アフリカ生活で要注意事項の一つは交通事故である。知人の中でも、健康被害(マラリア、肝炎、コレラなど)で被害を受けた者とほぼ同数の者が交通事故にあっている。

   以下はガーナでの私の経験であるが、同様な事例はアフリカ各地で見られる。

   首都のアクラから、中部の王都クマシまでは250キロメートルあり、大型バス、バン、が舗装道路を頻繁に行き来している。私は、運転手を入れて19人乗りのアメリカ製のバンに乗り込みアクラからクマシに向かった(写真、準備の都合で2001年秋以降の掲載)。この車は、いわゆるフルサイズのバンである。これの小型のものを日本ではミニバンとして使用している。たとえば、オデッセイ、MPV、シャリオ、エスティマなどだ。フルサイズのバンでも6人程度の定員にして内部をゆったり作ってある車も、アメリカでは見かける。しかし、私が乗った車は、一列が4人掛けで4列あり、最前列のみ運転手を入れて3人である。



なんとかクマシまで到着したミニバス




   アクラを出発してすぐに、最前列に座っていた私は、この車はブレーキが効かない事に気づいた。

   町の道路にはバンプが設けられている。バンプとは道路を横断する形で作られた盛り上がりで、時速50キロ程度で過ぎようとすると、激しい衝撃を受ける。これを乗り越えるために運転手は否応なく20キロ程度のスピードに落として、ゆっくり通過するのである。橋の手前、学校の前などに設置されている事が多い。

   バンプの前でスピードを落とすべく、運転手は一生懸命にブレーキを踏むがさっぱりスピードは落ちない。何回もブレーキを踏みなおして、盛大にパフパフといわゆるポンピングをやっているがさっぱりである。そのままバンプに突っ込む事が何回かあった。

   やむなく、路肩にバンを止めて点検したが、今度はエンジンがかからなくなった。タンザニアであれば、乗客が手助けして押しがけする。しかし、このバンはアメリカ製のAT仕様車で押しがけは出来ない。運転手は通過したタクシーを止めて、一時的にバッテリーを入れ替えてエンジンをかけた。

   もよりのガレージにそのまま向かって修理をした。どうも、ブレーキオイルの漏れらしい。約30分でブレーキの2系統の内、1系統だけが修理でき、そのままクマシに向かった。

   まだ、1系統しか直っていないので、ブレーキ管がX型に配管してあっても、どうしても横滑りしやすい。それに強力には効かない。クマシまでの道では雨も降った。

   下り坂で前方のトレイラーが非常にゆっくり坂を下っている。そのあとに乗用車やバンがつかえている。私が乗ったバンもその後につくが、トレイラーのスピードまで落とすことが出来ない。やむなく、前につかえている車を追い越しながら、路肩を走ってトレイラーのすぐあとでやっとスピードが落ちた。路肩のもう少し前には、路肩の端によりすぎて道路から落ちたバンがひっくり返っていた。

   こうして何とかクマシに着いたが、そのまま混雑するバス停に入るのは危険なので、随分前の路上で降ろされてしまった。しかし、無事着いた事の方が慶賀すべきであろう。


   帰りは、飛行機(30〜35ドル、21〜25万セディ、3600〜4200円)、タクシーを検討した。タクシーははじめの交渉では40万セディ(6800円)であったので、飛行機に比べても高く、あきらめた。バス停でさらに、他のタクシーを探すと、20万の言い値であったので、これを利用してアクラに戻った。こちらはややスピードオーバーではらはらしたが。

   ちなみに私が利用したバンは425円、エアコンがついていなければ340円の料金であった。









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ミニバス怖い