2001年度田中ゼミ 6p


アクション・リサーチ3

風俗ってどうなってるの?

風俗班 


もくじ

1.「風俗」を調べようと思ったきっかけ

2.風俗業に関する法律−『風俗』を理解するために 

3.風俗店張り込み調査

4.風俗嬢へのインタビュー調査

5.風俗犯罪 〜悪質なぼったくり〜

6.性感染症について


1.「風俗」を調べようと思ったきっかけ           

 

 ―先入観。これは私たちが知らず知らずのうちにもつ、時には恐ろしい邪魔とさえなる固定観念である。私たちが普段学生生活を送る上でこの「先入観」が私たちの行動範囲を狭めている例がいくつあるだろうか。

 今回「池袋の問題点を探す」というアクションリサーチも一種の先入観が入っていたからこそ、いくつもの「問題点」が挙がったのだと思う。しかし、この問題点はどうして問題点となってしまったのだろうか。本当に「問題」でしかないだろうか。

 実際、一部の学生以外にはあまり馴染みのない「池袋北口周辺地域」すなわち「風俗街」について掘り下げてみる事にした。池袋にはなぜ風俗店が多いのだろうか、そして風俗とはどういった世界なのだろうか―これが私たちの今年度の学習テーマである。

 風俗といって思い浮かぶ言葉は何ですか?と周囲の友人知人に尋ねてみると、どうしても最初に頭に浮かぶ言葉は「いやらしい」や「不潔」、そして「近寄りがたい」だそうである。お世辞にも褒め言葉があがらないようである。

 実際のところ、池袋北口周辺は風俗店だらけと言っても過言ではないほどに風俗店だらけで、右も左も風俗店、これが実状である。たしかに近寄りがたいのもわからなくもない。そしてこの現状が固定観念を作り出してしまったのだろう。

 池袋には我らの立教大学があり、同じように立教学院の中学校、高等学校、そして小学校までもがあることは周知の通りである。池袋という街全体が18歳未満である彼ら、いわゆる青少年にとって悪影響を及ぼしていると思われているのも否定はできないし、ある意味そういった先入観も自然なものと考えられる。彼ら(彼らの親といったほうがいいだろうか)が安心して通える通学環境になるにはどうしたらいいのだろうかを考える第一歩として私たちのアクションリサーチは何かの役に立つかもしれない。

 風俗というと「性風俗」が第一に思い浮かんでしまうのも一種の先入観であろう。実際、私たちが調べたものも、性風俗に関わる事柄が多い。しかし、風俗業を言うとき、私たちにとって比較的身近である「麻雀」や「パチンコ」もそのカテゴリーのひとつとされることを忘れてはならない。それらを含めてもう一度改めて池袋にある風俗店を考えると・・・数え切れないほどの店数であることが伺える。

 ここからも最初に挙げた疑問がもう一度挙がってくる。なぜ池袋はこのような街になったのだろうか。宿場でもないのにどうしてこのように栄え、新宿や渋谷と肩を並べるように風俗街のひとつとして数えられるようになったのだろうか。

 実際、新宿、渋谷のように薬物問題にまで発展してもおかしくはない雰囲気も漂っている。(これもまた先入観かもしれないが。)

 「池袋は危険な街である」

 この固定観念が壊れるか、さらに強いものになってしまうかはさておき、池袋の風俗街について述べていくことにする。ここから新たな「池袋観」が生まれていくことを願いながら・・・

(今井)


   2.風俗業に関する法律

  『風俗』を理解するために 

 

○風俗とはなにか??

 風俗というと、性風俗業を指しているように思われますが、法律で規定されている風俗業はさまざまあります。以下は風俗営業等の規制および業務の適正化に関する法律(俗称:風営法)の規定です。

 

 

 店舗型性風俗特殊営業の1号に関しては、風営法により、これから店を新設することはできなくなっている。現在営業できるのは法改正前から営業していた店のみ。無店舗型性風俗特殊営業はマンション等に事務所をおき、そこで営業しているもの。派遣型ファッションへルスなどの場合、そこに派遣する人を待機させている。店舗型性風俗特殊営業は風営法の許可が必要だが、無店舗型の場合は事務所があるという届け出だけで営業できる。

 深夜酒類提供飲食店−これは午前0時から日の出まで営業するスナックなどのこと。届け出のみで営業できる。

 以上すべてが「風俗営業」とされているのです。

 

○風営法の改正

風俗営業に力を持つ風俗営業法。最近の風俗環境の変化は著しい。国際化の進展に伴った外国人女性が関与する売春の増加、携帯電話やパソコンの普及に伴うインターネットを利用した映像配信や通信販売など、風俗の営業形態が多様化していること、青少年の性意識の変化などである。この変化に対処すべく、平成10年に大きく改正された風営法が公布され、平成11年4月から施行されている。そのポイントを見てみます。

図1 風営法の改正のポイント(クリックしてください)

改正の重点

@ 風俗営業に対する規制が緩和されたこと

・ 以前は風俗営業とされていたダンスを教授する営業のうち、一定の要件を満たすダンス教授営業を風俗営業から除外

・ 優良な営業者の認定制度の新設

・ 条例で定める商業地域の指定の地域では午前1時まで風俗営業を営むことができる  など

A 営業に関して行われる売春事犯等を防止するために規制が強化されたこと

・ 不法就労助長罪を犯して1年未満の懲役もしくは罰金の刑に処せられて5年を経過しない者には風俗営業の許可をしてはならない

・ 営業所で客に接する業務に従事する者(接客従事者)への売春強要の禁止  など

B 営業所を持たないで、性を売り物とする営業に対する規制が新設されたこと

・ 「営業所を設けないで性を売り物とする営業」が新たに規制の対象となった・・たとえば派遣型ファッションへルスやインターネットで有害映像を配信するなどの営業

・ 学校・図書館・児童福祉施設・診療所・病院などの周囲200メートルの区域では性風俗特殊営業の広告宣伝はすべてできない

・ 都内の全域でビラを18歳未満の者が居住する住居へ投げ込むことや、18歳未満のものに配ることはできない(ピンクチラシ・ビラ対策)  など

 

○東京都の条例

東京都でも、青少年の健全育成から風俗店に関するトラブルまで、風俗営業に関連した条例がいくつか制定されています。

 

「東京都青少年の健全な育成に関する条例」

この条例は、青少年の環境の整備を助長するとともに、青少年の福祉を阻害するおそれのある行為を防止し、もって青少年の健全な育成を図ることを目的とします。※青少年とは18歳未満の者をいいます(第1条より)

・ 不健全図書類(青少年に対し、著しく性的感情を刺激し、または残虐性を助長して青少年の健全な育成を阻むおそれがある図書)の指定、および販売等の制限

・ 深夜の興行場やボーリング場等への立ち入り制限

・ 青少年に対する買春等の禁止

 

「東京都テレホンクラブ等営業及びデートクラブ営業の規制に関する条例」

・ 学校や児童福祉施設、図書館、病院等から200メートル以内の範囲、都市計画法上の第一種住居地域等の住居系地域では営業できない

・ 上の場所ではポケットティッシュ等の広告物を配布してはいけない

・ 立て看板、はり札、はり紙等の広告物を配置してはいけない

・ 青少年に対しては広告物を配布してはいけない

・ 東京都は、都民や区市町村等と協力し、違反広告物の除却の環境改善活動や啓発活動を行う

 

「性風俗営業等に係る不当な勧誘、料金の取り立て等の規制に関する条例」

(ぼったくり防止条例)

 風俗営業等に係る不当な勧誘や料金の取り立て等について規制を行うことにより個人の身体及び財産に対する危害の発生を防止するのが目的。平成12年10月13日公布、平成12年11月1日施行。

 

○ その他、風俗営業に関係する法律

「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」

この法律は、平成6年の「児童の権利条約」(子どもの権利条約とも言われる)の批准を踏まえ、平成11年5月に制定されました。児童(18歳未満の者)に対する性的搾取や性的虐待から、児童の権利を擁護するため、児童買春、児童ポルノに係る行為の処罰と、心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置を定めるものです。日本国民の国外犯も処罰の対象となっています。

 

このように、風俗には児童買春、外国人不法就労、青少年の健全育成、ぼったくりとさまざまな問題を内包していて、それに対処する法律もたくさんあることがわかりました。

 (有山、工藤)


3.風俗店張り込み調査     

  

 池袋西口界隈に無数にある風俗店。しかし私たちはその風俗店に実際に人が入っていく姿を全くと言っていいほど見たことがない。本当に風俗店に行くお客はいるのであろうか?そして一体どれくらいの人数いるのであろうか?それを調べるために、ある風俗店の前で張り込み調査を実施することにした。

・ 場所

池袋西口ロマンス通りにある某風俗店。

張り込みはその風俗店の向かいにある喫茶店で実施した。

・ 時間

一般的男性の仕事が終わっているであろう時間帯、19時〜23時に実施した。

・ 調査方法

調査対象の風俗店の入り口を監視し、その店に入っていく男性の人数と、見た目から判断される年代を調査用紙に記録した。

 調査結果は次の通りである。 

 19時〜20時   20代0名、30代1名、40代1名

 20時〜21時   20代2名、30代1名、40代0名

 21時〜22時   20代3名、30代1名、40代1名

 22時〜23時   20代0名、30代2名、40代0名

 

・ 時間ごとに結果を考察してみた。 

19時〜20時

張り込みを開始した。本当に人は来るのか少し不安になっていたが、張り込みを開始して20分くらいたった時最初のお客が現れた。特に辺りを窺うような様子もなく自然に店内へ消えていった。この時間はまだ早いせいか、1人で来るお客ばかりであった。

20時〜21時

仕事帰りのサラリーマン風な人々の姿が多くなった。見た感じ、職場の同僚と来る人と、上司と部下とで来る人の2パターンあった。こうして仕事の疲れを癒しているのであろうか。

21時〜22時

20時〜21時と同じような客層であるが、一番人の出入りが激しかった。中には、一度中に入っても出てきてしまう人もいた。好みの女性がいなかったのかもしれない。

22時〜23時

人が大分減った。私たちが何十分か前に見たお客がサービスを終えて出てくるところを多数目撃した。

 このような結果であった。全体としては、この日は雨でいつもより人影が少なかったのに、お店に入っていく人は確実に存在していることが印象的だった。そして大体のお客はまるで普通のお店に入るかのようにさりげなく店内に消えていた。

(橋本) 


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