2001年田中ゼミ p7


4.風俗嬢へのインタビュー調査

 

 私たちは実際に風俗店(キャバクラ)で勤務経験のある女性にインタビュー調査を行いました。以下、その内容です。

 

Q1:働こうと思った動機はなんですか?

A1:やっぱりお金でしょう。キャバクラで働いてる人は、学生やフリーター、あとは母子家庭で子供を育てるために働く人もいます。私は大学に通ってますが、学校まで片道2時間もかかるので、授業が終わって地元に戻ってきた時には、いつも夕方遅くや夜になっています。それでもお金が必要ですから、短時間高収入は魅力的でした。私が働いていた店では、離婚して子供を育てるために働いてる人が数人いました。その人達は、短時間高収入で働くことはもちろん、安定した生活が送れるような、新しい結婚相手も探していました。

 

Q2:時給はいくらくらいですか?

A2:店にもよると思いますが、スタートは大体時給3000円前後と思います。それからは店にもよりますが、多くの指名を取れば、自給もどんどんあがっていくでしょうし、No.1や有名になると、ヘッドハンティングなどで他の店でより高給で雇われることもあります。同じ業種でスナックやクラブもあります。スナックというのは、ママがいて、カラオケがあって、店自体はカウンターとかが多い小さめの店です。そこでは店の手伝いと軽く客の相手をするぐらいで自給は2000円前後と思います。クラブはキャバクラよりも高給な店です。クラブは店に入り、座っただけでチャージが30000円ほどかかったり、とても高いです。もちろん、そのような店にいける人は会社でも役職についているような人であるとか、よっぽどの収入がないと入れません。当然、そこで働く人は普通の女の子では無理です。政治や経済や法学そして一般教養など、多くの知識を身につけていない人は会話が成り立たないので働けません。クラブで働ける子は普通の学生よりもよっぽど社会のことについての知識があると思います。自給は10000円以上と聞きます。

Q3:トラブルなどはありますか?

A3:店ではセクハラなどは禁止しているので、基本的にトラブルはおきません。働く側もある程度覚悟していますが、セクハラなどがおきればその客は店から注意されることになり、それでも続けば店から出入り禁止になります。セクハラよりも客がストーカーになるという話のほうがよくききます。同伴出勤を行った時など、同伴した客は、これから肉体関係を結べるなど、勝手な思いこみをして、仕事も終わったあともついてきてストーカーになったという話しもききました。それぐらいしかききません。私の知る限りではトラブルというトラブルはそのくらいです。

(井上) 


5.風俗犯罪 〜悪質なぼったくり〜     

 

 風俗犯罪の主な例は、営業届を出していない「無許可営業」や、街頭で女性が声をかけて店内に連れ込む「キャッチ・客引き」、表示価格の何十倍という額を請求する「ぼったくり」、そのぼったくりの中にも、追加と称して徐々に金銭を請求する「タケノコはぎ」などがある。

  このような犯罪の中でも、一番巧妙かつ悪質なのが「ぼったくり」である。ぼったくりから起こった大きな事件をあげてみよう。まず、95年1月、東京・新宿のバーで法外な料金請求を突っぱねた男性(当時43歳)が店員に暴行され殺害された「暴力バー」事件などで社会問題化。99年9月、東京・池袋のバーで追加料金の支払いを拒否した会社員(同31歳)が、暴行されて死亡したうえにキャッシュカードで現金200万円を奪われた。2000年10月には大阪・ミナミの風俗店で、睡眠剤を飲まされた男性(同49歳)が死亡する事件が起きた。

 どうして風俗営業法というものがありながら、このような事件が起こってしまうのだろうか?確かに、これまで「ぼったくり店」を摘発する法律に、風営法(風俗営業等の規制及び、業務の適正化等に関する法律)があった。しかし、「客引き行為の禁止」と「無許可営業」の条例しか使えず、実際より安い料金で客を勧誘し、乱暴な言葉で法外な料金を取り立てる「ぼったくり行為」そのものを取り締まる手段がなかった。しかも、被害届を出してくるのも、全体の0.5%と少なく、例にあげたような大きな事件が起こらない限り、摘発できないでいた。

 そんな背景から、2000年11月1日「東京都ぼったくり防止条例」が、施行された。正式名称「性風俗営業等にかかわる不当な勧誘、料金の取り立て等の規制に関する条例」。性的サービスを行う風俗店と、バーやキャバレー、ホストクラブなど客の接待を行う飲食店を対象に、実際の料金より著しく安い金額をうたって勧誘する行為や、乱暴な言動で料金を請求する行為を取り締まる。客に見やすい場所への料金表示も義務化した。違反した場合、6ヶ月以下の懲役か50万円以下の罰金が科せられるほか、店側は最長8ヶ月間の営業停止処分となる。

     *各地のぼったくり防止条例の施行日*

・大阪府 01年6月1日      ・北海道 01年9月1日

・福岡県 01年10月1日     ・広島県 01年12月1日  

 

条例適用例をあげてみる。

 『ある夜、友人と二人で東京・上野に繰り出した会社員は、路上でにこやかに誘いかけるホステスにつれられてバーの扉を押した。その熱心さに根負けしたし、1人1万円から7000円への値切り交渉にあっさり応じてくれたのが気に入ったからだ。

 果物1皿とワイン1本のささやかな3次会だったが、レジに立つママの一言にほろ酔い気分は吹き飛んだ。「10万9000円」。薄暗い店内で、じっとこちらを見据えるママの目。カウンターの男性従業員にも無言の圧力を感じた。

 2人のほかに客はなかった。仕方なくキャッシュカードをとりだした会社員にママはつめたく続けた。「カードは1割増です」。あとで確認すると、3割以上高い14万8000円が引き落とされていた。

 このママとホステスは同条例違反で逮捕された。従来なら「民事上の問題」にとどまった可能性のあるケースだが、施行された条例で刑事責任を問えた。』

 警視庁によると、東京都の規制対象4地区(新宿、池袋、渋谷、上野)では、取締りが功を奏して、約290店あったぼったくり店が、19店にまで減少した。

 しかし、新条例にもイタチごっこの課題が浮上している。客が泣き寝入りする程度に請求額を抑える「プチぼった」の出現である。たとえば、「6000円ポッキリ」という客引きの話で入店しても、請求はサービス料込みで2万〜4万円で、抗議に対しては、「6000円は入場料」と突っぱねる。警視庁の捜査員も「実態把握が難しい」と嘆くが、「最初から知っていれば入店しないような金額を請求するのは条例違反」との解釈で摘発するという。

 警視庁保安官は「プチぼったは、繰り返しやっていれば請求額がエスカレートする傾向にある。そうした芽を摘むためにも、被害にあったら必ず届けてほしい」と呼びかけている。

  「風俗」というものは、怖いとか女性には少し恥ずかしいという思いがあったが、固定概念に過ぎなかった。実際、風俗にもさまざまな業種があるし、現場で働く女性はたくさんいる。私たちが、あまりよく知らないだけで、法律なども施行されてきた。今回このような形で、未知の世界を知ることができよかったと思う。

(諸戸)


6.性感染症について

 

 このコーナーは、性風俗産業または売買春行為に興味をお持ちの貴方に、ちょっとコワイ話をひとつお話する場所です。

 今までに自分の周りで「性病にかかっちゃった!」という人がいましたか? 大体は、一人いるかいないかではないでしょうか。(それとも話に登らないだけ?) 普通に生活していて、ステディーな相手とお付き合いしていれば心配の要らないこと。

 でも、ちょっと外遊びをしていると、かかる機会はぐんと増えてしまいます。いろいろな雑誌で生活スタイルのアンケート調査がありますが、あれらを見ていると「性病にかかったことはありますか?」という質問に対しても結果が変わります。(「アンアン」や「モア」では1割程度なのに、「エッグ」では3割強という例も!)

 不特定多数の相手と関係をもてば、それだけ感染の機会は増えます。これは性病に限った話ではありません。性病よりもっと恐ろしいもの、エイズに関しても同じ事が言えます。

 1985年3月に日本で初めてHIV感染者が認定されて以来、その多くは非加熱製剤など血液製剤による感染者・患者だったのですが、厚生省をはじめ徹底的な指導が行われたおかげで、いわゆる「薬害エイズ」はなりを潜めてきています。

 しかし、日本国内のHIV感染者・エイズ患者総数は増える一方です。エイズウイルスの感染経路は、母子感染・血液感染・性的接触による感染の3ルートです。このうちの性的接触による感染が急増しています。

 平成13年9月末で、国内の全てのHIV感染者・エイズ患者(凝固因子製剤による感染者1430名を除く)6497名のうち、性的接触による感染者は4772名に上ります。

 その内訳は、外国国籍の男性が497名、外国国籍の女性が679名で、この数字はともに日本人女性の385名を上回ります。一番多いのは日本人男性で、3210名にも上ります。

 また感染者・患者が報告される地域は、「東京」がダントツで1位です。2位以下も首都圏で占められます。また「海外」「不明」などという回答には、世界で横行する買売春の影や、関係をもった相手を特定できないという曖昧な性関係が見え隠れします。

 この事実を踏まえて、さらに世界に目を向けてみましょう。2000年12月末での国連調査によれば、全世界のHIV感染者・エイズ患者数は推定で4000万人以上です。1997年の調査からわずか3年で、1000万人以上も増加しています。この数字は、世界60億人のうち180人に1人が感染しているという事を表します。その増加スピードは、1日あたり1万6千人、実に5,4秒に1人という割合です。

 その分布はアフリカが最も多く、サハラ砂漠以南のボツワナやジンバブエでは成人4人に1人はエイズに感染している計算になるそうです。

 しかし、私がここで取り上げたいのはアジアでの蔓延ぶりで、1997年時点では600万人以上、先程の増加スピードを単純に当てはめれば、2001年末で800万人は楽に越しているはずです。

 さて、アジアでの旅行体験談を読み聞きすれば分かるように、アジアは人身売買や買売春天国です。タイ・バンコクの超有名歓楽街パッポンでは、売春婦の7割がHIVに感染しているという噂もあるほど、この産業とAIDSは仲良しなのです。

 アジアの性風俗産業の一番のお客様は、(国によってはアメリカ人と肩を並べますが、)日本人男性です。ついでに言うとアジアの人身売買産業においても、もっとも儲かる輸出先は日本です。麻薬も日本に密輸するのが一番ですね。

 なんとなく想像がついてきたでしょうか?是非シュミレートして頂きたいのです。

 あなたが行った性風俗店で働く女性が、まだ感染に気が付いていなかったら。あなたがナンパした、名前も知らない女の子が、ウイルスを持っていたら。海外旅行で気持ちが大きくなってつい買春し、ウイルスを日本に持ちかえったら。自分が感染しているのに気付かず、さらに不特定多数の人にうつしていったら。

 そして、自分の愛する人に移してしまったら。

(遠藤)


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