少林寺拳法とは？

　1947年（昭22）、開祖宗 道臣（1911〜1980)により日本の香川県で創始された武道です。
　敗戦後の混乱した日本において、開祖は中国で学んだ拳技をもとに自らの理論を加えた少林寺拳法を確立しました。少林寺拳法での修練を通し、人々に「自己確立」と「自他共楽」の教えを説き、どんな状況にも立ち向かえる本当の強さを持つ人材の育成を開祖は目標としました。
　現在、少林寺拳法は世界37カ国に普及しており、少林寺拳法連盟の登録会員は150万人います。こうした活動を少林寺拳法世界連合(WSKO)や財団法人少林寺拳法連盟などの関係5団体からなる少林寺拳法グループが運営を行っています。

本当の強さを目指す

　少林寺拳法の本当の強さは、相手に勝つことだけを目的としません。「半ばは自己の幸せを 半ばは他人の幸せを」、これは少林寺拳法の理念を表した開祖の言葉です。道場での技術修行を通し、様々な人と協力し合うことの楽しさと大切さを学ぶことに修練の目的があります。また、学んだ技術は人を助けるために使い、周囲の人への福祉貢献という考えを大切にしています。

護身の技術

　少林寺拳法は、剛法(突き蹴り)、柔法(投げ固め等)、整法(整骨等）の三法二十五系より成り立っています。剛法・柔法ともにその技法は、自分から手を出さない守りから始まり反撃を行う護身の技術です。自分に合わせた、老若男女どのような人が始めても体格の大きさや力の強さに頼らず、様々な相手に対応できるよう合理的に構成されています。

少林寺拳法部でチャレンジ

新入生の諸君、立教大学へご入学おめでとう。 大学生活とは洋々と広がる「自由」である。勉強もでき、バイトもできる。勿論遊びもである。しかし、大きなチャレンジもできることを知って欲しい。 私は、自らが少林寺拳法部の卒業生として、諸君にこの部で心身の錬磨を通じたチャレンジを勧めたい。 文武両道はチャレンジだが、「遊バ（バイト）生活」は黙っていても忍び寄ってくることを忘れないで欲しい。

立教大学観光学部教授　村上和夫