2004年度VAD研合宿
2004年度VAD研合宿の学習スケジュールが完成しましたのでご覧ください。多様な領域から報告をしていただけることになり、新たな発達と学習の枠組みを考えるにふさわしい充実した内容になったと思います。しかしながら、多様性は一つ一つの問題を深めることなく議論を拡散させてしまう可能性をもっています。そこで今回は、勝手ながら、議論の枠組みとしていくつかのセッション形式を設けさせていただきました。セッションの形式は以下の通りです。参加者の皆さんにはそれぞれに対応した議論をよろしくお願いします。
1.データ・セッション 各一時間(報告25分、議論35分)
分析前、あるいは分析中のデータを提示していただき、現象の背後にどのような問題が現れているかを多様な角度から検討し、データをどのようにまとめたらよいのか議論します。
2.ペーパー・セッション 各一時間半(報告30分、議論50分) 報告間に適宜休みを入れます。
データを分析した結果浮かび上がってきた問題を、どのような切り口で、どのような理論的道具を用いて表現していくことが有効か、ということを検討し、論文としての質を問います。
3.個別報告セッション (報告30分、議論50分)
個々の関心や問題意識を、今回の学習テーマと関連付けながら、様々な仕方で提示していただきます。簡単な研究紹介や文献検討が含まれます。
4.ワークショップ(報告各30分、コメント5分、議論70分)
複数の報告を敢えてひとつの枠組みのなかに位置づけることによって、そこで「何が重要か」ということがより鮮明になると考えられた場合には、ワークショップという形式を選択させていただきました。個々の報告の内容についてだけでなく、報告間を関連付けた場合にどのような意味が読み取れるかを検討します。
5.フィールド・レポート (一時間)
ベトナムでの調査について写真などを使い、報告していただきます。この場はフィールド報告を肴に気楽に歓談する場と考えています。
このような複数のセッションを通して、充実した議論ができればと思います。なお、報告形式については以下の通りです。ご確認ください。
1)報告時間 対応するセッション形式にしたがってご確認ください。
2)機材 プロジェクター・8ミリカメラ・デジタルビデオカメラ
3)レジュメ 参加人数分をあらかじめご用意ください。20部あれば、確実に足ります。
25日〜26日 18部 26日〜27日 16部 (参考部数)
2004年度VAD研合宿スケジュール
9月25日
13:30 現地到着 準備
14:00〜15:00 自己紹介 ウェルカム・パーティー
15:00〜18:00 セッション1(3時間)
【個別報告セッション: 実践研究の論理 】 司会:内田 各1時間半
宮崎隆志(北大教育学研究科)
;研究紹介
(コメント:藤野友紀・北大教育学研究科)
伊藤崇(北大教育学研究科)
;「状況論的学習のこれから―実践コミュニティの育成をめぐって」
検討論文:Wenger, E.(1990)Toward
a theory of cultural transparency
(1998)Communities of practice
(コメント:竹野谷みゆき・札幌学院大学)
18:00〜20:00 夕食 お風呂
20:00〜22:00 セッション2(2時間)
【データセッション】 各1時間(休憩含む)
杉山晋平(北大教育学研究科)
;「日本語ボランティア教室における「学び」のエスノグラフィー」
(コメント: 保留 )
長谷川まどか(北大教育学研究科)
;「書きコトバ萌芽期」にある子どもの言語発達〜遊び場面におけるシンボル機能の獲得過程〜」
(コメント:伊藤崇・北大教育学研究科)
22:00−23:00 セッション3(1時間)
【フィールドレポート】 1時間
平沼博将(福山市立女子短期大学)
;「『日本ベトナム友好障害児教育・福祉セミナー』の紹介」
9月26日
7:30〜8:30 朝食
9:00〜12:00 セッション4(3時間)
【WS: 日本語教育実践のフィールドリサーチ】 司会:
3時間程度(各30分報告、報告後コメント各5分 残りを討議)
@柳町智治(北大国際広報メディア研究科)
;「第二言語話者による言語使用:研究の焦点とその変遷」
A田村有香(東大工学部学術研究支援員)
;「バイリンガル環境の教室活動における非母語話者の参加過程」
B本間淳子(国際日本語普及協会)
;「日本語教育実践の方法を考える」
(コメント:小澤伊久美・国際キリスト教大学 石黒広昭・北大教育学研究科)
12:00〜13:00 昼食
13:00〜17:30 セッション5(4時間30分)
【ペーパー・セッション: 発達のフィールドリサーチ】 司会:杉山 各1時間半(休憩含む)
鈴木健太郎(札幌学院大学)
;「行為の中心にあることの記述:マイクロスリップ研究の視点から」
(コメント:森直久・札幌学院大学)
内田祥子(北大教育学研究科)
;「技術を獲得することと発達(仮)」
(コメント:鈴木健太郎)
藤野友紀(北大教育学研究科)
;「保育における劇遊び実践の発達的意義」
(コメント:廿日出里美)
18:00〜 お風呂 宴会(於:夕張居酒屋「俺家」)
9月27日
7:30〜8:30 朝食
9:00〜10:20 セッション6(80分)
【個別報告セッション: 保育実践のフィールドリサーチ】 司会:内田
廿日出里美(安田女子大学)
;「保育カリキュラムのグローバル化」
(コメント:平沼博将)
10:30〜12:00 クロージング・セッション(次回合宿にむけて)
12:00〜 昼食 掃除 撤収