はじめに

 

私たち、立教大学手話サークルは、

聴覚障害者とのコミュニケーション手段のひとつとして、手話を学んでいます。

 

聴覚障害者とのあり方について、多くの方々に考えていただけるきっかけとなればと

立教大学武蔵野新座キャンパス学園祭IVYFestaにて

オリジナル脚本による手話劇を初めて上演したのが1999年。

 「聞こえない」とはどういうことか

 聞こえない人々は、そのことについて何を思い、どのように感じているのか

 また「聞こえる社会」における不便さとは何なのか・・・。

聞こえない世界を理解したい。

私たちのそんな思いを形にした、手話劇「エリカのために」の誕生です。

 

以来、「エリカのために2000」「エリカのために2001」「エリカのために2002」と

毎年学園祭において続編の上演を続けてまいりました。

足を運んでくださった、たくさんのお客様の大きな拍手を

アンケートに書かれた感動の声、温かい励ましがあったからこそ

私たちは主人公・エリカとともに

ここまで歩むことができたのだと思っています。

 

そして、シリーズ5作目「エリカのために2003」。

今年も、エリカが皆様の前に帰ってきます。

難聴のエリカ、ろうのコトミといったおなじみ二人と、去年から加わった人工内耳のキリコ。

そしてさらに、ろうの親から産まれた健聴の人たちも新しく加わります。

 

同じ聞こえない人でも、さまざまな人たちがいます。

彼らは、聞こえに関する価値観の違いをどう乗り越えてゆくのか。

互いをどのように理解してゆくのか・・・。

心のぶつかり合いや揺らぎを

切ないラブストーリーを通して、皆様にお伝えできればと考えています。

 

「エリカのために」シリーズを毎年楽しみにしてくださっている方も、

ご覧になるのは初めてという方も

「エリカのために2003」にどうぞご期待ください。

今年も字幕をご用意しています。手話をご存知ない方も、お気軽にお越しくださいませ。

 

なお、今年は12月前半に「エリカのために2003」の映画上映会も予定しております。

映画と共に、スタッフのメーキング風景も上映いたします。

宜しければこちらもお越しくださいませ。