1987年撮影

キリマンジャロ山はアフリカ大陸で最高峰(5,895m)であるだけでない。山が立ち上がっている土地からの高度差が4,600メートルもあり、これは世界最高である。エベレストも高いが、周囲との高度差ではキリマンジャロ山にかなわない。


 富士山は3,000メートル台であるが、周囲から独立した山なので、高度差は大きい。富士山をもっとも遠くから眺めることができる場所は、伊勢湾ごしに三重県らしい。ここでは富士山から約200キロメートルも離れている。キリマンジャロの場合もそれ以上離れた地点から眺めることができても不思議ではない。地図上の予測では、キリマンジャロ山の南南東、あるいは東から望んだ場合は、かなり遠くから眺めることができそうだ。しかし、キリマンジャロ山は、残念なことにその山頂が雲で隠れていることが多い。幸運な時にはじめて山頂までの写真を撮る事ができる(上の写真)。


 地図上ではここから眺められると目星を付けていても、実際に私たちがそこを通過するときには天候に恵まれていないことが多い。これとは逆に見下ろす場合は、飛行機で上空を通過すると、キリマンジャロ山は雲からピークを出して、くっきりと見えることが多い(下の写真)。




2005年撮影
キリマンジャロ山が人びとに感銘を与えるのは、赤道直下であるにもかかわらず、山頂付近に氷河を蓄えていることだ。


おかげで、草原から飛行機で飛び立って山の白い頂が見えるという設定が印象深い作品の『キリマンジャロの雪』もできた。後述のケニア山、ルウェンゾリ山にも氷河があるが、『ケニヤ山の雪』あるいは『ルウェンゾリ山の雪』にならなかったのは、ヘミングウェイが近くに行ったかどうか。つまり、草原でハンティングをするような場所が近くにあったかどうか、にも関係しているのだろう。


公平のために付け加えておけば、アフリカ大陸2番目の高山はケニア山(5,199メートル)、3番目はルウェンゾリ山地のマルガリータ・ピーク(5,109メートル)は、高度はキリマンジャロよりも劣るものの、それぞれ赤道直下に位置し、緯度は1度以内である。キリマンジャロは南緯3度程度である。赤道直下で標高5,000メートル以上の山はインドネシア(イリヤンジャラ)やエクアドルにもあるので、付け加えておこう。


キリマンジャロ山はタンザニアにとって大きな観光資源で、年間2万人もの人びとがキリマンジャロ山の登山に挑戦している。もっとも実際に最高峰のキボ・ピークにまで到達するのはその3分の1程度である。多くは高山病で参ってしまうようだ。






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キリマンジャロ山