1)「開発」と「環境」をめぐる歴史的な経緯(テキストp.11参照)
<1960年代>
・「北」の先進諸国での高度経済成長
・「南」の旧植民地からは独立国が数多く誕生
<1970年代>
・「北」の先進工業国で環境破壊や公害問題が深刻化
・ローマクラブが『成長の限界』を発表(1972年)
→「経済成長を続ければ資源が枯渇する」と警告
・ストックホルムで第1回「国連人間環境会議」開催(1972年)
・第4次中東戦争による第1次石油危機(1973年)
→「石油がなくなる!」という衝撃が先進国に走る
・「北」では環境保護・環境政策・環境教育などの取り組みが始まる。
・「南」では貧困克服のために「経済開発」「工業化」が進められる。
<1980年代>
・「北」から「南」への「公害輸出」。
・「南」の国々でも工業化による公害問題(大気汚染や水質汚染)が深刻に。
・日本の熱帯林伐採が世界的に注目される。
→日本の木材輸入量が世界の4分1を占める。
・「南」の森林破壊が顕著となる。
→水不足・自然災害(洪水)・土壌流出・砂漠化などの問題
→商業的焼き畑、乱開発、人口増加による薪炭採集などが原因
2)ブルントラント委員会の取り組み
・ノルウェーの女性首相ブルントラント氏を委員長とする「環境と開発に
関する世界委員会」が発足。
・「開発するから環境が破壊される」「環境を守るには開発を止めなければ
ならない」という二律背反に取り組む。
・1987年に報告書『私たち共通の未来(Our Common Future)』を発表。
・「持続可能な開発」を提唱。
3)持続可能な開発(Sustainable Development)とは
次の「2つの公正」を実現していく開発:
@「世代間の公正」:今の自然環境や天然資源を次の世代に残していく
A「世代内の公正」:環境破壊の一因となっている貧困問題や貧富の格差を
解消していく。
国民一人当たりのエネルギー消費量(石油換算、1998年):
インドを「1」とすると
中 国 2.1
タ イ 3.1
日 本 12.2
ロシア 13.3
英 国 13.3
米 国 25.4
4)最近の動き
1992年 リオデジャネイロで「地球サミット」が開催。
→「リオ宣言」と「アジェンダ21」を採択。
1997年 「環境と社会に関する国際会議」
→「テサロニキ宣言」
2000年 国連「ミレニアム会議」
→「国連ミレニアム宣言」
2002年 ヨハネスブルグ・サミットが開催
→「持続可能な開発のための教育」を提唱。
2005年 国連「持続可能な開発のための教育の10年」が始まる。
5)ふりかえりシートの作成・提出
@「持続可能でない社会の要因とは?」
A「どうしたら持続可能な社会になるか?」