社会の思想(持続可能な開発のための教育)  持続可能な開発とは?

田中治彦 後期第2回 2005年9月27日(火)


1)「開発」と「環境」をめぐる歴史的な経緯(テキストp.11参照)

 

 <1960年代> 

  ・「北」の先進諸国での高度経済成長

  ・「南」の旧植民地からは独立国が数多く誕生

 

 <1970年代>

  ・「北」の先進工業国で環境破壊や公害問題が深刻化

  ・ローマクラブが『成長の限界』を発表(1972年)

     →「経済成長を続ければ資源が枯渇する」と警告

  ・ストックホルムで第1回「国連人間環境会議」開催(1972年)

  ・第4次中東戦争による第1次石油危機(1973年)

     →「石油がなくなる!」という衝撃が先進国に走る

  ・「北」では環境保護・環境政策・環境教育などの取り組みが始まる。

  ・「南」では貧困克服のために「経済開発」「工業化」が進められる。

 

 <1980年代>

  ・「北」から「南」への「公害輸出」。

  ・「南」の国々でも工業化による公害問題(大気汚染や水質汚染)が深刻に。

  ・日本の熱帯林伐採が世界的に注目される。

     →日本の木材輸入量が世界の4分1を占める。

  ・「南」の森林破壊が顕著となる。

     →水不足・自然災害(洪水)・土壌流出・砂漠化などの問題

     →商業的焼き畑、乱開発、人口増加による薪炭採集などが原因

 

2)ブルントラント委員会の取り組み  

 

 ・ノルウェーの女性首相ブルントラント氏を委員長とする「環境と開発に

   関する世界委員会」が発足。

 ・「開発するから環境が破壊される」「環境を守るには開発を止めなければ

  ならない」という二律背反に取り組む。

 ・1987年に報告書『私たち共通の未来(Our Common Future)』を発表。

 ・「持続可能な開発」を提唱。

 

3)持続可能な開発(Sustainable Development)とは

 

 次の「2つの公正」を実現していく開発:

  @「世代間の公正」:今の自然環境や天然資源を次の世代に残していく

  A「世代内の公正」:環境破壊の一因となっている貧困問題や貧富の格差を

            解消していく。

 

 国民一人当たりのエネルギー消費量(石油換算、1998年):

  インドを「1」とすると

  中 国  2.1

  タ イ  3.1

  日 本 12.2

  ロシア 13.3

  英 国 13.3

米 国 25.4

 

4)最近の動き

 

 1992年 リオデジャネイロで「地球サミット」が開催。

      →「リオ宣言」と「アジェンダ21」を採択。

 1997年 「環境と社会に関する国際会議」

      →「テサロニキ宣言」

 2000年 国連「ミレニアム会議」

      →「国連ミレニアム宣言」

 2002年 ヨハネスブルグ・サミットが開催

      →「持続可能な開発のための教育」を提唱。

 2005年 国連「持続可能な開発のための教育の10年」が始まる。

 

5)ふりかえりシートの作成・提出

 

 @「持続可能でない社会の要因とは?」

 A「どうしたら持続可能な社会になるか?」

 


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