『小学算数なっとくワーク』の完成
−私立小学校の算数の先生たちがつくった本−
新しい学習指導要領が2008年3月に発表されました。そこには、以前の学年に
学習内容が多く戻され、どの学年においても算数の授業時間数が増やされていました。
予想されていたこととはいえ、来年度から現場の授業に大きな影響を与えることは
まちがいないでしょう。
また、新学習指導要領にある「活用」や「表現」といったキーワードに振り回され、それを
どのように授業の中に盛り込むかだけを意識していては、子どもたちの声を聞くことができません。
「今、算数の授業で何が大切か」を、現場の授業に携わる教師の一人ひとりが真剣に考えて、
実践研究をしていくことが大切です。
さて、2004年8月、新横浜プリンスホテルでの日本私立小学校連合会全国教員夏季研修会において、
「現在の教科書に代わる私学ならではの本を作ろう」と提案してから4年が経ちました。その後、「さんすうの
頭文字のS」と「私学から小学校算数教育を変えていこう!」という思いを込めた「スタートのS」を取り入れて
活動が始まった「プロジェクトS」には、最終的に35校55名もの教師に参加、協力していただきました。途中
紆余曲折等々いろいろありましたが、ようやくここに念願の私学の算数の本が出来上がりました。
私学の特色の一つとして出来上がった今回のワークブックを、実際に授業の場面で使用していただき、その
感想や問題点を踏まえて、さらに実用的なものになるように検討、改良を重ねていきたいと考えております。
今後とも、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
私学算数部プロジェクトS代表
佐藤 純一
ワークブックの特徴:@導入問題は先生と子どもとの会話形式になっており、
自力解決できるようになっている。
A問題は全て実際の授業の場面で使われているもので、
段階別に組み込まれている。
B解答だけでなく、詳しい解説を加えるとともに、別解も紹介している。