIt EngineやZipItなどの圧縮・解凍ツールが必要になります。

ZipItを使う場合には、注意が必要ですので、かならずこちらを参照してください。

解凍してみて驚くのはそのファイル数の多さです。マニュアルを除いても、なんと6フォルダ、45ファイルにもなります。HTML形式のマニュアルを見れば、ファイルの内容はわかりますが、ここではフォルダ名・ファイル名をアルファベット順にしてまとめておきます。(便宜上 File No.をつけておきます)

フォルダ
ファイル名
種別
内容
File No.
  CJKOS.prc メインプログラム  
1
CJKOSF.prc Flash ROM に焼ける
2
GBxBIG5.PDB GB-Big5変換テーブル GB-Big5 の変換
3
Font
FB510F.PDB Big5、10ポイントフォント Full、13973字
4
FB510L.PDB Light、6280字
5
FB512F.PDB Big5、12ポイントフォント Full、13973字
6
FB512L.PDB Light、6280字
7
FGB10F.PDB GB、10ポイントフォント Full、8178字
8
FGB10L.PDB Light、5170字
9
FGB12F.PDB GB、12ポイントフォント Full、8178字
10
FGB12L.PDB Light、5170字
11
FHK12F.PDB 広東語(粤字)、12ポイントフォント 3768字
12
FJIS10F.PDB 日本語、10ポイントフォント 7896字
13
FJIS10L.PDB 4418字
14
FJIS12F.PDB 日本語、12ポイントフォント 7896字
15
FJIS12L.PDB 4418字
16
FKSC12F.PDB 韓国語、12ポイントフォント 8836字
17
FKSC12L.PDB 韓国語、12ポイントフォント 3760字
18
FontExt
FB512KBF.PDB Big5、楷標12ポイントフォント Full、13973字
19
FB512KBL.PDB Light、6280字
20
FGB12FSF.PDB GB、倣宋12ポイントフォント Full、8178字
21
FGB12FSL.PDB Light、5170字
22
FGB12KTF.PDB GB、楷書12ポイントフォント Full、8178字
23
FGB12KTL.PDB Light、5170字
24
Ime
IMB5CJF.pdb Big5、蒼頡入力  
25
IMB5CTF.pdb Big5、広東語入力  
26
IMB5PYF.pdb Big5、ピンイン入力  
27
IMB5ZYF.pdb Big5、注音入力  
28
IMGBBXF.pdb GB、表形碼入力  
29
IMGBCTF.pdb GB、広東語音入力  
30
IMGBQPF.pdb GB、ピンイン入力  
31
IMGBSPF.pdb GB、双ピン入力  
32
IMGBWBF.pdb GB、五筆入力  
33
IMGBZMF.pdb GB、鄭碼入力  
34
IMGBZYF.pdb GB、注音入力  
35
IMHKCTL.pdb Big5、広東語(粤字)入力  
36
Manager
ImeMan.exe Windows 用ファイル IMEカスタマイズ
37
PhrMan.EXE 辞書カスタマイズ
38
IMSampB5.txt IME サンプル 繁体字版
39
IMSampEN.txt 英語版
40
IMSampGB.txt 簡体字版
41
Phrase
PhrB5F.pdb Big5、辞書 Full、44374語
42
PhrB5L.pdb Light
43
PhrGBF.pdb GB、辞書 Full、44374語
44
PhrGBL.pdb Light
45

 さて、なにをインストールするか?


以上のファイル全てをインストールする必要はありません。自分の使い方に合わせて、必要最低限のファイルをインストールすればいいのです。

最低限必要なファイル

メインプログラム(File No.1あるは2)
フォント(File No.4〜24)のうちどれか1つ


これだけあれば CJKOS を使って中国語(GB あるいはBig5)を表示することができます。メインプログラムを Flash ROM に焼くのでなければ、File No.1 を。あなたのPalm/Pilot が日本語版か、あるいはJ-OS を使って日本語化されていれば日本語フォントはインストール必要はありません。あとはお好みで、GB かBig5 のフォントのうちどれか(File No.4〜24)を選びます。Palm/Pilot のメモリが窮屈なようなら10ポイントフォントを選べば、ファイルサイズも比較的小さいのでよいのではないかと思います。

入力方式を選ぶ

入力方式はフォントと一致している必要があります。GB フォントをインストールしたならGB 用のIME であるFile No.29〜35 のどれか。Big5 フォントをインストールしたならFile No.25〜28 のどれかを選びます。広東語(粤字)フォント(File No.12)をインストールするなら、それに合わせて広東語(粤字)入力(File No.36)を忘れずに。

辞書を選ぶ

これで単漢字入力ができるようになりました。さらに単語入力をしたいなら辞書ファイルをインストールします。フォント、入力方式と文字コードが一致するように File No.42〜45 のなかから選びます。

私のインストール例

種別
ファイル名
内容
File No.
サイズ
メインプログラム CJKOS.prc  
1
60.0k
フォント FB510F.PDB Big5、10ポイント、Full
4
177.6k
FGB10F.PDB GB、10ポイント、Full
8
103.9k
入力方式 IMGBQPF.pdb GB、ピンイン入力
31
29.2k
辞書 PhrGBF.pdb GB辞書、Full
44
171.0k

ご覧のように GB を主体にして、Big5 は表示できるだけという構成です。これで合計543k。本当を言うと、さらに Big5 のIME と辞書も入れたいのですがメモリの関係上これが限度。

GB 主体に使うのであれば、次のような構成が一番合理的です。

種別
ファイル名
内容
File No.
サイズ
メインプログラム CJKOS.prc  
1
60.0k
GB-Big5変換テーブル| GBxBIG5.PDB GB-Big5
3
46.6k
フォント FGB10F.PDB GB、10ポイント、Full
8
103.9k
入力方式 IMGBQPF.pdb GB、ピンイン入力
31
29.2k
辞書 PhrGBF.pdb GB辞書、Full
44
171.0k

こうすれば GB による入力・表示ができて、さらにBig5 データをGB(簡体字)として表示させることができます。つまり自分では GB しか使わないけれど、Big5 でメールが届いた場合には、それを簡体字として表示させて読むことができるわけです。これなら合計413k で済みます。

私は繁体字は繁体字として表示させたいので、このようにしていないだけです。単に好みの問題です。

 短気な人は・・・

短気な人はこれ以上説明を読む必要はありません。さっそく CJKOS をインストールして使い始めましょう。

CJKOS を起動すると、最初はこんな画面になります。ほとんど真っ白です。





□Enable CJKOS をチェックすると環境設定画面が開きます。

Char Set : で入力する文字コードを指定します。とりあえずこれで中国語が使えるようになりました。

さらに詳しい使い方を知りたい場合は、CJKOS の環境設定の項をご覧下さい。



| CJKOS の環境設定Palm China ホームページ