マラウィ全体で漁獲高は年間4万トン程度(1998年)である。1992年には7万トン近くの漁獲があり、最近は乱獲のためか減少気味だ。同じく内陸国であるザンビアでは6万トン、ビクトリア湖をかかえるウガンダでは24万トンで、これらと比べるとマラウィの漁獲は少なく見えるかもしれない。しかし、国民のたんぱく質源の過半数を占めたこともあり、大事な食料だ。

ちなみに日本は663万トン(1999年)で海での漁獲が649万トンを占める。つまり、内水面で13万トンで、マラウィよりも多い。

○マラウィ湖のチャンボ
 マラウィ人にとってンシマが主食で(トウモロコシの粉を熱湯で練ったもの。そばがきに似ている)、それにつけるおかずの代表がチャンボだ(写真a)。この魚は多くの人が好むし、マラウィ湖に固有である(マロンベ湖にも少しいる)事もあって、マラウィの代表といえる魚だ。


 
写真a
チャンボ。水の外に出ているので、背びれの特徴は見えない。
1992年撮影






 チャンボとはシクリッド科オレオクロミス属(チャンボ属)の数種類の魚の総称である。体長20〜30センチで、体高が高く、背びれがつながっていて、するどいとげがある。体表面に、縞、斑紋などが現れるものもある。白身で淡白な味だ。東南アジアで養殖されているテラピアは、シクリッド科テラピア属に属し、チャンボとは異なる。しかし、テラピア属のレンダリ種はマラウィ湖にも生育しているので、テラピアがいないわけではなく面倒だ。


 実際の庶民の食事では、こんなに大きな魚を食べる事はめったにない。統計上はチャンボの水揚げは全体の4.5パーセントになっている。庶民は、いつもは、カンブジ(写真b)、さらにそれより小さいマテンバ、とよばれる魚を食す。ウシパ、ウタカと呼ばれる小魚も多い。カンブジは骨を取り除いて食すこともできるが、マテンバは5センチ程度なので、骨ごと食べる。小魚は、そのまま全体を、トマト、タマネギ、塩、時には少量の油を加えて、濃い味に煮る。チャンボは、から揚げ、あるいはフィレだけをから揚げにして食する。カンパンゴと呼ばれるナマズの類も人気がある。

写真b
マロンベ湖のほとりで魚を干す少年たち。
2000年撮影

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