第4章 活用のヒントとサポート

〜この教材の使い方をいくつかご紹介します〜 

 


A.この教材の使い方

 

1.基本は「ワーク1」です(60〜120分)

 援助・国際協力にかんするすべての論点は「ワーク1 一枚の看板」につまっています。このワークは中学生以上の学習者を想定して作っています。中学生にもわかりやすいのですが、同時に海外協力をすでに行ったベテランに方でも考えさせられる内容となっています。なぜなら、国際協力を行うような人なら誰でもアイ子と同じ道をたどっているからです。過去の自分を悔いながら、現在の自分の成長した姿に浸ることができます。

 援助・国際協力に関する授業の導入として、あるいは単発の講演会に挿入するワークショップとしてご利用ください。60分で行えますが、できれば90分以上の時間をかけてじっくり考えさせてください。

 

2.「援助・国際協力とは何か」を考えるセミナー(6〜8時間、丸一日あるいは1泊2日のセミナー)

 援助・国際協力の歴史的な展開、現在の課題、とりわけ参加型開発を理解するためには丸一日かけたセミナーをお薦めします。

ワーク1→ワーク2→ワーク3→ワーク11(参加のはしご)→ワーク5、と進んでください。以下は展開例です。このパターンのセミナーのご希望が一番多いです。


(事例)

「国際協力を考えるワークショップ」 (2007年7月1日、熊本YMCAにて)

 

10:30〜11:00  オリエンテーション

11:00〜12:30  ワーク1 一枚の看板

             ワーク2 再びバーン村へ

12:30〜13:30  昼食

13:30〜16:00  ワーク3 プロジェクトを選ぼう

             ワーク4 参加のはしご

             ワーク5 私たちにできること・できないこと

16:00〜16:30  まとめと振り返り


3.「PLAの実際」あるいは「ESD(地域づくり)の方法」に関するセミナー(6〜8時間、丸一日あるいは1泊2日のセミナー)

 「第2部参加型開発とPLA」を中心にしたセミナーです。まちづくりやPLAの手法を学ぶセミナーです。ESD(持続可能な開発のための教育)の手法の学習にもなります。


事例)

「国際協力とまちづくりのワークショップ−PLA入門」(2006年12月23日、岡山ウィズセンター)

     

 10:00〜10:30 参加型開発とPLA(講義)

10:30〜11:30 PLAの実際:季節カレンダー

 11:30〜12:30 PLAの実際:地域マップづくり [まちを歩く、昼食をとる]

 13:30〜14:30 PLAの実際:地域課題ランキング

 15:00〜16:00 PLAの実際:社会関係図

 16:00〜17:00 PLAとまちづくり(まとめ)


 

4.全部やりたい場合(大学の半期の授業、2泊3日のセミナー、スタディツアーの事前事後指導)

 2.と3.を合わせるとすべてのワークができます。これには最低2泊3日が必要です。

 大学の授業で行う場合は、半期12〜13回の授業ですべてこなすことができます。

 お薦めはスタディツアーやフィールドワークの事前事後指導です。第1部の内容を事前指導で行い、事中・事後に第2部を実施します。非常に理解が深まります。NGOスタッフや青年海外協力隊員などの場合も同様です。

 


B. 教材のサポート(いろいろくふうできること)

 ここでは本教材を使用してみて、改善点やさまざまなくふうについてお知らせします。

 

[ワーク1・一枚の看板]

・ テキストではバーン村までの行程を図1−2で示している。雰囲気を出すために第3章にある写真を使ってもよい。(第3章の写真は本教材実施の場合のみご利用できます。他の目的での使用はご遠慮ください)

・ ここでは「タイの山奥の村」という設定になっているが、自分が訪問したことがある村や地域に置き換えてもよい。NGOや協力隊員の任地や自分が関わっている村など。そこで撮ってきた写真などを利用するとよい。

 

[ワーク3・プロジェクトを選ぼう]

・ 3プロジェクトの間のランキングである。各プロジェクトの賛成者どおしでグループを作って、それぞれがその長所を話し合う。3グループが交互にそれぞれのプロジェクトの利点をアピールする。

 

[ワーク5・わたしにできること・できないこと]

・ ワークシート5の代わりに、ポストイットを使用する。「わたしがしたいこと」を3枚、「してはいけないと思ったこと」を1枚以上買いてもらう。

模造紙に大きな木を描く。「わたしがしたいこと」を葉っぱのように木にはりつける。「してはいけないと思ったこと」を地面の上に落ち葉のように貼る。皆で見られるように模造紙を壁などに貼る。

 

[ワーク11・参加のはしご]

・ 参加型開発における「参加」を理解する上で非常に重要なワークである。ワーク3の後に入れるのがよい。

・ 北タイの若手NGOワーカー20人余りに、上記パターン2のワークショップを実施した(2007.8.30-31、チェンマイ大学)。その際、「参加のはしご」のワークが参加者の間で非常に波紋を呼んだ。「私が村で行ってきたのは、たかだか3段階にすぎなかった。」「村人が活発に意見を言えば参加型開発と思っていた。しかしそれは5段だったのだ。」「私達の活動は7段に当たる。改めて自分たちがやってきたことが正しいと自信をもった。」「私たちの家(カレン族)に入るには必ずはしごを登る。参加型開発という家に入るためのはしごなのだ。」などなど。

・ 訂正。85頁カードC

(誤)子どもたちは募金の方法についていろいろなアイデアが出た。→(正)いろいろなアイデアを出した。

 

(以後、面白いくふうや参加者の感想などを随時アップする予定です。)


 

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