2000年「エリカのために2000」


〜STORY〜

聴覚障害者のエリカと健聴者のタクヤは付き合って1年。
二人の心には、隙間風が吹き始めていた。
聞こえないことに原因があると感じたエリカは、健聴に近づこうと懸命な努力を始める。

ある日、タクヤの手話サークルの後輩・ミズキの研究テーマに協力するため
タクヤとミズキに加え、聴覚障害を持つ三人が集まった。
「ろう」としての誇りを持つ、エリカの親友コトミ。
自分は「ろう」ではなく「難聴」だと信じているエリカ。
そして、聴力を失いつつある、「中途難聴」のケント。

コトミは、自分をろうだと認めたがらない難聴者や
病気や事故で聴力を失った中途失聴者を
「健聴の世界の人間」として区別し、否定し始めていた。
そして、ついにコトミは親友のエリカにまでキツイ言葉をぶつけてしまう。
あまりのことに耐え切れず、雨の中、外へ飛び出すエリカ。

だが、コトミがエリカにキツくあたるのには、もうひとつ、別の理由があった。
実は、コトミは・・・・・。


登場人物紹介

相良エリカ・・・ 難聴者。A大学心理学部2年、21歳。聞こえの度合いは100デシベル程度だが、子供の頃から普通学校に通う。タクヤの恋人。
神山タクヤ・・・ 健聴者。B大学経済学部3年、22歳。手話サークルで手話を学ぶ。一年前サークルのコンパでエリカに出会い、付き合い始める。
藤井コトミ・・・ ろう者。21歳。専門学校卒業後、コンピューター会社に勤めるエリカの幼馴染。ろうであることに誇りを持ち、音声言語は使わない。
小山内ケント・・ 中途難聴者。B大学法学部4年。23歳。司法試験を目指している。薬の副作用が原因で三年前から聞こえなくなる。失聴に対して不安。
山井ミズキ・・・ 健聴者。B大学経済学部1年、19歳。地域の手話講習会などに積極的に参加し手話を学ぶ。手話歴3年。手話サークルではタクヤの後輩。

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