♯18坂上奈穂(営4・なほ)

最後まで全力で
  ふがいない結果でリーグ戦のほうは終わってしまって、皆も結構消化不良というか、残ってしまったものがあったので、引退試合の準リーグではそのような部分をもっとポジティブに、4年生の立ち去る姿を目に焼き付けてもらって、最後まで全力を出す姿を皆に見てもらえたんじゃないかなと思います。すごくいい機会でした。自分としては1番冷静だったというか。周りを見ながら、楽しめていたので空っぽになれたのかなと思います。

ストレートに
  立教はクールぶっているというか、いい意味でも悪い意味でも振る舞いとかを大切にしていて感情むき出しになるということが少ないチームだと思うんですよね。そういう部分で、私はいつだって全力を出していて、全力で怒ったり全力で叫んだり、そういう人ってこの部にはあまりいないなと思って、そういう部分で頑張ろうといつからかやっていましたね。あんまりうまく言えないですが、皆がまだあまり目をつけていない部分とかに目をつけて、「あ、いいこと言う」というようなことを探り探りではありますが言ってみたり。あとはラボとかで色々新しい知識や、壮さんが言っているようなことをもうちょっと具体的に体現できたらな、というのを思ってやってきました。

代表とサテライトの融合
  同期も結構独特で、例えば2年生の時から試合に出ている♯29かず(梅津・文4)とか♯26かい(阿部加)は暗いんですよね。とても皆を引っ張っていくぞというスタイルではなくて。そこで、意外とサテライトとかで活躍している私や♯3つばさ(秋保)、♯5らんちゃん(今井)とかはヤジを飛ばすことが出来る人たちだったので、その融合がいい方向に働いたのかなと。もしかしたら差が大きい学年って思われているのかもしれないですけど、そういう部分で埋められていたのかなと思います。そのような同期たちは本当に、自分のつたない部分を打ち消してくれるわけではないですけど、補完的に作用してくれていたんです。「ありがとう」とか言いたくないんですけれど、本当は(笑)4年間一緒に戦えて本当に良かったなと思います。

何をしても許される場所
   この部って、「あれがダメ、これがダメ」って言われない部活だと思っていて。例えば、大学からラクロスを始める子が多い中で、皆「ゼロから始めよう」としている。私はずっとテニスをやっていたのですが、皆が規模の小さい部活でやってきたこと、テレビでサッカーを見ていたこと、本当に色々なことを結んできた場所がこのラクロス部だったので。それをこれから社会に出て行ったときに広げていけたらいいなと思います。それで社会に活躍できる女性っていうのはこうなっていくんだと、一つの小さなモデルとして後輩たちが見てくれたらいいなと思います。女子ラクロス部は何をしても許される場所。それが正しいか正しくないかじゃなくて、言ってみて違っていれば「これは違う」と周りが言ってくれると思うんです。そういうのを、自分が傷つくことじゃなくて、部を良くするためだと思って、たとえ間違っていたとしてもそれを確かめるために言ってほしいなと思います。


♯22伊澤愛実(観4・てれ)

準リーグと共に
  準リーグ係としてやってきた私にとって、準リーグはほかの試合と比べても一番思い入れがある試合。だからこそただの引退試合にするのではなくて、準リーグ係としての引退もかねて、その最後の試合に4年生みんなで出られたのが単純に楽しかったです。最近では東海地区で準リーグが始まったということも聞いて。立教が始めたことが周りの参加者の心を動かすだけではなくて、ラクロスをやっている人の「当たり前」になりつつあることはすごいことだなと感じています。準リーグの存在意義も大きく変わってきていると思います。最初は練習ができないから準リーグを作って…という感じでしたが、その規模自体もどんどん大きくなって、周りの人にも影響を与えることで、立教の人にも、代表の人にも認められて純粋に応援してもらえるものになって。目指してきた「全員で」というのにどんどん近づいてきています。今も、チームには「準リーグに出たい」と思っている子はたくさんいると思いますが、出て何をするのか、出て自分がどんな選手になるのかということを考えて、さらに上のステップに進んでほしいと思います。

出来ることで返す
  私は代表やその境目にいる人も苦しんでいるというのを近くで見てきたので、だから自分は違うものでチームを支えなきゃと思いましたし、自分のできるものでやっていかなきゃと感じていました。でも、最近みんなが「自分のできることを」とよく言うのですが、それに逃げることは絶対に良くないし、それで済ませられることでもありません。もちろんプレーにも向き合って、自分のスキルを上げて目指すべきものに近づかなくちゃいけない。逃げるということとは違うけど、でもやっぱりできることで返さなきゃいけないと思うくらいにほかの人が苦しいんでいる姿を見てきました。だから、そうするしか、自分には同じように日本一を目指せないなと思ったんです。

変えたいのなら自分から動け
  この部だから通用することで、社会に出たらありえないというのは分かっているけれど、自分が変えたいと思ったことは絶対に変えられるというのがこの組織のいいところだと思います。新しい社会に出たとしても、歴史があっておかしくても変えられないことはたくさんあります。でも、ある程度自分の働きかけ次第でとらえ方というのは変わるというのだと、この部に教えてもらいました。自分が行動しないとダメだし、逆に自分が行動すれば帰ってくる。それが絶対だというのがこの組織のいいところ。やろうと思ったことに対して考えて、動けるようになったのが、自分の変わったところだと思っています。

選択すること
  これは壮さんも話していることですが、選択の話というのがあります。女子ラクロス部は100人以上いるところをリーダーがまとめていて、代替わりに当たってそのリーダーの選挙を行いました。その中で、リーダーをやるという人は「やる」という選択をしていて、後の人はリーダーをやるかやらないかというのは自分に関係ないこととして、考えてもいないと思うんです。そうではなくて、リーダーを「やらない」という選択をして、選んだ「リーダーではない立場」として部にいてほしいです。私はリーダーに立候補しなかったのですが、逃げと言われればそれまでかもしれない。でも、いい組織にはいいリーダーがいて、いいリーダーがいるためには、その人がやりたいことを支えるために動く人がいなきゃいけないから、私はその模範になりたいと思って立候補をしないという選択をしました。何事においても全員が考えて全員が選んでやってほしいと思います。そういう意識で過ごしていたら、絶対にもっと変わると思うし、皆が選んでリーダーについていくのならば、もっと大きな力になると思う。120人もいるのだから。


♯25嵯峨山綾乃(済4・あやの)

縁の下の力持ち
  4年間は本当にいろんなことがあって、でもラクロスを通して自分はすごく成長できたなと思います。私は準リーグに出るメンバーでプレーの体現が得意ではなかったのですが、それでも準リーグのような自分の活躍できる場所があったり、あとは組織の運営する一員に入って色々やらせてもらったことで、ラクロス1つとっても色々な見方をもって部活に携わることができました。この部活にはリーダー制度があって、120人いる中、縦割り班でファミリーというものを作っています。そのリーダーが組織を運営しているリーダーにもなっていて、その一要員を2年間連続で努めさせてもらいました。そのきっかけとなったのが、Bチームの不満を解消したいと思ったこと。Bチームに不満が出てしまうのは上を目指すには当たり前ですが、それをちょっとでも改善したいなと思って立候補してなることができて。グラウンドの環境や、すでに整っている環境をもっと効率よく使うにはどうしたらいいかということ、あとはリーグ戦が始まるとやっぱりリーグ戦に集中する代表の人たち中でどうしてもやらなきゃいけない運営の部分があると思うんですけど、それを一生懸命縁の下の力持ちのように支えながら、最後の2年は特に出来たかなって思うのでよかったかなって思います。

チーム力
  この部で学んだことは色々あるので端的にまとめられないのですが、スポーツを通してチーム力を1番学んだかなって思います。フィールドの上に立っている12人だけではなくて、組織として120人のチームと考えたときに一人一人個性があるし考えていることがいろいろある中でそれをどういう風にまとめていくか、どういう風に日本一に繋げていくかというのを一人じゃなくてみんなで考えていけるチームの力というのを考えることが出来ました。HCの壮さんは自分がそうやって陰でやっているところを本当によく見てくれている人で、もちろん表面に出てやるプレーだけではなくて陰で支えている部分というのも、できるだけ見ようとしてくれる人でした。私だけではなく他のメンバーや特に色々な方向で活躍している人に対してその人の個性を掴もうとしてくれていた人でした。

「みんな好き」と思える学年
  本当に同期はいてくれなきゃと思う存在で、やっぱりどうしてもプレーや組織のことで上手くいかないことがたくさんある中で、それを聞いてくれる仲間がいたり、やっていることを認めてくれる人がいたりというのは本当に私にとって必要で。それを1番近くで見てくれていた人たちが同期だったので、他にもいろいろありますが1番そこに感謝しています。この学年は本当にみんな多種多様な性格でそれをまとめるのはすごい大変だったと思うんです。でも、本当に最後は「みんなが好きだな」思えるような学年になったのは、きいろんな人がいる中でその個人個人をそれぞれの場所で上手くまとめる人がいたからだと思います。例えば、♯22てれ(伊澤)のように組織や学年をまとめる人がいて、体育会本部に入る人がいて、Aチーム、Bチーム、いろんなところで活躍してくれた人がいて。そういうことができる同期は本当に素敵だなって思います。

戻ってこられる場所
  後輩たちには、今年とれなかった日本一をとってもらうのはもちろんです。また、これから人数も増えていく部活だと思うので、私が残したいことはその組織をどういう風にまとめていくかということ。このチームで戦っていくとことをもっと学んでほしいなって思います。気がついたらラクロスが生活の一部にあったし、部活のメンバーといることが当たり前になっていたという本当に大きな存在でした。これから色々なことがあっても立ち返ることができるような、戻れるような場所になったので、いろんな人に感謝しているし部活に入ってよかったなと思います。

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