日本ボランティア学会2005年度大会が6月25日(土)、26日(日)の両日、立教大学池袋キャンパスにおいて開催されました。
開催にあたって、学会副代表であり本研究科教授でもある中村陽一氏から大会の主旨について次のような話がありました。「今大会のテーマは『都市の協同性―「ROJI」を生きなおそう』です。かつて私たちの身のまわりどこにでもあった路地は、遊びやおしゃべりの場であり、互いを気遣い助け合う文化を育む場でした。しかし、私たちが体験してきた近代化・都市化は、人びとをさまざまなしがらみから解き放ち自由にする一方で、路地とそこで育まれていた猥雑なものを駆逐し、人と人との絆が失われていくプロセスでもありました。今年の大会では、路地を出発点として多彩なアプローチをこころみることにより、まちと文化と人のつながりを創造する力をあらためて掘り起こしたいと思っています。伝統的な『路地』から多様な人びとの価値や文化が交錯するユニバーサルな『ROJI』への生きなおし、というイメージから、人と人とが結び合い、つながりあい、連帯する基盤としての『都市の協同性』を追究し、そこにいたる多元的・重層的な道筋を参加者とともに描き出せることを願っています。」
大会初日は、北山晴一氏(本研究科委員長)の「開会あいさつ」に始まり、森まゆみさん(作家)のオープニング講演、丹野清人氏(首都大学東京専任講師)の基調講演に続いて、「「ROJI」を生きなおそう〜インナーシティと社会的排除」というテーマで様々な分野でご活動をされている方々を招き、パネルディスカッションが開かれました。
2日目は、押見輝男立教大学総長の挨拶にはじまり、午前の部では、会員、学生などによる報告発表である一般演題、小玉重夫氏(お茶の水女子大学助教授)による特別演題「ボランティアの陥穽と可能性〜政治的シティズンシップの方へ」が発表されました。
午後の部では、3つのグループでのセッションが行われ、グループセッションAでは「学びとコミュニティデザイン」、グループセッションBでは「都市・メディア・リノベーション」、グループセッションCでは「開かれた文化の結節点をめざして」と各セッションともパネラーはもちろん、参加者からも活発な意見が出され有意義なセッションとなりました。
最後に、栗原彬氏(明治大学教授、本研究科講師、日本ボランティア学会代表)の「まとめにかえて」と題した挨拶で2日間に渡る大会は、盛況のうち幕を閉じました。
研究者の他にも多くの実践家の方々が参加されていたのがボランティアという実践的な学会の特徴であり、今大会の取材を通して、非営利活動を専攻のテーマの一つとしている本研究科との重要な接点を感じるとともに、本研究科の今後の役割がますます重要となっていくと思いました。
(報告:鈴木隆雄)
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