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五十嵐 暁郎先生 (ゼミあり)
私の研究者としての出発点は近代日本政治思想史です。明治維新の思想史研究などに取り組み
ました。その後、現代日本の政治に関心を持ち、現在は法学部で日本政治論を担当しています。
現在の研究はこの分野が中心ですが、政治思想史にも関心を持ち続けていますし、また現代日本
政治の研究を行なうに際しても、その知識が生きていると思っています。
現代日本政治の研究では、一つにはフィールドワークを重視してきました。地方政治や住民投
票の研究は、フィールドワークを中心に行ってきました。これは、高畠通敏、栗原彬両教授に代
表されるように、立教大学の政治学研究の特色でもあります。現在は女性の政治参加について、
米国の女性研究者とともに、沖縄から北海道まで全国をフィールドワークしています。
最近では、フィールドワークは、「どこでも見てやろう」という私の性分もあり、日本国内にと
どまらず、アジアやヨーロッパ、米国に及んでいます。住民投票について、ドイツやカリフォル
ニア、オレゴンなどを調査しています。近いうちにアジアを回ることになりそうです。
私の研究のもう一つの柱は市民社会、公共圏の研究です。これも立教大学の政治学の特徴でもありますし、今日の日本社会におい
て必要な研究でもあります。21世紀社会デザイン研究科での授業は、この研究をNGO活動などに関心の深い大学院生の皆さんと一
緒に行えるのが楽しみです。
高橋 紘士先生 (ゼミあり)
先頃発表された昨年の国勢調査の速報によれば我が国の高齢化率は21.9%となり、世界で最も
高齢化の進んだ国となった。一方昨年度の合計特殊出生率は1.25となりいつ反転に転ずるかは明
らかではない。また、我が国の総人口は昨年度から減少に転じ、人口縮小のなかでの少子高齢化
が我が国の経済社会のあり方を規定する。この21世紀日本社会の規定要因を考慮に入れない社会
構想は空中楼閣であるといわざるを得ない。このような視点で、私の本来の研究のフィールドで
ある福祉システム再編を出発点に、21世紀社会デザイン学の構築に微力を注ぎたいと考えている。
そのスタンスは近年世を覆った市場万能主義でも、かつての古めかしい大きな政府指向でもな
い、新しい道であることは間違いない。その意味であらゆる前提を疑い、経済社会文化のそれぞ
れの場面で既存の利害とそれに囚われた思考方法を超えることが21世紀社会デザイン学の出発点
でなければならない。
萩原 なつ子先生 (ゼミあり)
私の社会人としてのスタートは、とある中規模の広告代理店の営業補佐からである。男女雇用
機会均等法もない時代で、「女性」であるということで就職活動では本当に苦労した。結局体調を
崩して数ヶ月で退職を余儀なくされたが、ここでの経験が私に様々な“気づき”を与え、その後、
今日まで環境問題、ジェンダー問題や市民活動団体を調査・研究するきっかけとなったのだから
人生面白い。たとえば、会社に寝泊りする上司のライフスタイルを通して、利潤追求、効率優先
の企業社会の中にあって、男性もけっして「自分らしい」生き方をしていないということに気づ
いた。経済成長や健康な「男」を一元的な価値とした社会システムの枠組み、価値観をそのまま
にして、単に女性が男性並みに社会に参入することは必ずしも賢明な選択ではないと考えた。ま
た購買意欲を高めるための広告・宣伝は大量生産、大量消費、大量廃棄につながっており、利益
最大を目的とする企業活動や物質的豊かさを求める私たちのライフスタイルそのものが自然資源
を浪費し、環境や健康破壊をひきおこしていることにも気づかされた。“どうしてこうなるの?”疑問をもつと、もうどうにもとま
らない。子連れで大学に戻り、フェミニズムやエコロジー思想にどっぷりとつかり、市民活動にも深く関わるようになっていった。
私の研究テーマは、すべて経験に根ざした問題意識から始まっている。それは今も変わらない。だから学生には「なぜ、どうして?」
を大事にして欲しいと思う。
私の思い描く21世紀社会とは、エコロジー的にも基本的人権の観点からも持続可能な社会であり、そのような社会を構築するため
の新たな、そして多様な価値を創り出すこと、それが、21世紀社会デザイン研究科のミッションのひとつだと考えている。
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