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学融合分科会 会長挨拶 産業革命を契機として人間活動は化石燃料の利用と共に飛躍的に拡大してきました。多種多様な学問分野は人間の幸せを主目的として発展してきましたが、その結果としての人間活動の拡大は、人類に対してエネルギー・環境という「資源の有限性」に関わる新たな問題をもたらしました。一方、太陽エネルギーなどの再生可能エネルギー資源においても太陽がある限り資源量の制約こそありませんが、エネルギー密度が希薄であるため、現在では未だその利用量には制約があります。
エネルギー・環境に関わる研究は、今まで主にミクロ(ローカル)な視点に基づいたものでした。石油燃焼に伴う硫黄酸化物による大気環境汚染問題解決のための脱硫技術の開発はよく知られていますが、これは煙突から排出される硫黄酸化物の削減に着目したものでした。しかしこれからはエネルギー・環境の有限性にも着目し、従来の技術開発に加えてエネルギー資源消費そのものの削減を考えなければなりません。そのためには従来のミクロな視点に加えて人間活動全体を捉えるマクロな視点が必要とされます。これは地球規模での検討という広がりだけではなく、従来の学問分野に対してその個々を見つつ全体を俯瞰する新たな視点に基づいた新しい「学」の創成を要請するものです。また、その新しい「学」は専門性を深く追求する従来の研究と対立するものではなく、むしろそれらの研究を新たな視点から支援する役割を担って誕生すると期待されます。その期待の下、本分科会では、文系、理系などのように比較的交流の少なかった異分野領域間で、「エネルギー」をキーワードとしてコミュニケーションを深めることにより活動を進めていきたいと考えています。
手塚哲央
京都大学 教授
学融合分科会 担当幹事挨拶 バイオマス部会の幹事を務めています。バイオマスエネルギーの有効利用を考える時に生産を行う農林業、変換を行う化学工学や生物工学、利用にあたってのシステム工学、そして、導入に関わる法学や社会学などの様々な分野の知識が必要となり、これらの知見を組み合わせる必要性を感じていました。同様の問題は、バイオマスに限らず、各種のエネルギー利用においても存在しており、各分野の知見を組み合わせて具体的な提案につなげる方法論が必要ではないかと考えていた時に、「エネルギー学」研究会を立ち上げる話があり、当時の藤元学会長に勧誘をいただきました。それから2期の研究会を通して学融合的な検討をさせていただきました。「エネルギー学」部会では、学融合分科会の幹事を務めさせていただきます。バイオマスだけではなく、さらに様々なエネルギーについて検討を広げていきたいと考えています。
松村幸彦
広島大学 教授
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