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コロキウム | Colloquium

他大学・研究機関からお招きした講師の方に、 最先端の研究内容を紹介していただきます。 宇宙・素粒子に関連したテーマを、隔週で交互に行っています。

外部の方の聴講を歓迎します。


理論物理学コロキウム(素粒子)

日時 2024年6月11日(火)16:30〜18:00
講師 清 亮弘 氏(東工大)
題目 「指標展開法の非ユニタリ群ゲージ理論への拡張方法」
概要 超対称性理論では、特別な分配関数である指数を定義することができる。この指数は結合定数に依存しないという重要な性質を持ち、強結合領域や弱結合領域に関わらず計算することができる。そのため、指数はAdS/CFT対応などの強・弱結合領域間の双対性を確かめるための重要な物理量として広く扱われている。 しかし、ゲージ理論においてはゲージ群の自明表現のみを考慮し、その他の状態を指数に寄与させてはいけないため、この指数を計算するのは困難であった。数値的にはHaar測度で積分する手法で計算できたものの、群のランクが増えると被積分項が指数関数的に増加し、現実的な時間内にあらゆるランクの群の指数を計算するのは困難であった。そこで、この積分を解析的に行う「指標展開法」が2007年にF.A. Dolan、S. Dutta、R. Gopakumarによって提案された。この手法は当初、ユニタリ群にしか適用できないという欠点があったが、一般に速く計算でき、計算時間が群のランクに依存しないという利点があったため、ユニタリ群がゲージ群の場合には積極的に使用された。 本発表では、この指標展開法をシンプレクティック群(Sp)、直交群(O)、特殊直交群(SO)へ拡張する手法を紹介する。さらに、より一般的な幾つかのゲージ群への拡張手法についても紹介する。我々はユニタリ群の部分群であるこれらの群について、そのユニタリ群からの「指標分解公式」を用いることで、一部の例外を除き対応する指標展開法を導くことができることを示す。また、この指標分解公式は現時点ではSp、O、SOに対してのみ解析的に知られているが、数値的に求めた有限個の値を用いて、他の群への指標展開法の拡張を有限次の級数まで行えることも確認する。
言語 日本語
場所 立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室

理論物理学コロキウム(宇宙)

日時 2024年6月3日(月)17:10〜18:40
講師 大栗 真宗 氏(千葉大)
題目 「波動光学重力レンズで探るダークマター」
概要 連星合体重力波などの波長の比較的長い波が宇宙論的距離を伝播する場合、 通常用いられる幾何光学近似が使えなくなり、より基本的な波動光学に立ち返って 考える必要が生じることがある。このような波動光学重力レンズ効果を利用することで、 他の方法では難しい、pcスケールの非常に小スケールのダークマター分布を測定し、 その素粒子的性質を制限することができるかもしれないと考えられている。 本講演では、波動光学重力レンズ効果の基礎を解説し、ダークマター小スケール分布測定の可能性を議論する。
言語 日本語
場所 立教大学池袋キャンパス10号館1階106室

理論物理学コロキウム(素粒子)

日時 2024年5月28日(火)16:30〜18:00
講師 中西智暉氏(大阪公立大学)
題目 「Liouville Irregular States of Half-Integer Ranks」
概要 The AGT correspondence provides a non-trivial relationship between the 4-dimensional N=2 QFT and the 2-dimensional CFT. A notable application of AGT is the computation of Nekrasov partition functions from 2D Liouville conformal blocks. In this seminar, I will explain how the picture of Liouville theory can be generalized to the case of Argyres-Douglas theories. In particular, I will discuss the constructions of Liouville irregular states of half-integer ranks, which are needed to calculate the Nekrasov partition functions of (A1, Aeven) and (A1, Dodd) type Argyres-Douglas theories.
言語 日本語
場所 立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室

理論物理学コロキウム(宇宙)

日時 2024年5月21日(火)16:30〜18:00
講師 立浪 諄弥 氏 (弘前大)
題目 「天体および重力波観測を通じた高次曲率重力理論の検証」
概要 高次曲率重力理論は一般相対論の作用に対して時空曲率の高次項を補正として加えた理論であり、 量子重力理論の低エネルギー有効理論の有力モデルとして研究が進められている。 本セミナーでは、非相対論的天体と重力波偏波の観測から理論パラメターを決定する方法について説明する。 また有質量重力理論との関係も紹介する。
言語 日本語
場所 立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室

理論物理学コロキウム(素粒子)

日時 2024年5月14日(火)16:30〜18:00
講師 杉下 宗太郎 氏(京都大学理学研究科)
題目 「Dress code for infrared safe scattering in QED」
概要 We consider the infrared (IR) aspects of S-matrix and inclusive cross- section in QED. We will review IR divergences and its relation to the asymptotic symmetry in QED, and introduce the dressed state formalism to obtain IR-safe S-matrix elements. We show a generic condition (dress code) for dressed states to obtain IR-safe S-matrix elements, and explain that the dress code can be interpreted as the memory effect. We also propose an appropriate definition of the reduced density matrix obtained by tracing out soft photons, respecting the superselection structure of asymptotic symmetry.
言語 日本語
場所 立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室

理論物理学コロキウム(宇宙)

日時 2024年5月7日(火)16:30〜18:00
講師 Anamaria Hell(IPMU)
題目 「Who ordered the disformal coupling for the massive gauge fields?」
概要 In this seminar, we will study the massless limits of two massive gauge theories -- massive Yang-Mills theory with mass added by hand, and Proca theory with non-minimal coupling to gravity. In contrast to their massless counterparts, both theories propagate additional longitudinal modes in flat spacetime. Due to them, conventional methods indicate that the perturbative series is singular in mass. By using a proper field decomposition, that relies on the ideas from the cosmological perturbation theory, we will show that in the massive Yang-Mills theory, these longitudinal modes become strongly coupled at the Vainshtein scale, beyond which they decouple from the remaining ones and thus allow for a smooth massless limit. In the Proca case, however, we will show that in addition to the longitudinal modes, the tensor modes become strongly coupled as well. That would imply that no matter how small the photon mass is, if the non-minimal coupling is taken into account, gravitational waves would necessarily be strongly coupled. We will show that the way out of this inconsistency is through an introduction of the disformal coupling to the metric perturbations. This way, the unphysical coupling between the two types of modes can be avoided, rendering the model consistent. As a result, we will show that only the longitudinal modes enter a strong coupling regime, while both tensor and transverse modes remain weakly coupled at all scales up to the Planck length. Finally, we will comment on how this cures recently reported runaway modes in curved spacetime.
言語 英語
場所 立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室

理論物理学コロキウム(素粒子)

日時 2024年4月30日(火)16:30〜18:00
講師 野下 剛氏(東京大学理学系研究科物理学専攻)
題目 「ゲージ折紙とBPS/CFT対応」
概要 超対称ゲージ理論のインスタントン分配関数には代数的構造があることが知られており、BPS/CFT対応と呼ばれる。近年、Nekrasovによって新たな超対称ゲージ理論としてゲージ折紙と呼ばれるセットアップが導入された。$\mathbb{C}^{4}$に対応するゲージ折紙はMagnificent four、tetrahedron instanton、spiked instanton のインスタントン分配関数を全て導出することができて、母なる理論として期待されている。この理論のBPS/CFT対応について、qq-指標とquiver W 代数の観点から議論する。また関連する話題と発展についても議論する。
言語 日本語
場所 立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室

理論物理学コロキウム(宇宙)

日時 2024年4月23日(火)16:30〜18:00
講師 高橋 卓弥 氏(立教大)
題目 「Self-interacting axion clouds around black holes in binary systems」
概要 Black hole superradiance induces the formation of a cloud of ultralight bosons, such as axions. As can be seen from current gravitational wave observations, it is important to consider binary systems in order to detect the axion clouds through observations of black holes. During the inspiral phase of the binary system, the cloud is dissipated by the tidal interaction from the companion stars. By the way, although axions generally have self-interactions, this effect has so far been ignored in the context of the binary system. In this seminar, we will discuss new signatures caused by taking into account the self-interaction.
言語 英語
場所 立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室

理論物理学コロキウム(素粒子)

日時 2024年4月16日(火)16:30〜18:00
講師 三浦 憂氏(基研)
題目 「超対称性を持つ相互作用キタエフ鎖」
概要 対称性は現代物理学において非常に重要であり、素粒子の統一的な枠組みを提供し、 物質の様々な相を分類するために不可欠である。フェルミオン的生成子から生成される超対称性は、 従来のボソニック対称性とは対照的で、ユニークな性質を誇っている。超対称性は、 物性物理学や統計物理学において、無秩序系の解析に特に有用である。空孔を持つ2次元イジング模型 における三臨界点での超対称性(\mathcal{N}=1)がその例である。非相対論的超対称性を純粋な フェルミオンの格子模型に適用することに関心が高まっており[1]、広範な基底状態の縮退や 自発的な超対称性の破れを伴う南部-ゴールドストーンフェルミオンなどの特殊な特徴を示す。 我々は、明示的な超対称性(expicit \mathcal{N}=1 supersymmetry)を持つマジョラナフェルミオン の格子模型を提案する[2-4]。このモデルでは、超電荷は局所項の和として表される。 この設定により、低エネルギーでのフェルミオンの励起と基底状態の特徴を解析的、 数値的手法の両方によって研究することができる。超対称性の自発的破れと南部- ゴールドストーンフェルミオンの存在を厳密に証明する。さらに、超対称性の破れを自動的に 検出する新しい平均場近似を開発した。密度行列繰り込み群(DMRG)を用いた数値解析から得られた 相転移点は、われわれの厳密な解析結果や平均場近似からの見積もりと一致した。DMRGはさらに、 出現する南部-ゴールドストーンフェルミオンがイジング共形場理論(CFT)によって記述されること、 超対称性の破れの転移点は三臨界イジングCFTによって記述されることを明らかにした。 さらに、あるパラメータ値における厳密な基底状態を同定する。この基底状態は、 系サイズに比例した縮退を示し、ゼロエネルギー領域の壁を形成し、Kitaev鎖におけるトポロジカル状態 とトリビアル状態を分離する。摂動論により、このドメインウォール基底状態が、 パラメータ値を変化させたときに二次分散関係を示すことを明らかにした。
言語 日本語
場所 立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室


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