タンザニア=マラウィ国境のソングウェ川で見ていたこと


 



2003年の夏もタンザニア、マラウィに調査に出かけた。
今回は、タンザニアとマラウィの国境になっているソングウェ川にかよって、この川をはさんでの人びとの動きを観察していた。

ソングウェ川は川幅数メートルから30メートル程度で、乾季には歩いて渡ることもできる。要所には丸木舟が配置され、人びとはそれを利用したり歩いたりして、かなり自由にタンザニアとマラウィを行き来している。
どんな人が、どんな用事があって両国を行き来しているのか、交易をしている場合は何をどんな値段で売買しているのか、などを私はメモする毎日であった。具体的な成果はいずれ発表したいが、一部についてはここに紹介した。
あるいは「国境を渡る人と物――タンザニア〜マラウィ間で――」『クロスロード』2003年12月号88-89頁。

南部アフリカの雨季は毎年11月か12月から始まる。つまり、日本の夏の調査行は彼の地では乾季もかなり進んだ時期にあたる。そして、ソングウェ川の近くでは道が悪い。そのため土ぼこりがひどい道路を毎日、古い自動車で走ることになる。悪路を長年走った自動車では、土ぼこりが床下から進入してくる。さいわいにしてクーラーはあまり故障しなかったが、それでも何回か故障した際には窓からのほこりに体全体が曝されることになった。土ぼこりは歓迎しないが、こんな場所では雨季には自動車がスタックしてしまうので、乾季のほうが移動には不便が少ない。

マラウィへの入国にあたってはヴィザの取得が義務付けられていた。私は今まではタンザニアのダル・エス・サラームにあるマラウィ大使館で取得していた。観光ヴィザであっても、訪問先、旅行を手配した旅行社名、マラウィ内での連絡先、などの記入が必要で面倒であった。それが、2002年から日本人についてはヴィザなしでの入国が可能になった。おかげでヴィザ取得にまつわる心理的な、あるいは時間的な面倒が少なくなり、歓迎だ。実際の入国にあたって、ヴィザなしなので気軽に出入国管理官と雑談して通過し、つい入国スタンプを押してもらう事を忘れ、出国時に問題になってしまった方を知っている。明日はわが身かもしれないので、やはり国境を通過する際の緊張感は大事にしたい。



ソングウェ川の河岸にはこんなさびしいところもある。2003年撮影。


written by TAROTAKO
『「人の移動と文化変容研究センター」ニューズレター』2号に掲載したものを改稿させていただきました。





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