イヌは雑食で、ほとんど何でも食べる。

  わたしの乏しい知識で言えば、人間にとって美味いからといって、イヌの餌に香辛料をきかせても無意味のようだ。あるいは、人間と同程度の味付けでは塩分の採りすぎだ。鶏の骨は良くない。とも聞いているが、真偽は分からない。

  イヌは、人間が食べるものだけではなく、人間が排泄したものも食べる。

  北極圏のイヌイットが飼うイヌは、人間の排泄物をねらってくる。落とされたが早いか、すぐに食べようとそばに待ち構えている。これでは落ち着いて用がたせないので、イヌを追い払うべく石を持ってしゃがみ、イヌが近づいたら投げるのだ。もっとも北極圏ではお尻を出している時間は最小にする必要があるので、いずれにせよ、短時間で済ませなければならない。と、本多勝一が書いていた。

  イヌが人間のものをねらってきた時に、他のところをかまれると危険である一方、イヌがお尻をなめてくれるのでトイレットペーパーは要らない。とは書いていない。

  さて、防犯のために、わが家で生後半年のイヌを飼い始めた。大きさは成犬に近いがまだ細い。庭を飛び跳ねて遊んでいる様子はまだ幼い。

  いままで半年間はマラウィ人の家庭で育ち、毎日、ンシマ(トウモロコシ粉を湯で練った物。タンザニアではウガリ)と肉屋で出たウシの骨を食べていた。しかし、骨は、解体がない時など、入手できない事もある。また、トウモロコシの粉を練るのは、面倒である。

  そこで、何でも食べるイヌにしようにしようと、思い立った。

雑魚、ドッグフードを与えたが、さっぱり食べない。たしかに、雑魚とウシの骨は、においがまったく違う。ドッグフードは、美味しいとは思えない。そこで、いままでのンシマと骨に、これらの食物を混ぜて与え始めている。

  これではかえって手がかかっている。よく混ぜると、彼は(イヌは雄です)手がない悲しさで、ドッグフードも雑魚も少しは食べざるを得ないようだ。

現在、ンシマをつくるために使用しているトウモロコシ粉は、トウモロコシの穀粒の殻を取り除いてから製粉したもので白い。人間が食べるように手をかけてある製品である。一方、これでは栄養分が充分でないとして、穀粒の殻も一緒にすりつぶした茶色の粉を使用している家庭もある。

  私もこれには理があると思う。こちらは白い粉の
60パーセント程度の値段である。けっしてまずい事はない。また、ポリッジにする時はこちらのほうが美味いくらいだ。しかし、ほんの少しでも現金収入があるような人は、白い粉を好むようだ。

 

こんなイヌだが、飯が気に入らないのか、もう2回も元の飼い主の家に戻ってしまった。あまりしかると逆効果かとか、いろいろ心を惑わせている。

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イヌの偏食