DHWFとは新しいプロレス団体で・・・・・はなくて、Discussinghours withfoodsの略です。仕事帰りにそれぞれが用意した何かを食べながら、研究に関わる、そしてその周辺の雑談をしようという意図のもとに企画されています。研究会ではありません、雑談のためのimformalgatheringだと考えて下さい。もちろん途中参加、途中退出可です。各自の近況を話してもよいですし、今後の研究プログラムを開陳する機会にしても構いません。何も制約はありませんので、時々そんな時間をもとうということです。
第三回 DHWF<冬の宴>へのお誘い
-「アフォーダンス」を語る-
今回は、佐々木正人氏(東京大学大学院情報学環)の「知覚はおわらない:アフォーダンスへの招待」(青土社)を肴に語りましょう。リアリティとは何か?表現とは何か?行為とは?身体と環境との関係は?知とは?・・・・・この本の問いに耳を傾けた時、何が見えてくるのか楽しみです。最近では、心理学内でも個体中心主義に対する批判が、多くの立場からなされていますが、生態心理学はどのようにその地平を開こうとしているのでしょうか。
■「知覚はおわらない:アフォーダンスへの招待」 青土社
目次
アフォーダンス入門
1. リアリズムのお稽古
2. アフォーダンスの心理学
3. スポーツの究極にある緩慢さについて:澤野雅樹との対話
4. 想起の「自然」についての覚書
表現
1.表現と同時性:寺山祐策らとの対話
2.光に触れる意識:ジェームズ・タレルに聞く
3.マイクロスリップと演技:平田オリザとの対話
運動
1.知覚は終わらない
2.義足の生ー歩行という意識:義肢装具士・井ノ背秀行に聞く
3.いちど起こること
あとがき
■メインホスト:松島恵介氏(札幌大学女子短期大学部)
■ 日時場所等
日時:2001年3月 1日(木) 17:00
場所:石黒研究室のあたり(北大・乳幼児発達臨床センター内)
持ち物:上記の本と自分の夕食
■人数確認のため参加希望者は当日までに下記宛お知らせ下さい。
問い合わせ:石黒 ishiguro@edu.hokudai.ac.jp
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第二回 「インタラクション」を語る
第一回目はJ. BrunerのAct ofmeaningの翻訳「意味の復権」(ミネルヴァ書房)について語り合いました。第二回はエスノメソドロジストの上野直樹氏と西阪仰氏の対談集を読み、それを肴に雑談をしたいと考えております。この本は、まだ出たばかりで北大生協にしばらくありました。エスノメソドロジーから心を見るとはどのようなことか、相互行為という視点のラディカルな主張を楽しみたいと思います。
本日の食材: インタラクション 大修館
はじめに
1. 機械の心
2. 状況的ロボティクス
3. 社会的現象としてのプラン
4. 知識表象の再考
5. 個人的特徴の組織化
あとがき
メインホスト:水川喜文(北星短大)
日時:2000年5月26日(水) 18:30−
場所:石黒研究室(人数等によって変更があります)
持ち物:上記の本と食べ物、飲み物(アルコール可)
(コーヒー、紅茶、お茶程度であれば用意することができます)
連絡:人数確認のため参加希望者は当日までに石黒宛にお知らせ下さい。
注意事項
*研究会や読書会ではありません。まじめに食べて飲んで、雑談することが義務となっておりますので、その点ご了解を!
*札幌近郊の内容に関心を持ちそうな方だけに直接通知しています。関心を持っている方なら誰でも参加できますので、そのような方がいらしたら是非お知らせ下さい。
以上
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第一回:意味の復権を語る
第一回目はJ. BrunerのAct ofmeaningの翻訳「意味の復権」(ミネルヴァ書房)をそれぞれが読んできて、それを肴に雑談をしたいと考えております。この本は、1990年に出版された本です。翻訳が9年目にして出ました。Brunerは心理学者として著名な人であり、社会的知覚、教育の過程、思考、学習、母子相互作用などの研究を手がけてきました。おそらく90近いのではないかと思いますが、現在でも各学会で講演をしてあるいているようで、精力的に新しい研究にも着手してります。アメリカにおけるVygotskyの初期の理解者であり、ZPDの一見解であるScaffoldingという概念は彼のグループの言葉です。しかし、今回の本は、彼のそれまでの研究とはある意味でレベルの異なるnarrativeあるいはstoryについての理論的展開を示した本です。物語的思考への彼の関心は、前著Possibleworld, possible mindで明確に打ち出され、彼のnarrative mode ofthinkingといういわゆる論理的思考に対してなされたもう一つの思考モードの提案は、最近ではnarrativetherapyなどの方向付けに一役買っているようです。前著では、それは本の一章を構成するものでしかなかったのですが、今回はそれで埋められています。「意味を研究する心理学」という立場を強烈に打ち出しています。デルタイの同志でありたいとまで言っています。最近では社会学の聞き取り、人類学のインタビュー法の影響を受けたのか、心理学でもnarrativestoryやlifestory研究が叫ばれるようになってきました。しかし、その理論的基盤は弱いものです。Brunerもその主観主義的な色合いに対して気を使っているようです。本の中で実際のインタビューによる家族のストーリー分析も行っています。インタビューやナラティブに関心を持っている人にとっては必読の本だといえるでしょう。賛否を含め、ここから話を発展させることもよいかと思います。ご関心とお時間のある方は是非お立ち寄り下さい。
参加は自由ですが、参加希望者は、部屋の都合がありますので、事前に石黒宛にメイル等でお知らせ下さい。
本日の食材: J. BrunerのAct ofmeaningの翻訳「意味の復権」(ミネルヴァ書房)
目次
1. 人間研究のあるべき姿
2. 文化装置としてのフォークサイコロジー
3. 意味への参入
4. 自伝と自己
日時:1999年12月15日(水) 18:00−
場所:石黒研究室(人数が多ければ変更があります)
持ち物:上記の本と食べ物、飲み物(アルコール可)
(コーヒー、紅茶、お茶程度であれば用意することができます)
以上