■立教大学体育会水泳部の歴史-7
●大正10年〜大正15年:誕生期 ●昭和41年〜昭和50年:変遷期
●昭和元年〜昭和9年:黎明期 ●昭和51年〜平成15年:復興期
●昭和10年〜昭和20年:黄金期 ●平成16年〜平成22年:飛躍期
●昭和21年〜昭和40年:戦後復活期

●平成16年〜平成22年:飛翔期

平成16年〜平成22年:

 立教大学新座キャンパスが開校したこと、また入試制度が変更となり、自由選抜制度などのお陰で、高校時代に有望な選手たちが多く入部することになった。

男子は関東学生1部のポジションに定着し、一定の戦績を残す事が出来るようになった。また、女子選手たちも多く入部出来る環境が整い、立教大学のブランドイメージと相まって、多くの選手たちが入部した。

特筆すべきは、2009年に入部した土橋であろう。立教大学体育会水泳部より、久しぶりに日豪対抗戦、ユニバーシアードなどの国際大会に出場し、水泳立教の片鱗を垣間見せる活躍を世間に示した。

また、これまで長年行ってきた「グアム合宿」も2010年には、30周年を迎えるに至ったことは特筆すべき事だろう。日本(立教)とグアムの国際親善に一役買っている、と言っても過言ではないだろう。

更には、他大学では行っていない立教としての水泳を通じたチャリティ活動「Swim Against Malaria」などの活動や、既に40年近くの歴史を持ち、夏の地元の風物詩となり親子2代で受講した方もいるという「夏季短期水泳教室」を通じて、水泳選手としてのみ一流になるのではなく、人間としての成長を水泳部の活動を通じて行うユニークな活動や行動は、立教大学の体育会の中にあって異彩を放っている。

このような活動により、何処に出しても恥ずかしくはないひとりの人間を育て上げるという、全人教育に努める立教大学体育会水泳部の活動は、常に評価の対象として大きな賛意を以て注目を集めている。

最後に:

大正10年の水泳部誕生から今日まで、その時代時代に活躍した選手の偉業を追いかけながら、立教大学水泳部の移り変わりを見て来たが、先人たちの水泳に対する情熱と向上心、水泳部に対する思い入れには感嘆するばかりである。

ひたむきな姿はいつでも見る人を魅了せずにはおかない。本稿に登場した人達は、その持てる資質と努力によって、第一線で華々しい活躍を為したことには論をまたないが、その活躍には立教大学水泳部員として、他の多くの仲間がおり、その仲間とともに練習に切磋琢磨し、その仲間から有形無形の励ましを受けたことも大きな要因の一つといっても、否定する人はないであろう。

昭和10年代には、伝説的な氷を割っての練習、20年〜30年代には部内の競争も激しく、夜中にプールへ入ると、そこには、既に幾人かの仲間がいて秘密練習にならなかったなど、逸話は限りない。価値観の多様化した現在に、そういうことを望むつもりは全くないが、水泳選手としての鍛練と節制(自制)、弛まぬ向上心、より適切な選手生活を送るための環境整備は、いつの時代にあっても不変であろう。

歴史と伝統を誇る立教大学水泳部は、学校のご理解と相俟って、水泳部並びにOB・OG会が一体となって適切な選手の活動環境を整備していけるなら、100周年を待たずして、自らの手で栄光を取り戻すことであろう。

いつの日にか、立教大学体育会水泳部からオリンピックに出場する選手が輩出し、彼の地の青空の元に水泳部の部旗のはためかんことを祈念しながら。



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