団塊の世代が参画する地域創造の可能性〜コミュニティデザインへの新たな視点〜
2006年11月15日、立教大学池袋キャンパスにて「団塊
の世代が参画する地域創造の可能性〜コミュニティデザ
インへの新たな視点〜」をテーマにした公開講演会が開
催されました。本研究科の高橋絋士教授より、前段とし
て、団塊世代の大量退職時代といわれる、いわゆる2007
年問題に直面して、地域社会はこれら世代のポテンシャ
ルをどう生かしていくのかと問題提起があり、これを受
け、福嶋浩彦(千葉県我孫子市長)、田中尚輝((社)長寿
社会文化協会常務理事)の両パネラーより、「我孫子市の
提案型公共サービス提案制度」並びに「団塊シニアの街
づくり戦略」について発表がありました。
団塊世代が定年を迎え、税収面からも市民は社会サー
ビスを消費側から担い手に変わる必要があること、また、
団塊の世代がもつ変革のパワーをどうしかけるかが重要
であることなど、団塊世代への期待が高まっています。
一方、利益や効率化が最優先である「会社」の価値観と
は全く異なる、「地域社会」の価値観に自己変革しなく
ては、今まで主に女性たちが担ってきた細やかな地域社
会のサポートを破壊してしまう恐れがあることを強調さ
れていました。老若男女、多様な価値観や考えを持つ
個々人をインテグレートさせた社会を、自らが問い、担
うことが、高齢化を迎えるこれからの社会に重要な視点
であるとの示唆に、非常に活発なディスカッションが行
われ、会場は熱気に包まれていました。
(報告 北原正代)
社会的企業が拓くサードセクターの新しい地平〜イタリア・トレントの社会的協同組合の経験から〜
2006年12月2日、立教大学池袋キャンパスにて、イタ
リア出身のボルザガ氏による「社会的企業が拓くサード
セクターの新しい地平〜イタリア・トレントの社会的協
同組合の経験から〜」をテーマにした講演会が開催され
ました。それによると、1980年代まではイタリアでも日
本と同じように、社会福祉サービスは行政が行うものだ
という認識が一般的でしたが、1991年に成立した法律・
第381号により社会協同組合を始めとする第3セクター
やそれらを含めた社会貢献活動に寄与する社会的企業は
制度的に大きく発展し、今日のような社会サービスの民
間化に繋がっていったのです。
イタリアと日本というと、土地柄や風土、文化、歴史
など全く異なる点も多いのですが、グローバリゼーショ
ンによって世界が同時に変化を受けるような現代では、
より良いモデルケースを見つけ出すことこそがまず求め
られているように思います。講演会の最後にボルザガ氏
は、今後更に社会的企業が発展をするためには、コミュ
ニティへの関心と組織の民主的運営・参加および経済的
透明性の担保を強調されていました。このことは、あら
ゆるサービスの民営化を推し進めている現在の日本社会
への重要な問いかけであると同時に、私たち一人一人が
それぞれ所属するコミュニティや組織への関心の再認識
を実感し、非常に有意義な時間であったことに深く感謝
する所存となりました。
(報告 大塚理佐)
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