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北本俊二 立教大学・理学部・物理学科・教授
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研究内容: X線で宇宙を解明
宇宙には地上では到底達成できないような、超強重力場、超強磁場、超高輻射場あるいは、超高温、超低温、超高密度、超高真空等のいろいろな極限的な環境が存在します。それら極限状態でどのような物理現象が繰り広げられているのか研究する事は、宇宙物理学の一つの大きな課題です。私たちの研究室では、中性子星や、ブラックホールといった特殊な天体とその周りで起こっている現象、星や星形成領域等に付随する高温ガスをはじめとした、宇宙の高温プラズマを研究しています。特に、白鳥座X−1をはじめとしたブラックホール候補星のさまざまな振る舞いをしらべ、ブラックホールの周りで何が起こっているのか研究しています。
X線による天体観測は主に人工衛星により行います。研究室では、人工衛星によって取得したデータを解析することにより、天体の研究を進めています。また、人工衛星に搭載することを目標として観測装置の開発も行っています。最高の研究をするためには、最高の観測装置で観測することが必要です。図1は研究室で開発して実験中のX線望遠鏡の図と写真です。反射鏡をコンピューターで制御して、高い解像度を持つ望遠鏡がでないかと、日夜開発実験を進めています。夢はブラックホールの撮像を実現することです。そのほかに、X線の検出器や偏光計を開発して新しい分野を切り開きたいと考えています。
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図:現在実験中のX線望遠鏡。レーザープラズマ光源からのX線やEUVを光源とし、80mmの主鏡と55mmの可変形状鏡の副鏡を備える。焦点面には波面センサーと裏面照射型のCCDを使用している。波面センサーと可変形状鏡を使った閉ループ制御を行っている(図は柴田拓磨(2008.3修士修了)による)。 |