更新日:2018年11月16日  Version 5.0

計量社会学

2018秋学期 村瀬 洋一  murase○rikkyo.ac.jp

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 ★文献・統計リンク


 練習用データファイルについて  ★ここをクリック★   (学内のみ)


1.目的

・社会構造と社会変動について最新の研究動向を理解 ・社会の測定とは何かを理解 ・計量社会学の研究プロセスを理解

2.主な内容

 心理測定法という学問はあるが、社会測定法という学問は今のところない。そして、調査をしたが分析できない、というこ とでは研究として成立しない。  社会の構造や社会的地位をどう測定するかは、重要な問題。多くの社会学は、測定や分析に失敗しているので、あやしげな 質的調査や、直感での分析、構築主義などの解釈や印象批評に逃げてしまっている。構築主義などは一見おもしろそうに見え ても、具体的な測定法や分析法を作ることができなかった学問である。これでは大規模な社会を的確に研究することはできな い。多くの記述的社会調査(質的社会調査)は、データの偏りが大きく「木を見て森を見ず」の不適切な研究となる。また、 的確な測定法と分析法がないままに研究している。分析法といっても、深く解釈しましょうというくらいか、分類のみである。  これでは、不適切な分析結果を見抜き、現実の大規模な社会現象や格差問題を扱うこともできない。分析法なしのいい加減 な研究は、社会学の信用を落とし、学問に対する負の貢献となってしまう。学生が卒業後に、学問の成果を生かすことも難し い。このような低レベルな学問から脱却することは、社会科学全体の緊急の課題である。  なお質的調査も、問題探索の段階では意義がある。ただし、データが偏り社会の、ごくわずかな部分しか見ていないという 点と、適切な分析法がないという点については、欠点を克服できていない。この2点について限界があり、これのみでは研究 の最後まで到達して、結論を書き、科学的な論文にすることはできないことは事実である。質的調査のみで、巨大な社会の全 体像を把握することはできない。適切なデータがないからといって、いいかげんなデータをもとに研究してはいけない。計量 分析ができないから質的研究に逃げる人が多いことも事実だが、そのような姿勢が正しいわけではない。  計量社会学は、米国や世界の多くでは、社会学の中心的手法である。日本では普及が遅れているが、米国社会学の雑誌は、 7割が計量の論文である。American Sociological Review などの学術雑誌を見てみるといいだろう。最近は日本でも、以下の ように重要な文献が出ている。米国や国際的な社会学会では、質的調査は既に流行が過ぎ、適切な分析法の開発に失敗したため 評価は低い。調査したが分析できない、ということでは研究にならないのである。  この科目は、実際の社会現象を扱い、具体的な社会構造や社会変動について、どう測定し分析するか、研究の応用例に触れ つつ考えることを目的としている。なお統計学の科目ではない。むしろ具体的な社会の分析に重点を置く。統計の基礎的知識 は必要ない。
 パワーポイントファイルは配布しないという強い方針なのです。自分の手でノートを書くことが重要。

   ◆社会調査の問題点について ここをクリック 村瀬の講演記録の文章。本文は、PDFのボタンをクリック。

   ◆その他 村瀬論文PDFなど ここをクリック 『社会学評論』などの学術雑誌は、データベースに入っていないものもあるので、図書館で実物を手にとってみてください。


   『行動計量学』vol.32-2 PDF ★ここをクリック★
   『行動計量学』vol.33-1 PDF ★ここをクリック★
     特集 「東アジア価値観国際比較調査」


3.データ分析について注意点

SPSS分析結果をもとに表を作るとき

SPSS出力を手で数字打ち直して表にすると、数字の打ち間違いが起きるので、必ず出力の数字そのものをコピーして、表やグラフにすると良いでしょう。数字をマウスで囲んでCTRL+Cでコピー準備状態、CTRL+Vではりつけです。このキー操作を覚えると良いでしょう。

 出力の表をエクセルで読むこともできます。あるいはSPSS出力の表を1つ、マウスで選んでからコピーし、エクセル画面で貼り付けてもいいでしょう。SPSSのエクスポート機能を使ってもよい。

   ◆社会調査法について 社会調査のページ

4.おまけの資料

   ◆社会移動の計算用エクセルファイル ここをクリック




参考

東京大学SSJデータアーカイブ

大阪大学SRDQ

    SSM調査報告書

CiNii 論文データベース 誰でも自由に使える

国会図書館 「記事・論文」のボタン 雑誌記事索引 誰でも自由に使える

立教図書館 オンラインデータベース

Jストレッジ 検索は立教内からのみ



調査データファイルの入手

    村瀬 その他サンプルデータ

    ISSP 調査票やデータファイルのダウンロード

    World Values Survey 調査票やデータファイルのダウンロード

    JGSS調査のページ


    データアーカイブの解説 間淵領吾氏


その他サンプルデータがあるホームページ

    tk's home データダウンロード

    東大朝日共同調査 データはページ最後

    SPSS社サポート サンプルデータ

    成蹊大新村氏 サンプルデータ

    実践形式で学ぶSPSSとAmosによる心理・調査データ解析 データはページ最後

    SPSSとAmosによる心理・調査データ解析 データはページ最後


    調査データ分析 香川大堀氏

    SPSSマクロ 香川大堀氏

    「インターネット調査等の調査手法に関する実験調査」 CSVファイル

    総務省統計局 エクセルファイル


5.SPSSクロス集計のこつ

 データを読み込んだ後、分析→記述統計→クロス集計をクリック。
1)変数を選ぶ。
 「セル」ボタンを押し、列%などを選ぶ。
 「統計」ボタンを押し、カイ二乗や相関係数やファイ係数を選ぶ。変数が3カテゴリー以上の時は、クラマーのV(質的変数)、タウC(量的変数)を選ぶとよい。
2)「貼り付け」ボタンを押すと、シンタックスの見本が出る。
 関連係数は、有意水準が0.05未満なら、統計的に有意と考えて良い。

★クロス集計表の形式は、『社会調査演習』のエラボレイションの表をまねすれば良い。
★3重クロス集計のシンタックスを書くときは、一番最後にtにあたる変数を書くと良い。シンタックスの中で、変数を書く順番にご注意。


 表内の各変数の位置は、出力画面で、表をダブルクリックしてアクティブにした状態で、画面上の「ピポット」をクリックして入れ替えを選べば、移動できる。

 重回帰では、変数の値は細かい方が良いが、3重クロス集計は、2か3カテゴリーに合併してから行った方が良い。あまり細かくすると人数の少ないセルができるので。

6.ワードやエクセルでの図や線の書き方

 ワード画面上の「罫線」をクリックすると表になってしまうので、線だけを引きたいときは以下のようにする。

・ワードの画面上「表示」をクリック
・ツールバーや図形描画、またはオートシェイプを選ぶ
・画面下に線や矢印のボタンが表示されるので、ボタンを押して線をかく。
 書いた図を微調整したいときは、書いた線や図を右クリックして書式設定を選ぶ。線の太さや矢印種類などを変更できる。その他、画面下の「オートシェイプ」ボタンを押し、曲線などを選ぶとよい。曲線を書くのを終えるときはダブルクリックする。曲線を書いた後、右クリックして書式設定を選ぶと、線種を変えたり、矢印などにすることができる。

 詳しくは重回帰の資料の最後の方を参照。二乗などの、小さい2を書きたいときは、2を書いてからマウスで選んで右クリックし「フォント」を選ぶ。「文字飾り」の中の上付ボックスをチェックする。

 ワード画面内にエクセルの表を貼るときは、ワード画面上の「挿入」をクリックし、オブジェクトを選び、エクセルワークシートを選ぶ。

 エクセルで単純に直線を引くだけならば、線を引きたいセルをマウスで選び(またはシフト+矢印キー)、その後、画面上「書式」をクリックし、セルの書式設定を行い、罫線ボタンを押しても良い。

 

7.参考文献

ボーンシュテット&ノーキ =海野道郎・中村隆監訳. 1999.『社会統計学―社会調査のためのデータ分析入門』ハーベスト社.
原純輔.1981.「階層構造論」.安田三郎他編『基礎社会学W 社会構造』東洋経済新報社.
原純輔編.2002. 『流動化と社会格差』ミネルヴァ書房.
原純輔・盛山和夫.1999.『社会階層』東京大学出版会.
原純輔・海野道郎. 2004. 『社会調査演習 第2版』東京大学出版会.
原純輔他編. 2000. 『日本の階層システム』1〜6巻 東京大学出版会.
ハーヴェイ =森田成也訳. 2007. 『新自由主義 ―その歴史的展開と現在』作品社.
岩井紀子・保田時男.2007.『調査データ分析の基礎 ―JGSSデータとオンライン集計の活用』有斐閣.
今田高俊. 1989. 『社会階層と政治』東京大学出版会.
蒲島郁夫.1989.『政治参加』東京大学出版会.
片瀬一男他. 2007. 『社会統計学』放送大学教育振興会.
ミラー =長塚隆訳. 2006 『数を表現する技術 ―伝わるレポート・論文・プレゼンテーションー』オーム社.
村瀬洋一.2006.「階級階層をめぐる社会学」宇都宮京子編『よくわかる社会学』ミネルヴァ書房.
村瀬洋一他編. 2007. 『SPSSによる多変量解析』オーム社.
野宮大志郎編. 2004. 『SASプログラミングの基礎 ―A gentle introduction』ハーベスト社.
佐藤俊樹. 2000. 『不平等社会日本 : さよなら総中流』中央公論新社.ISBN 4121015371
鈴木正俊. 2006. 『経済データの読み方』岩波新書.
富永健一.1979.『日本の階層構造』東京大学出版会.
与謝野有紀編. 2006.『社会の見方、測り方 ―計量社会学への招待』勁草書房.
安田三郎. 1978. 『社会移動の研究』東京大学出版会.
ザイゼル =佐藤郁哉・海野道郎訳. 2005. 『数字で語る ―社会統計学入門』新曜社.


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