実験室系で核aのエネルギーをELとすると速度vL=
√2EL/Maであるので
、重心の速度はv0=Ma/(Ma+MA)vLとなる。
重心系でのエネルギーはECM=MA/(Ma+MA)EL
である。
ここで、γ=√(MaMbECM)/MAMB(ECM+Q)と定義すると、重心系での粒子bの速度はvb=
γv0となる。
この関係から、粒子bの速度と散乱角の関係
を容易に求めることができる。
φを実験室系での角度、θを重心系での角度、VLを実験室系での速度と
すると、
vL/vb=cosφ+√γ2-sin2φ
tan φ=γsinφ/(1+γcos θ)
θ=φ+sin-1(sinφ/γ)
などの関係が得られる。
弾性散乱の場合にはγ=MA/Maとなる。
Ma>MAの場合をinverse kinematicsと呼ぶ。
この場合には1つのφに対してθが二価関数となる。また、反応生成物は前方に
集中して放出される。