「これまで読んだ本の中でオススメの本は?」と聞かれたら、以下の本を薦めます。機会があったら読んでみて下さい。
研究者は一読の価値有り。また読み返したいと思った一冊。
非常に読み応えのある一冊でした。筆者はNHKの制作スタッフ。NHKの特集番組「史上空前の論文捏造」を書籍化したもの。アメリカのベル研の超伝導に関するスター学者の捏造事件を、非常に丁寧に取材してました。この番組まだ見ていないのが、非常に残念。読みながら「なんでこんなことが起こるの」と思ってしまいました。特に、サイエンスとネイチャーで使われていた図が全くいっしょだったというのは驚き。
とはいえ、わたしも大学院生時代、データの解釈の仕方は非常に厳しく指導されたので、思うところも。「なんで、このデータからそんなことが言えるんだ」と師匠から一喝されたのを覚えています。とにかくジャーナリストの立場から、研究者社会への警鐘を強く感じました。
重力多体問題専用計算機GRAPEの開発体験記。大学院生でありながら、当時、コミックの原作を執筆していたという著者の経歴も興味深い。185ページにはなぜかわたしの名前が…。GRAPEには本当に何にも貢献してないのですが。
人文系ではお気に入りの一冊。非常に読みがいがりました。新約聖書にも登場するマグダラのマリヤが時代とともにどう扱われてきたか、絵画を通して紹介されています。
「理系」とはどういうことか振り返る良書。実は、わたしも取材されてどこかに登場しています。
形質人類学者ギデオン・オリバーが主人公のシリーズのミステリー。作者のアーロン・エルキンズ自身も人類学者。シリーズ刊行当初は「古い骨」が高く評価されましたが、私は最初に読んだ「暗い森」が一番印象に残っています。それ以来、このシリーズは全部読んでます。特に翻訳が絶妙。お固い骨関係の専門用語が絶妙に登場します。
同じ作者の学芸員・クリス・ノーグレンのシリーズもお気に入り。
月面に建築物を造る。そのための緻密な設定に感動。
1点突っ込みどころ(星座が88あるとか)はあるが、天文屋の自分としては、設定やストーリーは非常におもしろいものがありました。ひところ話題になった「ダヴィンチ・コード」よりは、わたしはこちらの方が好みです。ただすでに絶版になってるのが非常に残念。せめて文庫版になっていれば。
今未来の日本、「メディア良化法」という法律で、出版物の表現が非常に抑制された時代が舞台。図書館には図書隊が設置されて、図書館の本を守り(まさに防衛)ます。読んだときは荒唐無稽な設定と思いきや、よく考えたら昔はそんな時代がありました。読みながら、「表現の自由」とはいったい何なのかと考えさせられました。